2015年6月の記事
こんにちは!料理家のひろろこと竹内ひろみです。
最近「おもてなし」という言葉を耳にする機会が増えましたね。
「おもてなし」とは、「持て成す」とも書かれ、心をこめて客を接待するなどの意味があります。
接待や歓待とは少し違った雰囲気を持つ「おもてなし」は、日本オリジナルの素敵な言葉だと思います
ママ友達であれ、両親や親せきであれ、教室の生徒さんであれ、我が家にご招待するときには、来てくれた方が温かい雰囲気の中、ほっと心を和ませられる時間が提供できたら良いなと、私は常々思っています。
身内や友達が遊びにくる程度にそんなに肩肘はらなくてもいいのでは!?という意見もあると思いますが、私はせっかく来てくれる方には、こちら側に気を使うことなくリラックスして過ごしてもらいたいと思っています
でもいくら「リラックスしててね!」と言っても、迎える側がバタバタしてはゲストもなんとなく落ち着かないですよね
例えばランチ会にて、お料理はあるが「お箸も取り皿もどこにあるの??」というアクシデントなど、ホストの準備不足でゲスト戸惑う姿はたまに見る光景です。
しかし、ゲストから「あれがない、これが足りないと」とはなかなか言い出しにくいもの。
ただでさえ言いにくいことなのに、ホスト側が慌ただしくしていては、「忙しいのに申し訳ない」とさらに言い出しにくくなってしまいます。
これではせっかくの招待して「おもてなしをするぞ」と思っていても、ゲストは和むことはおろか気を使ってしまうことになりかねません
そんなことを避けるためにも、事前に準備ができる物は用意しておくことをおすすめします。
お箸やお皿など一緒に使う物は、まとめてすぐに取り出せるところに置くなど、ちょっとしたことからでも良いですね
そしてお茶会でもランチ会でも、用意した方が良い物が「おしぼり」です。
と言うのも、食事中ではちょっと手を拭きたいことが意外と多いものです。
特に子供連れのときは、子供が手づかみで食べたり、洋服にこぼしてしまったりするので、一人ひとりにおしぼりがあるととっても喜ばれます。
また、お料理の見せ方ひとつで、いつもの「おもてなし」がワンランクアップします
例えば、2〜3種類の前菜の盛り合わせを、メインのお料理の前にお出ししてみてはいかがでしょう
料理内容は卵焼きやスープなど普段のお料理でOK
小さなココット皿や、ガラスの小鉢、ショットグラスなどを器として使うと、オシャレですよ
大皿で取り分けるお料理の前に、ちょっとした心遣いのお料理があると、食卓がいつもより華やかな感じになります
今回ご紹介するレシピはまさにそんなときにうってつけのレシピです
ぜひお客様を「おもてなし」する際に作ってみて下さいね
レシピ検索サイト「ナスラックKitchen」でレンズ豆のポタージュのレシピをチェック!
こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
日本でお馴染みの韓国料理にビビンバがあります。
韓国語により近い表記はピビムパプと言い、ピビムは「混ぜる」、パプは「ご飯」の意味です。
この名前は食べ方から由来していますが、韓国では「混ぜて」食べる文化が根付いているため、料理名に「ビビム」と付いていなくても、韓国料理には混ぜてから食べる料理が多く存在します。
例えば、チェンバンククスというそば料理もそのひとつです。
チェンバンククスは、色とりどりの野菜や鶏などの肉、そばをきれいに盛り付けた料理で、食べるときにコチュジャンベースの辛味ソースをかけて、大胆に混ぜ合わせて食べます。
すべて混ぜ合わせることで野菜の甘味が全体に広がり、不思議と辛味が控えめになり食べやすくなります
また、スイーツにも混ぜ合わせて食べる物があります。
それが、パッピンスという韓国のかき氷です。
パッピンスはかき氷の上に、フルーツ、餅、アイスクリーム、小豆などがトッピングされていて、日本のパフェに近い豪華さがあるスイーツです
様々なフルーツが色とりどりにトッピングされているパッピンスですが、食べるときは跡形もなくスプーンでかき混ぜるのが本場のスタイル。
全体の味を均一にして、口の中で各素材の食感を感じるのが良いのです。
韓国では、混ぜた料理を「分け合う」のが美徳とされる文化があります。
近年ではフュージョン料理(多国籍料理)も増えてきたため、コースメニューのスタイルで一人前ずつ出されることもありますが、本来は大皿料理を直箸で取り分け何人かで食べることが韓国では良しとされています。
そのため韓国では個食を嫌う傾向にあるのですが、原点には「みなが同じ物を食べることで連帯意識を強めていく」といった考えがあります。
日本で言う「同じ釜の飯を食う」といった感覚でしょうか
ソウルでは事情が変わってきましたが、地方では一人でお店に入ろうとすると、断られることもあります。
一人旅を楽しむ人たちにはとても不便ですが、郷に入っては郷に従えと言います。
これもその国の文化と思い、受け入れて旅を楽しんで下さい
余談ですが、韓国では久しぶりに会った人や、初めて会った人と交わす挨拶に、「食事はしましたか?」または「ご飯を食べましたか?」と問いかけます。
これは、人々が満足に食べられない時代の名残りからだそうで、食事に誘っているワケでも、食事の内容を聞きたいワケでもないのです。
日本語で言うところの「元気?」「最近どう?」などと、似たようなニュアンスなのですよ
それでは、本日のレシピのご紹介です。
白身魚と野菜を使った冷菜です。
大皿に盛り付け、酢コチュジャンソースで和えて、取り分けながら食べて下さいね
こんにちは。管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
気温が高くなり、ビールがおいしい季節になってきましたね
私はビールを片手にたこ焼きを頬張るのが大好きでして
この組み合わせが最高なのです
よくテレビで、「大阪の家庭には必ずたこ焼き器がある」と面白おかしく言われていますが、ある機関が関西の既婚女性を対象にした調査によると、関西では「たこ焼き器」の普及率が85%以上とか
もちろん大阪在住の我が家にも、たこ焼き器があります
そんなたこ焼きの主役『タコ』ですが、私の住む関西では、毎年7月2日頃の『半夏生(はんげしょうず)』に農作物の豊作を願って「タコ」を食べる風習があります。
どうして海の生物『タコ』と農作物の豊作が関係あるのかと言いますと・・・
この時期は雨が多いので、農作物がタコの足の吸盤のように大地にしっかり根付くようにという願いが込められているためと、この時期に旬を迎えるタコを食べて体力をつけたためと言われています。『タコ』には、低脂肪で良質のたんぱく質、ビタミンB2、カリウム、亜鉛が豊富に含まれています。
特に、アミノ酸の一種であるタウリンが豊富で、血圧や血中コレステロールを下げ、動脈硬化や高血圧症を予防する効果や、むくみ解消などの効果が期待できます。
ちなみに、半夏生に食べられる食材は、地域によって「タコ」の他に有名な物では「うどん」や「サバ」などがあります。
それぞれに違った意味がありますが、体調を崩しやすい半夏生の時期に食べると体に良い効果のある食材が選ばれているようです。
今回は、『タコのピラフ』をご紹介します。
タコの旨味がしみ込んだ一品で、炊飯器で作れる簡単レシピです。
ぜひお試し下さい
こんにちは、料理家の野上優佳子です。
今年はなんだか春がなく、冬から一気に夏になってしまったようなお天気でしたね。
ここ数年は毎年、「春がない」「秋がない」と言っている気がします
しかし、肌で季節を感じる場面が少なくても、食で季節を感じられる場面は多いです
例えば、青梅はまさに、今だけ楽しめる食材。
梅はバラ科サクラ属落葉高木の果実で、中国原産(湖北省または四川省など諸説)ですが、英では「Japaneseapricot(ジャパニーズ・アプリコット)」と呼ばれています。
ちょうど季節は梅雨時を迎え、夏バテする前に体を休めたい頃。
こんなときこそ梅の出番です。
梅の実には、疲労回復や免疫力をアップさせるβ(ベータ)カロテンが含まれていて、同じく体を元気にしてくれる有機酸(クエン酸やリンゴ酸など)も豊富です
雨が多く、お出かけのチャンスが減って自宅でゆっくりできる時間が増える今、ぜひ保存食を作ってみてはいかがでしょうか
梅の実と言うと、紀州の南高梅が有名ですね。
肉厚で皮が薄く、まさにブランド梅です。
しかし、この品種以外にも古城(こじろ)や加賀白梅などがあり、甲州小梅など、カリカリとした食感の小粒の梅干しでおなじみの品種などがありますので、そんなに値がはらないのに十分梅の香りや味わいを楽しむことができる梅が、他にもたくさんあります。
味わいはお好みですが、一般的に梅酒などは青い物、梅干しなどは黄色く熟した物を選ぶのがおすすめです。
ただし、青梅を買っても、放っておくと黄色く熟していきますのでご注意を。
また冷蔵庫で保存すると低温障害で変色してしまうので、購入したらすぐに加工しましょう。
水に浸けてアク抜きし、ヘタ部分を取り除いて、きちんと水気を拭いて密封袋に入れれば冷凍保存ができます。
冷凍した物は漬ける際に皮が破れやすくなりますが、その分漬ける時間がぐっと短縮されるので、あえて凍らしてから梅を漬ける方もいるのですよ。
さて今回は、手頃なお値段で購入できる小梅を使って、自家製の梅シロップをご紹介します。
水やソーダで割ったり、ドレッシングの隠し味にしたり、用途は様々です。
豊かな味わいをぜひお試し下さいね。