2019年6月の記事
こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
以前、慶尚北道(キョンサンプクド)の聞慶(ムンギョン)を訪れた際、大先輩が経営する菜食専門店に伺いました

菜食専門店だけに、料理には、動物性の食材を一切使っていません。
精進料理との違いは、ニンニク、ネギ、ニラ、ノビル、ルツボの五葷(オフン)を取り入れている点です。
韓国は、野菜の摂取量が世界トップクラスで、日本人の2倍以上も食べています

韓国料理の魅力は、野菜や動物性の肉、魚のバランスの良さだと思っていますが、近年では欧米の影響もあって、「動物由来の食材を使用しないヴィーガンメニュー」を、日々の食生活で実践している人たちが徐々に増えています。


韓国では、お坊さんが髪を剃るとき、多大なエネルギーを消耗するので、剃ったあとに豆腐を食べる習慣があるそうです。
大豆は、リノール酸の働きで疲労を回復させるので、豆類は重要な役割を担っているんですね。

良質なたんぱく質の他に、女性ホルモンに似た働きを持つ「イソフラボン」は、更年期障害や、骨粗鬆症の予防や改善になると言われているのです。


大豆の油分を圧縮して作った加工品で、低脂肪高タンパク、そして食物繊維がたっぷり入っています。
ヴィーガンではなくても、大豆ミートは、ダイエットを実践している人たちの間で需要が増えているため、近年では種類も豊富

形状は、ひき肉、フィレ、ブロック、さらにはハム、ソーセージがあり、保存形態においては、レトルト、乾燥、冷凍と選択肢が多いです。
以前、知人からソイミート丼のもてなしを受けたときは、想像以上のおいしさに衝撃を受けました

普段肉類を多く召し上がる方は、時々目先を変えて、体のために大豆製品を取り入れても良いですね。
最後に、本日のレシピをご紹介致します

水煮大豆を利用した、「大豆の韓国風ハンバーグ(コントッカルビ)」です。
精進料理を意識して、五葷(オフン)食材を使っていません。
また、やわらかな食感なので、お子様からお年寄りまで幅広く召し上がることができますよ


こんにちは!
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
最近、色鮮やかな食材が、インスタ映えなどの観点から注目されています。
そのなかでも、赤紫色で鮮やかな色合いが特徴の「ビーツ」と言う野菜は、華やかさ、可愛さを演出できる食材として、特に女性に大人気

女性に嬉しい栄養素が含まれているなど、見た目だけでなく、実は栄養面でも注目されている食材なのです

そこで、今回のブログは、ビーツの旬や栄養価、定番の調理法からトレンドメニューまで、「ビーツの魅力」についてご紹介します



その見た目から、カブの仲間と勘違いされがちですが、実はホウレンソウの仲間で、特有の甘みと香りがあります。
下ごしらえした物を、サラダや酢漬けにしたり、皮を厚くむいて薄く切れば、生食も可能です。
ロシア料理のボルシチでは、欠かせない食材であり、リゾットやパスタなど、イタリア料理にもよく使われています。
日本でのビーツがおいしい時期は、6〜7月と10〜11月。
色は赤が一般的ですが、外皮がオレンジ色で中身が黄色い物もあります。
ビーツは、ショ糖を多く含むため、野菜の中では高カロリーですが、むくみ防止が期待できる「カリウム」や、貧血予防に良いとされる「葉酸」など、特に女性がしっかり取りたい栄養素が豊富に含まれているのです

また、赤い色素は、抗酸化作用が期待できる成分なので、美容が気になる女性に嬉しい食材と言えるでしょう。

皮付きのまま、かぶるくらいの水を入れ、塩と酢を加えて竹串がすっと通るまで、弱火で30分程度ゆでます。
ゆであがったら、皮をむき、スライスして調理します。
下ゆでの替わりに、皮付きの物をホイルに包み、180度のオーブンで40分焼く方法もありますよ

定番は、ボルシチやシチューなどの煮込み料理。
サラダや酢漬けの場合は、少し硬めにゆでておきましょう。
ミキサーにかけてスープにすると、ピンク色が際立って可愛い印象の一品に

最近では、他の野菜や果物と合わせて、スムージーにするのも一般的です。
インスタ映えを狙った、ピンク色のパンケーキや、ジェラートなどのスイーツも大人気ですよ

ビーツを使った、ベーグルやフォカッチャ、ラテなどのドリンクも注目されています

さて、今回のレシピは、ビーツと旬野菜を使った、これからの季節にぴったりの「ビーツの冷製スープ」をご紹介します

テーブルがパッと華やぐ一品で、ホームパーティーにもオススメのスープです

皆さんも、ぜひお試し下さい


こんにちは。野菜と豆腐の料理家、江戸野陽子です。
豆腐には、薬味と調味料が欠かせませんよね。
定番は、ネギとしょうゆ。冷奴なら、たっぷりの刻みネギとショウガのすりおろしにしょうゆ。湯豆腐なら、たっぷりの刻みネギとかつお節。
最近はバリエーションも増え、塩とオリーブオイル、ゆずこしょうとしょうゆ、ダイコンおろしなどや、レモンをきかせた洋風ドレッシングもおいしいと評判で、豆腐の食べ方がどんどんと広がっていることを日々感じています
このように、薬味が豆腐のおいしさを引き立てることはよく知られていますが、「味噌とわさびの組み合わせ」を試したことはありますか?
以前もこちらでお話ししたことがあるのですが、江戸時代に書かれた豆腐料理のレシピ本、「豆腐百珍」(※1)には、豆腐に様々な薬味を合わせた料理が紹介されています。
なかでも私の心に残ったのは、わさび味噌を添えて頂く食べ方です。
豆腐とわさびは刺身感覚ですし、豆腐に味噌は田楽でもおなじみですが、「わさびに味噌」と言うのは初めて
実は、このわさび味噌、100品ものレシピがある中、下記の5品に添えられている頻出素材なのです。
■敷き味噌豆腐:茶碗にわさび味噌を敷いて、その上に温めたおぼろ豆腐と花かつおをかける
■雲かけ豆腐:くず粉をまぶした豆腐を蒸して、わさび味噌を添える
■引きずり豆腐:葛湯で煮た豆腐を、わさび味噌を塗った茶碗に盛る
■茶豆腐:お茶で煮た豆腐をしょうゆとかつお節で味付けして、わさび味噌で頂く
■揚げ流し:揚げた豆腐をゆでて油抜きし、わさび味噌で頂く
そこで、これはきっとおいしいと思い、豆腐にわさび味噌のレシピを試してみました。わさび味噌とは、味噌に白ゴマとクルミをよくすり合わせておいて、食べる直前にわさびのすりおろしを入れた物のことです。
作ってみたところ、香ばしい味噌に、キリッとしたわさびの風味がアクセントとして加わった味わいに
せっかくなので、さっぱりと頂く一品にアレンジしたいと思い、わさび味噌ドレッシングにして、サラダ風に仕上げてみました。
豆腐、野菜とわさび味噌の組み合わせは、コクがあってさっぱりで濃厚。しかも豆腐の味が際立ちます
大人向けの味だと思いますが、お好みの豆腐と野菜で、お試し頂けたらと思います。
さて、本日は、クルミとゴマの香ばしさにわさびのピリッとした辛みがアクセントの一品、「豆腐のサラダ わさび味噌ドレッシング」をご紹介します
皆さんも、ぜひお試し下さい
(※1)「豆腐百珍」とは、1782年に出版された豆腐レシピが100品紹介されているレシピ集。好評を博し、豆腐百珍続編、豆腐百珍余禄も出版されている。
こんにちは!料理家のひろろこと竹内ひろみです。
だんだんと暑さが厳しい季節になってきました
この季節、暑さ対策と共に心がけたいことが熱中症対策ですね。
体内の水分は、身体の約60%を占めており、体温調節、栄養・酸素の運搬、老廃物の排出と、身体維持に欠かせない役割を担っています。
1日約2.5Lの水分を排出し、摂取することで、体内の水分バランスを保っているのです。
水分と言っても、体内の水分(血液や体液)には、ナトリウム、クロール(塩素)、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどの電解質が含まれています。
なぜ身体が脱水状態になったときに、水を補給するだけでは脱水症状を緩和できないのかと言うと、「体内の水分内容」が大きくかかわっているからです。
電解質濃度を適正なレベルで摂取しないと、水中毒(低ナトリウム血症)になってしまう危険があるのです
日常の生活レベルであれば、「喉が渇いたな」と思う前に水分をこまめに服用することで、体内の水分バランスは保たれます。
しかし、外での作業やスポーツなどで汗を多くかくような状態のときは、汗と共に体内の電解質が排出されてしまうので、適度な塩分を一緒に摂取するように心がけましょう
脱水症状の改善や治療のための「水分補給液=経口補水液」の組成をみると、ナトリウム(塩)とブドウ糖(糖分)が主原料に含まれています。
ナトリウムには、「体内に水分を保持する役割」が、ブドウ糖には、「小腸でのナトリウムと、水分の吸収を促進させる役割」があります。
家庭で作る場合は、レモン汁を加えると飲みやすくなりますよ
また、たくさんのスポーツドリンクも市販されていますね。
スポーツドリンクは糖分の割合でアイソトニック系(糖6%)、ハイポトニック系(2.5%)と種類が分かれるので、運動の状態に合わせて選択すると良いですね
夏野菜には、水分やカリウムが含まれている物が多いので、日々の食事では、夏野菜をしっかりと取り、小まめな水分補給を心がけ、暑い夏を元気に乗り切りましょう
さて、本日ご紹介するレシピは、ソテーした野菜にホールトマト缶を加えてつくる一品、「トマトの冷たいスープ」です
皆さんも、ぜひお試し下さい
