2014年1月の記事
こんにちは、料理家の野上優佳子です。
冬のスポーツの祭典 が間もなく 始まり、ワクワクする競技が目白押しですね
今回は開催地にちなんで「ロシア料理の魅力 」についてご紹介したいと思います。
ロシアは広大な土地を持つ国、その食文化はとても多彩です。
ロシアの食事は、ザクースカ(前菜)→ 第1の料理(スープ)→第2の料理(メインディッシュ)→デザートの順番 。
まるでフランス料理のようだと思いませんか?
実はこの給仕法は、ロシア上流階級が本家です。辻調グループ創設者でフランス料理研究の権威でもあった辻静雄氏によれば、「16世紀頃までフランスはもともと、その見た目の華やかさからかすべての料理を一度にテーブルに並べていた」そうです。
17世紀初頭、初代ロシア皇帝ピョートルがヨーロッパの文化を吸収することに熱心だったため、18世紀には貴族たちの間でフランスが大流行しました!
フランスからシェフを招きましたが、フランス人シェフは食事をおいしくサーブできる合理的なロシア式の食習慣を気に入り、その後、ロシア式が急速に普及していったそうです。
私たちが格式高きフランス料理の給仕法だと思っているのは、実はロシア式だったというわけですね。
ちなみに、日本でも北海道・函館においては、明治時代にロシア居留地があったことから、ロシア料理に関する歴史は古いと言えます。
厳しい大陸性気候のロシア
そのレシピ本をひも解けば、第1の料理で出されるスープは、冬は体を温めてくれたり、夏にはほてった体を冷やしてくれたりする多種多様なメニューがあります。
代表的な物として、ビーツをベースにした「ボルシチ」を始め、キャベツをベースにした野菜スープ「シチー」、魚のスープ「ウハー」、冷製スープの「オクローシカ」等があります。
この他、キャベツやきのこの塩漬けや酢漬け、春を告げるお祭りに欠かせない「ブリヌイ」 (類似:クレープ、パンケーキ等)、串焼きの「シャシリク」等語り尽くせません。
ヨーロッパとアジアを両隣に持つ国ならではの豊かな食文化に心が躍りますね
さて今回は、メインディッシュの中から「牛肉のコトレータ」をご紹介します。
鶏肉や魚など食材は様々ですが、今回は牛ひき肉で作ります。
パン粉をまぶして揚げ焼きにした、言わばロシア風カツレツです。
ぜひお試し下さいね。
こんにちは!
韓国料理研究家の本田朋美です。
土鍋でご飯を炊くと、香ばしいおこげができて、味わい深いですよね。
韓国ではおこげのことを「ヌルンジ」と言って、市販品がある程親しまれています。
ヌルンジの一般的な使い道は、お湯を加えて飲み物にします。
そのおこげ湯のことを「スンニュン」と言います。
お茶文化が日本程発達しなかった理由として、スンニュンが昔から愛飲されていたから だとも言われています 。
貧しい農村では、米ではなく麦を炊いておこげを作り、スンニュンにして味わったそうです。
食べ物を一切無駄にしない韓国料理の精神が根付いていますね
スンニュンは、辛い料理を食べたあとに飲むと口の中がさっぱりします。
長所はそれだけではありません。
おこげに水を入れて沸かすと、でんぷんが分解されて、ブドウ糖とデキストリンという成分になります。
デキストリンは整腸作用があるので、消化を良くしてくれるのです
現代では、炊飯器の登場によりおこげが珍しくなってきました。
また、土鍋でご飯を炊かなくても、おこげは作れます。
チヂミのようにご飯を薄く伸ばして、フライパンでそのまま焼いてみて下さい(油は必要ありません)。
ご飯がカリカリになったら、できあがりです。
おこげはあんかけにしてもおいしいので、作ってみて下さいね。
それでは、レシピのご紹介です。
今日は土鍋で炊く「黒豆ご飯」です。
炊飯器よりも短時間でふっくら炊き上がります。
火加減が難しいと思われがちですが、一度覚えてしまえば簡単です 。
こんにちは!
料理研究家の ひろろ こと 竹内ひろみです。
海外旅行に行ったときなど、なんとなく食べたくなる物のひとつに「お米」がありませんか?
それは、普段の生活に密着した主食だからではないでしょうか。
今日は、そんな私達が昔から食べてきた「お米」にフォーカスしてみたいと思います
「なぜ、米は日本人の主食になったのでしょうか?」
世界には米の他、トウモロコシ、麦類を主食とする国があります。
それぞれの国の主食は、その土地で栽培するのに最も適した作物であり、長く定着してきました。
日本で米が主食となった理由は上記からも分かるように、日本の気候風土に稲がよく育つ条件が揃っていたからなのです。
また、米は毎年安定した収穫が得られ、長い間ストックすることができるので、収穫が少ない時期も、保存した物を食べることができるという利点もありました
そんな米の特徴のひとつが「腹持ちの良さ」です。
粉よりも粒のほうが消化に時間がかかり、ゆっくりと吸収されてゆくため、血糖が安定するからなのです。
糖質はカラダを動かすエネルギー源
ある程度空腹感でいるほうが、仕事、運動、勉強などに取り組むとき、集中力がアップし、能率も上がります 。
また、ご飯と汁物を中心とした一汁三菜の「日本型食生活」は皆さんご存知の通り、栄養バランスが理想的と言われています 。
米の種類も、日本と海外の米では特徴の違いが見られます。
タイやベトナムなど他のアジアの国々でもお米を食べることはできますが、形状は細長く、食感はパサパサとしています。
そんなわけで、スープやカレーなどの汁物と一緒にに頂く食べ方が主流となっていますね。
それに比べ、日本の米はご飯だけで頂いても美味
口の中で噛めば、噛む程、おいしさや甘みが溶け出してきます
そんな米本来のおいしさを堪能できることは、本当に幸せ
米の良さ、おいしさを実感すると共に、一粒一粒に感謝の気持で料理をし、残さず頂きたい物ですね。
さて、本日は「お肉&野菜そぼろのせワンプレートご飯」のレシピをご紹介します。
こんにちは!
管理栄養士/フードコーディネイターの吉田由子です。
風邪やインフルエンザが流行していますが、予防は万全ですか?
予防に、ビタミンCを意識して取っている方も多いのではないでしょうか
ビタミンCと言えば、 「ビタミンCがレモン〇個分」という表示をよく見かけます。
レモン=ビタミンCというイメージが定着していますが、レモンよりもビタミンCを多く含む食品はたくさんありますし、レモンは酸味が強いので大量に食べることは不可能ですよね。
では、どうしてそのようなイメージが定着したのでしょうか?
今回は『レモンの豆知識』についてご紹介します。
『レモン』には、100g中90mgのビタミンCが含まれています。
また、カリウムも豊富です。
レモンはビタミンCがたっぷり含まれているから酸味が強いというイメージがあるようですが、その正体はビタミンCではなくクエン酸という成分が原因です。
実は、100gあたりのビタミンC含有量は、グレープフルーツや柚子の方が多いんです。
レモン=ビタミンCというイメージが定着したのは、今のように食品の栄養成分の分析がされていなかった時代に、レモンが酸っぱくてビタミンCが豊富というイメージが先行したのではないかという説があります。
食品の栄養価を表示するときに、レモンのように身体に良いイメージが定着している物を利用して、「〇〇が☆倍」といった表示にして、栄養が多く含まれているように見せかけている物も多く見られますので気を付けたいですね
ちなみに、国産レモンの旬は冬です。
日本へ渡来したのは明治初期ですが、栽培するための気候が合わず、広島、和歌山、四国、九州などの一部の地域でしか生産されていません。
なんとなく、夏のフレッシュなイメージがあるので意外に感じますね。
国産のレモンは、輸入物と比べて農薬や防カビ剤の使用を控えている物が多いので、皮ごと使う場合は国産の物をよく洗ってから使われることをおすすめします。
それでは今回は、『レモンパスタ』をご紹介致します。
国産レモンを皮ごと使いました。レモンの酸味があとを引くクリーミーなパスタです。
ぜひお試しを