2014年8月の記事
こんにちは、料理家の野上優佳子です。 暑くなると 、さっぱりしたものが食べたくなりますね〜
そんなときに強い味方になってくれるのが、柑橘類。
今年上半期は、モロッコの定番調味料【塩レモン】も大変話題になりました。
みかんを始めとする生食向きの柑橘類の他に、料理を香りで引き立ててくれる物を【香酸柑橘】(こうさんかんきつ)と呼びます。
代表的な物と言えば、「柚子(ゆず)」「酢橘(すだち)」「香母酢(かぼす)」の3つ。
シークワーサーや先述のレモン、だいだいなどもこの部類に入ります。
日本の食文化において最も古い歴史を持つのが、 「柚子(ゆず)」。遣唐使が中国から持ち帰り、奈良時代にはすでに栽培が始まったと言われています。
皮の色が黄色に色づく冬の風物詩ですが、色づく前の美しい緑色をした「青ゆず」(写真右手)も9〜10月には出回り、この青ゆずの皮を柚子胡椒の原料にすると、色合いも香りも大変すばらしい出来栄えになります。
「酢橘(すだち)」は、3つの中では最も小ぶり(写真中央手前)。生産量を見るとほぼ90%が徳島県で作られていて、果実が熟す前の濃い緑色の状態で収穫されます。
爽やかな香りと酸味が特に強いのが特徴的。
すだちが持つ「スダチチン」という独自のポリフェノールに脂質の代謝を改善し、体重増加を抑制する効果がある、と言う研究結果が発表され、近年注目されています。
「香母酢(かぼす)」は、ゆずより少し大きいぐらいの大きさで、表面は緑色(写真左奥)。
こちらも熟すと黄色になります。
大分県が産地として有名で、その生産シェアは90%を超えます。ゆずやすだちに比べて、果汁の酸味が低く、甘みが高いのが特徴。かぼすに含まれるクエン酸やポリフェノールなどの成分が魚のブリの赤身部分の変色を遅らせる効果があるとして、地元大分県では2010年頃から「かぼすブリ」を養殖中です。
養殖ブリの餌にかぼすの粉末や果汁を加えて育てています。大分と言えば、関あじ・関サバブランドを抱えていますが、数年後に「かぼすブリ」が新ブランドとして注目されるかも!?
すだちやかぼすの露地物は、実は今がまさに旬
疲労回復などにも効果があると言われるクエン酸をたっぷり含んでいるので、夏バテしがちな今の体にもおすすめです。
さて、今回は、かぼすを使った『自家製ポン酢』をご紹介致します。お肉やお魚のソース、ドレッシング代わりにと大活躍しますよ。
ぜひお試し下さいね。
こんにちは!
料理家の ひろろ こと 竹内ひろみです。
時短調理=それほど時間をかけずに料理を仕上げること。
これは忙しいときに本当に助かります
特に、お弁当作りや朝食の支度に追われる朝、帰宅してから夕食の支度をするときなど、事前にちょっとした準備をしてあるだけで、調理の手間がずいぶんと違いますね
今日はそんな『時短調理のためのちょっとした下ごしらえ』方法についてお伝え致します。
「ちょっとした下ごしらえ」のちょっとしたには意味があります。
と言うのも、食材は調理をし始めると色や形状に変化が生じるので、下調理をしすぎてしまうと見た目やおいしさがダウン してしまうのです。
また、暑い夏、作った物を室温に置いてはおけないので、冷蔵庫に入れておき、再度加熱調理となるため、あとから火を加えてもおいしく食べられる状態で下準備を止めておくことがポイントです。
例えば、キャベツを事前にゆがいておく場合は、シャキシャキ感が残る程度で火を止めましょう。
あとから卵など他の具材を加えての炒め調理をするときに、程良い歯ごたえで仕上げることができます。
下ごしらえが必要な食材は肉類の下味だったり、火が通りづらい野菜の下ゆでだったりすると思うのですが、もやしやえのきなどすぐに火が通る物でも、事前に加熱しておくと便利です。
さっと炒めたり、ゆがいておくと、あとはドレッシングで和えたり、味噌汁の具にしたりすることができるので、もう一品欲しい!というときに重宝しますよ
さて、本日ご紹介する『オリジナルミニバーガー』のレシピは、夏休みみんなが集まったときに一緒に作ると楽しいおすすめのレシピです。
ハンバーグは形を整えるところまでやっておき、加熱はみんなとホットプレートなどを使って焼き、できあがったら好きな具を挟んで頂いてもいいですね
ぜひ、お試し下さい。
こんにちは!
韓国料理研究家の本田朋美です。
韓国を訪れるたびに感じるのが、屋台料理の豊富さ。
新しいメニューがどんどん出てくる一方で、トッポッキやホットクは不動の人気メニューです
また、揚げ物も定番の屋台料理のひとつ。街を歩いていると、揚げ物の香りが漂い食欲をそそります。
韓国式の天ぷらは『ティギム』と言って、日本よりも衣が厚め。屋台料理なので、トッポッキのソースに付けて食べることもあります
食材はエビやイカなど、私達に馴染みのある物も。
珍しい物だと、キムマリと言う、チャプチェの海苔巻き天ぷらやギョウザなどがあります。
とは言え、 「揚げる」という調理方法を用いた韓国料理は多くありません。
衣を付けずに揚げる料理は、1766年に出た文献「増補山林経済(ぞうほさんりんけいざい)」で初めて登場。
1787年の文献「攷事(こうじ)十二集」では、揚げ物を「油煎(ユジョン)」を呼んでいました。
衣なしの揚げ物の方が天ぷらよりも歴史が古く、海苔にもち米粉で作った糊を付けて干し、油で揚げた物は「プガク」と言い、現在でも受け継がれている精進料理です。
また、衣をまぶした天ぷらについては、明治頃に日本から韓国に伝わり広まったと思われます。現在では、郷土料理になった地域も。
今年初めて訪れた食の都である光州(クァンジュ)には、サンチュ天ぷら(ティギム)という有名なB級グルメがあります。
これは、サンチュで天ぷらを巻いて食べる物です。
葉物野菜のお陰で油っこさがあまり感じられないので、ついつい食べ過ぎてしまいますが、この料理を知ってから、我が家でもたびたび食卓にのぼるようになりました
野菜がたっぷり摂れるのが魅力ですね。
そこで、本日は、 『サンチュ天ぷら』のレシピをご紹介します!
こんにちは!
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
お盆が過ぎると少しずつ夏が終わっていく気配を感じ・・・
この時期は毎年少しさみしくなります。
とは言え、近年は9月頃まで猛暑日が続くのでさみしさを感じつつも、
早く涼しくなって欲しい!と思ったりもしますが
さて、本日のブログは、夏から秋にかけて旬を迎える『ナス』についてご紹介します。
『ナス』は実の約95%が水分です。
それほど栄養価の高い野菜ではありませんが、ビタミンC・カリウム・食物繊維が比較的多く含まれています。
ナスの皮の紫色はナスニンという色素で、コレステロールを下げて動脈硬化を防ぐ効果が期待できます。また、身体を冷やす作用が強いので、真夏の火照った体を効率よく冷やしてくれますが、食べ過ぎは禁物 です。
『ナス』と一言で言っても、最近はたくさんの種類がスーパーに並んでいますよね。
実は、種類によっておいしく食べることのできるおすすめの料理法があります。「漬物」には、水分が多く皮が薄い水ナスや小ナスを。
「焼きナス」や「蒸しナス」には長ナスを。
「炒め物」や「揚げ物」などには米ナスを。
「田楽」や「しぎ焼き」には、賀茂ナスのような丸い形の物が適しています。
ナスは高温の地域で育つ野菜なので、温度が低すぎると組織が壊れて傷みやすくなってしまいます。真夏は乾燥しないようにビニール袋に入れて野菜室に入れ、気温の低い季節は室温で保存しましょう。
ナスは、古くなってくるとタネが黒ずんできます。タネが黒ずんで大きくなっている物は鮮度が落ちています。食べられないことはありませんが、歯触りが悪くなります。
ナスを選ぶときは、ヘタにトゲがあり、皮にツヤがあって実に張りがある物を選びましょう。
さて、本日は 『ナスのオイル漬けカナッペ』をご紹介します。
旬の時期にはナスが安く手に入りますが、使い切れずに古くなってしまうことも・・・塩もみしてオイル漬けにしておけば、パスタやカナッペ、おつまみとしても楽しめ、長期保存できます。ぜひお試し下さいね