2013年9月の記事
こんにちは。
料理家の野上優佳子です。
皆さんの食器棚には、どんな食器がありますか。
普段使う物を見てみれば、茶碗や汁碗、湯のみ、丼、小鉢などは和食器
マグカップやパン皿、ディナー皿、サラダボウルなどは洋食器
私たちが、様々な国の料理を家庭料理にまで吸収し、独自に発展させていることが、ここからだけでもうかがえます。
私たちは汁物 や茶
を飲む時、器を手に取って食べる習慣があります。
ご飯を食べるときにも、茶碗を持たずに食べると行儀が悪いと叱られますよね。
欧米では基本的にスープ皿は手で持たず、同じアジア圏の中国や韓国も持たずに食べます。
形を比較してみると、茶を飲むとき、ティーカップには取っ手がありますが、湯のみには無い。
スープ皿には取っ手がない分、スプーンやレンゲですくって食べる。
基本的に汁物は熱いので、持たずに飲む方が本来合理的なのかもしれません。
しかし私たちは、汁碗はそのまま持って飲む。
湯のみも汁碗も熱々なのに手に持つことができるのは、糸底があるから です。
糸底(いとぞこ)、とは糸尻(いとじり)とも言い、陶器の底にある丸い支えの部分のことを指します。
陶器を作る過程で、成型後ろくろから切り離す際に糸を使うことが言葉の由来と言われています 。
皆さんが、熱々のお茶を飲む時や炊きたてご飯を食べるときの動作を思い浮かべてみて下さい。
そのまま側面は熱くて持てず、縁と糸底を持っているはずです。
わざわざ取っ手を付けなくても持つことができる、とてもシンプルで機能的な役割を、この糸底が果たしています。
取っ手を付けけなくても良い造りは、洗いやすさや収納のしやすさ(重ねやすさ)という利点も生み出しています。
そして何より、器を手に持ち食事をする、という作法を大きく下支えしています。
普段、あまり眺めることのない糸底。
実は私たちの食生活において、なくてはならない存在だと言えるでしょう。
さて今週は、秋の新米と旬野菜「ナス」を使った『豚肉とナスの混ぜご飯』をご紹介します。
季節のおいしさをたっぷり味わえますよ。
ぜひお試し下さい!
こんにちは!
韓国料理研究家の本田朋美です。
ソウルでいま話題のスポットと言えば、
韓国語でメクチュチャンゴと言う「ビール倉庫」
これは、ビールを保管している倉庫のことではありません。
世界各国のビールが飲めるお店です
数年前にソウルに登場したそうですが、今年に入ってから急増
春に韓国へいった際も、繁華街の江南(カンナム)周辺には、至る所にビール倉庫がありました。
韓国では一次会で食事と焼酎、またはマッコリを味わい、二次会や三次会でビールを楽しむというスタイル。
HOF(ホプ)と言って、ビールが飲める居酒屋は以前からありましたが、HOFは韓国ビールがメインです。
さて、本題のビール倉庫をご紹介します。
お店に入ると、大きな冷蔵庫とその中の世界の瓶ビールの数に圧倒されます
客はその中から好きなビールを選び、自分のテーブルで頂きます。
おつまみや食事もありますが、お店で注文する必要はなく、料理の持ち込みが可能とのこと。
そして、最終的に飲んだビール瓶の数で会計する という実にシンプルなシステムになっています。店によっては、 各ビールに値段表示がされている場合がありますので、確認してからビールを選ぶと良いでしょう。
韓国では焼酎の消費量が1番多いのですが、輸入ビールの売上が昨年よりも4割程増えたそうですよ。
中でも日本のビールが一番売れているとか
韓国のビールは味がちょっと薄いので、日本の味の濃さはインパクトがあるのかもしれませんね。
また、ソウルでは和食のお店が増えているので、それに伴い日本のビールを飲む機会が増え、人気に火が付いたのでしょう。
韓国は日本以上に流行の移り変わりが早いので、ソウルで見かけたら、ビール倉庫に入ってみて下さい
それでは、本日のレシピをご紹介します。
韓国で人気のフライドチキン「ネギ鶏」です。
韓国では「チメクしよう!」という言葉があります。
チメクの語源は、チキンとメクチュ。
メクチュは韓国語でビールの意味ですね。
チキンとビールは相性が良いということで、チメクという言葉が生まれました。
お家でチメクタイムを楽しんで下さいね
こんにちは!
料理研究家の ひろろ こと 竹内ひろみです。
料理の下準備にはいろいろありますが、そのひとつが漬け込んで下味を付ける方法です。
先日、持ち寄りバーベキューをした際、オリーブ油やハーブソルト、レモン汁に漬け込んだサーモンやエビなどの魚介類を持って来てくれた友人がいたのですが、炭火でグリルしてあり、とても美味でした
もちろん、たれに漬け込んだお肉もあり、とってもリッチなアウトドアランチとなりました
そんなアウトドアで重宝される漬け込み料理ですが、とても便利な方法なので、我が家ではよく行なう下調理です
漬け込むための液は、しょうゆやみりん、オリーブ油などの調味料に加え、ニンニクやショウガ、ネギなどの香味野菜、タマネギ、ニンジン、パプリカなどの野菜類を合わせるとおいしさがUPします
肉や野菜を炒めたり、蒸し煮にしたりするときに野菜も一緒に調理ができるので、時間の無いときには、ちょっとした時短料理になります。
漬け込んでおくと、下味が適度に付くので、たれ無しでもおいしく頂くことができますし、お肉や魚介などの臭みがとれるので、動物性食品が苦手な方でも頂くことができるようです
また、最近ブームの塩麹。
ちょっと固いお肉でも塩麹ベースの漬け込みだれに漬けておくと、酵素がたんぱく質を分解して、やわらかくなるとともに、おいしさもUPするので、おすすめの方法ですよ
本日はたっぷりの香味野菜と鶏肉を漬け込んだ 『チキン&たっぷりネギの蒸し焼き』をご紹介します。
アウトドアでも自宅でも使える簡単レシピです。
こんにちは!
料理家の吉田由子です。
我が家では、怒涛の夏休みが終わりました。ホッ
小学1年生の娘は、買い物に付き添うのが大好きで、夏休み中はよく近所のスーパーに一緒に行きました。
初めて見る野菜を指さして「これ、なんて言う野菜?」と聞いては、愛用の小さなノートに値段と共にメモしている様子がほほえましかったですね〜
中でも、店頭の目立つところに並ぶ旬の「ミョウガ」「ゴーヤ」「オクラ」「いちじく」などは珍しかったようです。
今回は、その中から 『ミョウガ』についてご紹介します。 『ミョウガ』は、日本原産の野菜です。
ショウガの仲間で、古くから香味野菜として親しまれてきましたが、食用にしているのは日本のみで、日本でしか食べることのできない野菜です。ミョウガの旬と言うと、夏だけのイメージですが、実は秋にも旬があります。
「夏ミョウガ」「秋ミョウガ」と呼ばれ、夏ミョウガより秋ミョウガの方が大ぶりです。 『ミョウガ』は量をたくさん食べる物ではありませんので、栄養価は期待できませんが、独特の香りがいろいろな効用をもたらします。
香りの成分は、「アルファピネン」という精油成分で、眠気を覚ます、血液の循環を良くする、発汗や消化を促進するなどの働きがあります。
ピリッと辛い香味成分には、熱をしずめたり、毒を制する作用がありますので、のどの痛みや口内炎に効果が期待できます。ミョウガは、アクが強いので、水にさらしてアク抜きをしますが、さらしすぎるとせっかくの香りや辛みが抜けてしまいますので注意しましょう。
さて今回は、『ナスとミョウガのサラダ』をご紹介します。
ミョウガの香りと辛みが主役の爽やかなサラダです。
ぜひお試し下さいね