こんにちは!
韓国料理研究家の本田朋美です。
韓国料理は薬食同源の考え方があり、食べ物は薬であるという認識です
体調が崩れたらすぐに薬を服用するのではなく、体に良い食べ物をまずは摂ることの方が重要です。
また、薬膳と言うと料理に漢方を入れるので、味が劣る印象を受けますが、漢方を入れなくても、食材その物に薬効の高い物がありますので、そんな食材を使用するとおいしく食べられます。
そこで本日は『手軽に取り入れたい韓国薬膳』をご紹介します。
例えば、韓国の夏に食べる料理として「サムゲタン」が挙げられます。サムゲタンには高麗人参・ナツメ・黄木などの漢方が入っていますが、メイン食材である鶏肉にも薬効があります
鶏肉は胃腸を温める働きがあり、胃腸の機能を回復させます。
また、疲労回復に良く、造血作用もあると言われています。暑い季節にサムゲタンを食べる理由は夏バテ対策なので、メイン食材としても理に適っていて、料理の味としても申し分なく、これが韓国薬膳の姿だと考えます。
体に良い漢方をたくさん使ったとしても、味のバランスが崩れてしまい食べる方の好みに合わなければ、それは無駄になります。
おいしく食べられる漢方の使用量には、限りがありますからね。
手軽に取り入れられる漢方としては、 「ゴマ」があります
韓国料理の概念である陰陽五行説的に見ると、白よりも黒ゴマの方がアンチエイジングの点で優れています
アンチエイジングを意識している方は、黒ゴマを料理に加えてみて下さい。
スープ、和え物、ご飯など、ひとふりだけでも薬膳になります。
手軽に取り入れる薬膳とは、こういうことですよね。
さて、本日のレシピは『そば粉のクレープ巻き』です。
そばも薬膳料理になるんですよ
香ばしいそば粉のクレープは、味わい深くてやみつきになります。
そのおいしさを堪能して下さいね
こんにちは!
料理家のひろろ こと 竹内ひろみです。
アボカドにレモン汁少々、汁物の仕上げにショウガ汁少々など、食材の一部をちょっと使いたいときは意外にありますよね
でも、少し使って残りは冷蔵庫に長期保存ということも。
レモン果汁やゆず果汁などは瓶詰めでも販売されているので、ストック調味料として購入しても良いのですが、味や香りが少々きつかったりする場合があるので、やはりフレッシュな物
の方がおいしいと思います
そんな果汁や絞り汁を「使いたい!」と思うときにすぐに使えるようにしておく「とっておきの方法」は、絞った果汁を小分けにして冷凍保存しておく方法です
私はレモンなど購入したら、他に使う用途がない場合、丸ごと1個を絞ってしまいます
保存する容器は氷を作る製氷皿でも小分けにできるのですが、蓋が付いていないので、凍るまで上に何も置けず、場所を取ってしまうので、蓋付きの容器がおすすめです。
お弁当を作るときに入れる調味料用の小分け容器が量的に丁度良く、使い捨ての物も100円ショップで扱っていますので、活用してみて下さい
使うときは電子レンジ対応の容器でしたら、10秒程で解凍できるので、すぐに使えて便利です
果汁類以外にも小口切りにした細ネギやすりおろしたニンニクなど、少し使うと見た目や味のアクセントになる食材ってありますよね。 そういった物も、切ってすぐに使える状態で冷凍しておくと、とても便利です
さて本日は、食感が新鮮なホットサラダ『ひよこ豆とアボカドのサラダ』をご紹介します。
ぜひお試し下さい。
こんにちは、料理家の野上優佳子です
皆さんは【合食禁】という言葉をご存知ですか?
「食べ合わせ」「食い合わせ」とも言われ、○○と××を一緒に食べるとお腹を壊す、とか中毒を起こすから食べてはいけませんよ、という言い伝えのことです約500年前の南北朝時代に編纂された百科便覧『拾芥抄』(しゅうがいしょう)には、すでにこの合食禁が多数紹介されています。
調べてみると面白い物はたくさんあって、しかも地方色はあまりなく全国共通の物が多いと言うのも興味深いところですね。江戸時代に水戸の医師が書いた『救民妙薬』には
そばと猪肉・羊肉・スイカ
ニラに蜜・牛肉
ニンニクに蜜
豚に梅・そば
現代の科学で解釈すれば日常の食で危険性のある物は幸いにしてない、と言いつつも、明治時代の『日本家庭百事彙』には、古来の例として
天ぷらにスイカ、タニシにそばなどは、吐血や腹痛を起こす。
アンズに砂糖は命にかかわる。
と言った内容を紹介しています。
吐血や命にかかわる、とは聞き捨てなりませんね!そこで、実際にその食べ合わせを身をもって実験した方が大正時代にいらっしゃいました。
元国立栄養研究所調理部長の村井政善氏です。例えば最も有名な合食禁のひとつに「ウナギと梅干し」の組み合わせがあります。
この組み合わせで、村井氏は朝・昼・晩と試食。
1回目は蒲焼きと梅干し、2回目は白焼きと梅肉醤油、また別の回では蒲焼きと青梅、と言うように、様々なパターンで8回も試食してみたそうです。
結果、「科学的根拠無し」、「いけない物は何も無い」と証明してみせたと言うのですから、その情熱には舌を巻きます。
と言うわけで、私達も安心してウナギと梅干しを食べて良さそうです(笑)
さて本日は、春の山菜を炊き込んだ『山菜おこわ』のレシピご紹介します。炊飯器で簡単に作れます
ちなみに「おこわと河豚」も合食禁と呼ばれたひとつ。
もちろん、科学的根拠は無いそうなのでご安心を
もちもち食感をぜひお試し下さいね。
こんにちは!
韓国料理研究家の本田朋美です。
2月に光州(クァンジュ)に行ってきました。
光州はソウルからKTXという韓国高速鉄道で約3時間の距離です
光州は全羅南道(チョルラナムド)に囲まれた広域市で、人口は140万人程。
ソウルよりも規模は小さいものの、光州は芸術とグルメの街と言われていて、オシャレで活気に溢れるミニソウルといった雰囲気でした
グルメと言われる点は、肥沃な湖南(ホナム)平野の恵みである農産物や、全羅南道の西南海岸の新鮮な海産物が手に入るため、食通をうならせる郷土料理が豊富にあるからです。
光州には代表的な五味があります
韓定食
山・畑・海から採れた食材を使い、20品目以上の料理が並ぶ定食です。
他の地域の韓定食と違うのは、塩辛の種類が多く、ガンギエイ(ホンオ)を発酵した物が入ります。
ニオイがきついので好みが分かれるのですが、全羅南道を代表する一品です。麦ご飯
ナムルとコチュジャンを加えてビビンバにしたり、麦ご飯に味噌チゲを混ぜたりして頂きます。
特に無等山(ムドンサン)の物が有名で、山登りをしたあとの麦ご飯は、何よりのご馳走だとか。キムチ
キムチは家庭や地域毎に味が違いますが、光州の物は塩辛やトウガラシがたっぷりと入り、味わい深いです。
毎年10月にはキムチ祭りが開催され、博物館もある程です。鴨スープ
光州は鴨料理が多く、中でもスープが有名です。
鴨は高タンパク質で低カロリー、コレステロールが少なく、不飽和脂肪酸やビタミンA・B2を含むヘルシーなお肉。
鴨スープはエゴマの粉・トウガラシ・セリなどがたっぷりと入り、意外にさっぱりとした味わいです。トッカルビ
包丁でたたいた牛カルビと豚肉・調味料を合わせて練り、餅のように四角に形を整えてから焼いた物。
トッカルビは日本語にすると、餅カルビになります。
韓国版ハンバーグと言えば、イメージしやすいと思います。
光州の方達は、人情に溢れていてそれが料理でも表現されています。
ソウルに物足りなくなったら、ぜひ光州を訪れてみて下さい
それでは、本日のレシピは『韓国ハンバーグ(トッカルビ)』です。
作りやすいように、最初からひき肉を使いました。
普段のハンバーグとは違ったおいしさを楽しんで下さいね。