2012年9月の記事
こんにちは、料理家の野上優佳子です。
9月になると東北では、すっかり秋の気配が訪れます
この季節になると、河川敷などでよく見かけるのが「芋煮会」。
家族や友人など大勢のグループで集まって、大鍋に芋煮を作って食べるのです。
いわば「BBQの鍋料理版」、といったところ。
東北地方でも、特に山形や宮城などで盛んに見かけられ、芋煮用の薪や着火材がコンビニで普通に売られている程、地元では日常に根差した、まさに秋の風物詩です。
山形市では毎年、「日本一の芋煮会フェスティバル」というイベントが開催され、直径6mの大鍋に3トンのサトイモと1.2トンの牛肉などを入れて、薪で煮炊きして芋煮が作られます。
聞いただけでも、ド迫力
芋煮の芋がサトイモであることは一緒ですが、その他の具や味付けは地域や家庭によって様々。
味付けを見ると、山形はしょうゆベース+牛肉が一般的のようで、宮城は味噌仕立てで豚肉が入ります。
加えて、山形でも庄内地方だけは豚肉+味噌なのだそうで、なかなか興味深い。
肉の消費量については、一般的に東日本は豚肉文化圏、西日本は牛肉文化圏と言われます。
その文化形成の理由については、また今度話題にしようと思いますが、なぜ山形は牛肉なのか。
米沢牛をはじめとするブランド牛を抱える山形は、東北地方で突出して牛肉消費量が高く、同地方の他県と比べると2倍近い量です。
米沢藩は、藩医に熱心に蘭学を学ばせ、医学研究に熱心な土地柄。
明治期にすでに薬として牛肉を導入していたそうで、こういった歴史的背景も、牛肉文化形成の要因のひとつという説もあるそうです
では今回は、牛肉とサトイモ、そしてしょうゆベースの山形風の芋煮のレシピをご紹介します。
甘みが好きな東北らしく、隠し味に砂糖を入れるのがポイント。
老若男女に好まれるおいしさ、ぜひお試し下さいね
こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
韓国料理では、仕上げに飾り物をのせることがあります。
この飾り物を、韓国語で「コミョン」と言います。
料理をおいしく、見栄え良く見せるためという理由の他に、「誰も手を付けていません」という意味も込められています
コミョンは、韓国料理の基本概念である陰陽五行説にのっとり、五色を活かして作ります。青(緑)
小口切りにした青唐辛子やネギ。
かつらむきにして千切りにし、塩を振ってから炒めた韓国カボチャ・キュウリなど。
短冊、またはひし形に切って使う場合もあります。
赤
赤唐辛子、なつめ、にんじんなど。
なつめは種を取り除いてから、渦巻き状にして輪切りにすると、花のように見えます。
黄
卵の黄身に、水溶き片栗粉少量と塩少々を加えて薄焼きに。
短冊、ひし形、千切りなどにして使用します。
白
卵の白身に水溶き片栗粉少量と塩少々を加えて薄焼きにし、短冊、ひし形、千切りにします。
黄身と白身のコミョンは、使用頻度が高いです。
黒
シイタケ・きくらげ・イワタケなど。
シイタケを薄切りにしてから、炒めて味付けした物、または短冊やひし形に切って使うこともあります。
木の実や肉団子も、コミョンになります。
宮廷料理の鍋「シンソンロ」に入っている肉団子は、飾りにあたります。
コミョンがあるだけで、料理に一手間加えた印象が強くなりますよ。
ぜひ、取り入れてみて下さい
今回は、赤唐辛子と春菊のコミョンを施した、「白身魚のチヂミ」をご紹介します。
このチヂミは見栄えが単調なので、コミョンをのせるだけでぐっとおいしく見えます
こんにちは!料理研究家のひろろこと、竹内ひろみです。
オーブンを使う料理の際に使うのが、天板の上に敷く「オーブンシート」
天板の上に直接油を塗っても使えますが、オーブンシートを敷いておくと、調理後のあと片付けが簡単なので、いつも使っています。
市販されているオーブンシートには、使い捨てのロール状の物や、繰り返し使える物まで様々ありますが、おすすめは洗って繰り返し使えるオーブンシート。
私が普段使っているのは、テフロン加工の物なのですが、これがとてもスグレモノ
クッキーやパンなどを焼いた際、焼き上がりのこびりつきもなく、簡単に取ることができます。
使い終わったら、洗えば繰り返し何度でも使えます。
汚れ落ちも良く、水切りが良いので、洗ったあとの乾きが早いのもうれしいですね
使い終わったあとは、クルクルと丸めてしまえるので、場所も取りません。
オーブン料理以外にも、シュウマイなど蒸し物の下に敷いたり、パンをこねるときや、生春巻きのように生地がくっつきやすい物を扱うときに使用することもできて、便利です
こんにちは!
料理研究家の吉田由子です。
だいぶ秋めいてきましたね
秋に旬を迎える食材と言えば、マツタケ、シメジ、シイタケなどのきのこ類が有名ですよね。
今回は、旬のきのこにちなんで「エリンギ」をご紹介します。
実は日本には、エリンギの旬はありません。
イタリア・フランス・ロシアなどの地域が原産の「エリンギ」は、1990年代に日本で初めて人工栽培が可能となり、栽培技術が普及するにつれて大量生産が可能になり、市場に出回ることになって今に至ります。
日本で出回っている物は、すべて人工栽培の物です。
「エリンギ」は、100gあたり約25kcalと低カロリー!
カロリーはほとんどないのに、ビタミンB1・B2・ビタミンDや食物繊維が豊富に含まれている優秀食材です。
「エリンギ」はクセがなく、いろいろな調味料や食材と相性が良いのが特長。
また、食感がコリコリとしていて食べごたえがあるので、がっつり食べたいのに、カロリーをコントロールしなければいけないというときに、おすすめの食材です。
今回は、エリンギとかつおぶしをたっぷりと使った「エリンギと牛肉のおかか炒め」のレシピをご紹介しています。
食べごたえがあるのに、意外と低カロリーなのは、「エリンギ」のおかげ
ぜひお試し下さいね