こんにちは、料理家の野上優佳子です。
今年は夏休みにベトナムのホーチミンに行ってきました
オートバイと活気と熱気に満ちた町はとても魅力的で、料理もとてもおいしくて、素晴らしい休暇になりました
地元出身の友人が案内してくれたこともあり、わずか1週間程度でしたが、朝夕の市場やチャイナタウン、学生街、ジャングル の田舎町など、様々な面を垣間見
、楽しむことができました。
ベトナムは、隣接する中国の文化に加え、19世紀のフランス植民地時代の影響も重なり、豊かな食文化を形成しています。
料理は全体的に脂っこくなく、さっぱりした味わい。
ベトナム料理と言えば、フォーや生春巻きを思い浮かべますが、米粉が多用されているのが特徴ですね。
また、タンパク質を摂取するために、様々な魚介類や肉類を使っていますが、文化的・宗教的な食のタブーが少ないことも分かります。
もちろん、それぞれの宗教の戒律などによって違いますが、ヤギやスッポン、ネズミの肉なども身近な食材になっていて、市場などでも買ったり食べたりすることができます。
そして、バインミーと呼ばれるバゲットサンドやプリンなど、フランスの食文化がローカルフードとして根付いています。
その中でも印象的だったのは、葉野菜の多用でした。
料理に混ぜ込むのではなく、付け合わせのように別皿にどーんと出されます。
サニーレタスのような物の他に、フンクエ(バジルのような物)やザウザム(パクチーのような物)、そしてドクダミなど、日本ではあまりなじみのない生ハーブがごく一般的に食べられていました。
揚げた魚の身やバインセオ(ベトナム風お好み焼き)などを、これらの葉野菜とライスペーパーで巻いて食べるのですが、なかなかの美味
改めて、自分の身近な食材の組み合わせや食べ方を見直せば、新たなおいしさに出会えそうだと、いろいろなヒント をもらった気がします。
今年は、日本とベトナムの国交樹立40周年。
様々な交流イベントが期待でき、ベトナムの魅力を日本にいても感じられる機会が増えそうですね!
さて、本日は日本人にも大人気のベトナム料理「バインセオ」のレシピをご紹介します。
ベトナムハーブの代わりに、大葉や三つ葉など日本のハーブを一緒に巻いて頂きます。
とてもおいしいので、ぜひお試し下さい!
こんにちは!
韓国料理研究家の本田朋美です。
韓国旅行と言えば、首都のソウルが中心かと思いますが、もし時間が取れるようでしたら、ぜひ地方にも目を向けて頂きたいと思います
そこで今日は、北朝鮮と隣接している江原道(カンウォンド)のお話をしたいと思います。
この地域は山岳や高原地帯が多く、畑作が盛んで、どんぐりや山菜などが豊富に採れ、とうもろこし、そば、ジャガイモの産地として有名です。
また、海沿いの地域では、タラ、イカ、ワカメなどの海産物が水揚げされます
このような山の物と海の幸の両方が味わえる、江原道(カンウォンド)の郷土料理とは何でしょうか?
スンドゥブ
スンドゥブと言うとチゲが真っ先に思い浮かびますが、もともとは海水を使って固めたおぼろ豆腐 のことです。
しょうゆで頂きます。
カムジャオンシミ
ジャガイモをすりおろしてから団子状にし、スープに仕上げた物。
精進料理としてもおすすめです。
オジンオスンデ
スンデは豚の腸を使った物が一般的ですが、オジンオスンデはイカの胴に、みじん切りにしたイカの足と野菜、豆腐、挽肉などで作ったタネを詰めて、蒸した物。
食べるときは、酢醤油を付けて召し上がって下さい。
マッククス
冷たいそば料理のひとつ。
マッククスは、そばに、ゆでた牛肉や、キュウリ、ダイコン、ニンジンなどの野菜がのり、ヤンニョム(調味料)が添えてあります。
スープ入りと、スープなしの2種類があります。
黄太(ファンテ)クイ
ファンテとはスケトウダラを冬に自然乾燥させた物。
夜には凍結、昼間に解凍を繰り返すことで、旨みが増し、黄みが強くなります。
ファンテはスープ、焼き物、煮物など利用範囲が広く、その中のクイはファンテを開き、ピリ辛のヤンニョムを塗って網で焼き上げた物です。
韓国で人気の食べ物ですね。
韓国人でもやや馴染みの少ない江原道(カンウォンド)ですが、素朴な料理はどれも感動を覚えますよ
それでは、本日のレシピは本文でもご紹介した、「イカの肉詰め(オジンオスンデ)」です。
日本人の口に、とっても合うと思います
こんにちは!
料理家の ひろろ こと 竹内ひろみです。
皆さんは、料理のおいしさをどこで出しますか?
調味料、素材、調理テクニック、調理方法・・・
人により様々だと思います。
先週は「基本の調味料」でおいしさを引き出す話をさせて頂きましたが、
本日は おいしさ
のベースとなる素材
に注目してみたいと思います。
野菜類、肉類、穀類、魚類など、私達の料理を構成してくれる食材は数限りなくありますよね。
そんな中でもタマネギ、ネギ、きのこ類は旨みある食材なので、加えるとぐーんとおいしくなります。
また、ベーコンやソーセージなど加工肉類、干し貝柱や桜エビなど乾物海藻類も料理のおいしさアップに一役買います。
そんな旨みのある食材をベースにするとあまり余分な調味料を使わなくても味わい深い一品ができあがるので、ベースに加えることをおすすめ致します
スープを作るときも、ブイヨンなどスープの素が無くてもおいしく仕上がるんですよ
そのおいしさを引き出す料理のコツはまず、じっくりと火を通すことです
例えばスープを例に見てみましょう
まず、油(オリーブ油、ゴマ油など)に、タマネギを入れて、弱火にかけます。
このとき、油は冷たいままでOKです。
じわじわっと油がまわってきたら、ここで旨みを引き出すために塩をひとつまみ加えて下さい。
さらに全体が透き通るまでじっくりと炒めます。
全体の様子が変わってきたら、タマネギのツンとした香りが良い香りに変わることを確認しましょう。
ここが旨みのポイントです
タマネギの旨み、甘みがしっかりと引き出されていると、スープの味がワンラックアップしますよ
次に、きのこ類やベーコンを加えてさらに炒め、その他の素材を加えます。
最後に加えるスープなどの水分は初めから全部加えてしまわず、ひたひたになる位に加えます
こうすると素材の味がさらに引き出されておいしくなるんです
具に8分ほど火が通ったら 残りの水分を加えてじっくりと煮てできあがりです
それでは本日のレシピです。
旨みのある食材、きのことソーセージを使ったシンプルな「きのこのパングラタン」をご紹介します。
こんにちは!
料理家の吉田由子です。
秋も深まり、朝晩冷え込むようになりましたね
秋の夜長にふと、子供の頃のことを思い出しました。
毎年この時期になると、父が『イチジク』を買ってきてくれるのですが、
母と弟はイチジクが苦手。
理由は割ったときの見た目だそうです。
「おいしいのにしかたがないなぁ・・・」なんて言いながら、父と一緒に母と弟の分も食べて大満足していましたっけ
『いちじく』は不老長寿の果物と言われる程、栄養価や薬効が高い果物なんですよ。
そこで今回は、『イチジク』についてご紹介します。
イチジクは、ビタミンB1、B2、C、カルシウム、鉄分、食物繊維を豊富に含んでいます。
中でも、水溶性食物繊維のペクチンは、腸の運動を助ける働きがあるため、便秘解消に効果が期待できます。
また、『イチジク』には消化を助ける酵素も含まれていますので、お酒を飲んだあとに食べると二日酔いを防ぐ効果もあります。
他にも、咽の痛みを抑えたり、母乳の出を良くするなどの作用も期待できます。
イチジクを選ぶときは、実の赤紫色が全体に均等でしなびていない物が良いでしょう。
実の頭の部分が少し割れて、中がのぞいているくらいの物が熟していて食べ頃です。
ただ、残念なことに食べ頃の熟したイチジクは、たった1日から2日で鮮度が落ちてしまいます。
コンポートやジャム、イチジク酒などに加工すると長期保存できるようになります。 イチジクは、未熟な実を食べると胃が荒れてしまうので、しっかりと熟した物を選びましょう。
さて、本日のレシピは『イチジクのラッシー』をご紹介します。
食物繊維が豊富なイチジクと乳酸菌が豊富なヨーグルトの組み合わせは、便秘解消に効果抜群!
とても魅力的な栄養素を持つイチジクなので、見た目が苦手という方もぜひお試しを