2015年6月の記事
こんにちは!料理家のひろろこと竹内ひろみです。
「ちょっと小腹が空いて、何かつまみたい」と思うことってありませんか?
私は夕食の前の16時〜17時に小腹が空くことがあり、「今、食べてしまうと夕食に差しつかえそう・・・でも、何か食べたい!」ということが多々あります。
そもそも、なぜお腹が空くのでしょうか??
空腹にはメカニズムがあります。
そのメカニズムを担っているのが血糖値(血液中を流れるブドウ糖のこと)です。
血糖値が下がると「お腹が空いた」と感じます。
モノを食べると血糖値は上がり、それによって脳の視床下部にある満腹中枢が刺激されて、「お腹がいっぱいだ」と感じます。
お腹が空いた状態を我慢し続けてしまうと、夕食などをがーっと勢いよく食べてしまい、かえって食べ過ぎてしまう方が多いのです
なので、次の食事に響かない程度の間食をしましょうポイントは、間食で頂くモノ&食べ方です。
GI値という言葉を聞いたことはありますでしょうか?
これは、グリセミック・インデックスと言い、食品を食べたあとの血糖値が上がるスピードを数値で表したものです。
この値が高いと消化吸収が早いので、血糖値の上昇も早く、インスリンの分泌も急上昇します。
血糖値の上昇スピードが速い物は消化吸収も早く、ついつい食べ過ぎてしまいます
良い例なのがチョコレートなどです。
ちょっとのつもりが、気がついたらひと箱あけてしまったなんてことも
GI値の低い食材をよく噛んで頂くと良いです
甘い物が食べたいときはドライフルーツやナッツ類が良いですよ。
適度に甘さがあり、微量栄養素の補給にもなります
また、牛乳や豆乳が入ったカフェオレやミルク紅茶も適度にお腹が満たされるので、食べ過ぎ防止になりますよ
本日のレシピでご紹介するような歯ごたえのあるサラダを作り置きしておくと、ちょっと小腹が空いたときにビタミン類を補給できるのでこちらもおすすめです
こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
認知症予防に効果があるとテレビ番組で紹介され、只今話題沸騰中のえごま油をご存知ですか
日本では馴染みが薄いえごま油ですが、実は韓国ではごま油と同様によく使われています。
えごまとは一年草のシソ科植物で、大葉に似た姿をしていますが、大葉とはまるで味や香りが異なり、苦味が強く独特の風味がある植物です。
韓国では種子や葉が昔から食べられており、種子は炒ってからすりゴマのように使い、葉はしょうゆ漬けやキムチに、そして焼肉を巻いて食べるときの野菜の定番となっています。
カムジャタンという豚の背骨とじゃがいもの鍋は、たっぷりのえごまの葉を入れるのが特徴です。
えごまの葉を入れることで、豚の独特な臭みを消しつつ、香ばしさが加わるのです
また種子を圧搾し絞り出したえごま油は、韓国ではナムルなどに使われています。
実は、えごま油は加熱すると酸化が早く進むので、加熱調理には向きません。
バターの代わりにパンに塗ったり、ドレッシング作りに使ったりするのがおすすめです。
炒め油で使う場合は、できあがったらすぐに食べると良いでしょう。
さて、えごま油は認知症を予防するとされていますが、どのような栄養素が予防に良いとされているのでしょう。
まず、油には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の二種類に大別されているのをご存知でしょうか?
飽和脂肪酸で構成されている油は、常温のときは固形で体内に入ると固まりやすい特徴があり、摂りすぎるとコレステロールや中性脂肪が増えて、成人病に繋がることもあるので注意が必要です
バターや肉類の脂肪が、主に飽和脂肪酸で構成されている油となります。
それに対し、不飽和脂肪酸で構成されている油は、体内で固まらずサラサラとしているため、コレステロールや中性脂肪を調整してくれる働きがあります。
青魚の油や、オリーブオイル、ごま油、そしてえごま油を構成しているのが、不飽和脂肪酸なのです。
不飽和脂肪酸の中でも、体内で作り出せず食べ物から摂らなくてはならないオメガ3必須脂肪酸というものがあります。
このオメガ3脂肪酸が、認知症を予防すると言われている大注目の栄養素なのです
オメガ3脂肪酸を豊富に含んでいる食材のひとつが、えごま油というワケなのですね
その効果としてはこちら↓アレルギーなどの炎症を抑える
悪玉コレステロールを減らして成人病を予防
ダイエット
血行を良くしてアンチエイジング
うつや認知症を予防
などがあるとされています。
身体に良い食べ物は、毎日適量を摂取するのがベスト
えごま油は一日ティースプーン一杯程度が適量とされています。
この程度の量だったら、続けやすいですね。
本日のレシピは、えごま油を使ったドレッシングです。
生野菜の酵素も一緒に摂れますので、ぜひお試し下さい
こんにちは。
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
さあ、初夏のお楽しみ♪
この時期限定の『梅仕事』の季節ですよ〜
関西では、5月下旬頃からスーパーなどの店頭にみずみずしい青梅が並びます。
さて、『梅仕事』と言われても聞いたことがないという方もいるかと思います。
最近では梅干しを漬けるご家庭が減っていますので、ムリもないことかなと
梅干しや梅酒、梅シロップなどに、『梅を仕込むこと』を昔から『梅仕事』と言うのです梅は薬効と毒性を併せ持つ果実で、中国では紀元前から酸味料として用いられていました。
梅には胃腸の働きを促し、たんぱく質の吸収を良くする働きが期待できるクエン酸やリンゴ酸が豊富に含まれていますが、ただこれらの酸は強すぎるため、残念ながら加工せず生で食べることはできません。また、青梅のタネには毒性のある青酸が含まれており、未熟な青梅は実の方にまで青酸が染み出てきます。
そのため、青梅は生では絶対に食べないようにと言われています。そこで、生み出された知恵が『梅仕事』なのです。
出始めの青くて硬い実は、爽やかな香りが楽しめる「梅シロップ」「梅酒」「梅サワー」などに。
少し熟し、黄色く色づき始めた実は「梅干し」に。
実が熟して甘い香りがしてきたら「梅ジャム」に。
その年の生育状況や地域によっても出回る時期が多少前後しますので、青梅を手に入れるためは、5月中旬頃になったらスーパーをまめに覗いてみると良いでしょう
産地によっては7月上旬頃まで出荷があるようですので、ぜひ探してみて下さいね。
今回は、青梅を使った梅仕事『きび砂糖の梅シロップ』をご紹介します。
ミネラルが豊富なきび砂糖を使ったコクのある梅シロップは、大人から子供まで飲める爽やかな甘さのシロップです。
水や炭酸水で割って梅ジュースにしたり、シロップとしてかき氷にかけたりしてお楽しみ下さい
こんにちは、料理家の野上優佳子です。
皆さんは、疲れているときに甘い物が食べたくなったりしませんか?
私は、仕事で行き詰まったときに、無性に甘い物が食べたくなります。
世間で「先生」と言われる偉い文豪の方々も、甘い物に目がない人が多かったようで、その代表格はなんと言っても夏目漱石でしょう。
『吾輩は猫である』に登場する飼い主の先生には、下宿時代には毎晩屋台の汁粉を食べたと思い出話を語り、結婚後は1ヵ月でジャムを8缶(!)も舐め妻から咎められる場面があります。
それはまるで漱石自身のよう
当時出回り始めたジャムがいたく気に入った漱石は、毎日のようにジャムを舐め、医師に止められる程だったと言われています。
『草枕』の中でもその甘党ぶりは垣間見られます。
「余はすべての菓子のうちでもっとも羊羹が好きだ。別段食いたくはないが、あの肌合が滑らかに、緻密に、しかも半透明に光線を受ける具合は、どう見ても一個の美術品だ。」と羊羹を大絶賛。
実はこの甘味好きが、胃弱の原因だったと言われているのです。
また、漱石と肩を並べる文豪、森鴎外も意外にも甘党で、「饅頭茶漬け」なる物を好物だったと言われています
「饅頭茶漬け」とはその名の通り、ご飯の上にあんこ入りの饅頭を2つか4つに割って乗せて、煎茶をかけてサラサラっと食べる物なのだとか。
娘さんたちがエッセイにその姿を記しており、あっさりとしたお汁粉(しるこ)のような味わいなのだそうです。
芥川龍之介は、菓子メーカーの雑誌に「しるこ」という随筆を書いています。
かつてあった汁粉屋や、今も浅草にある「梅園」のことに触れながら、汁粉屋が減ってしまったことを、「これは僕等下戸仲間の為には少なからず損失だ」と大いに嘆いています。
いつの世も、甘い物は人の心を魅了しますね
さて今回は、数ある甘い物好きの文豪の中でも飛び抜けている夏目漱石先生へ敬意を払い、漱石の大好物で家計に響く程食べ過ぎたジャムのレシピをご紹介します
漱石先生はイチゴジャムを好んで召し上がったようですが、私は1年中気軽に手にいれられるキウイジャムをおすすめします。
ぜひお試し下さいね