2013年11月の記事
こんにちは、料理家の野上優佳子です 。
秋だと言うのに先月はまた真夏日
が戻ってきて、長い長い夏のような今年ですが、秋は確かに訪れています。
朝夕の涼しさが肌寒さに変わってきましたよね。
この季節から春近くまで、
特に大活躍する調理道具と言えば、 『土鍋』ですね。
わが家には小さい物がひとつ、大きい物がひとつあります。
小さい土鍋は1年中、朝食のご飯 を炊くのによく使います。
食べきりの量が炊けるのでちょうど良いのです。
大きい土鍋は、やはり週末などに家族皆でワイワイと囲む鍋物で使うことが多いです。
土鍋とはもともと、土でできた素焼きの鍋のことですね。
煮炊きをするための土製の用具と考えれば、縄文式土器がルーツと言えるかもしれません。
私たち日本人の食生活に古く からかかわりを持ってきた調理道具のひとつです。
土鍋の大きな特徴は、保温性にあります。
沸騰後に火を止めても、しばらくグツグツとした様子を見れば納得。
金属製の物よりも長く余熱を保ち、冷えにくいので、火を止めたあともじっくり食物に火が通って旨みを引き出し、味をしみ込ませてくれます。
煮物に最適ですが、この時期ならば様々な旬の食材を盛り込んだ炊き込みご飯も、わが家ではよく土鍋で炊きます。
土鍋を新しく購入したら、まずは弱火で湯を沸かして下さい。
おろしたてのときは、土の粒子が粗いために少し水がしみ出すことがあります。
ゆっくり火にかけてならしたあと、次におかゆを炊くことをおすすめします。
鍋の目が詰まって水がしみ出さないようになるので、もう安心
あとはいろいろ土鍋料理を楽しんで下さい。
調理の際に気を付けたいのが、鍋底。
底がひどく濡れたまま火にかけると割れてしまう ことがあるので、鍋のおしりを拭いてから火にかけて下さいね。
さて本日は、この土鍋を使ってぜひ作って頂きたいレシピをご紹介します。
たっぷりの『根菜と牛肉の塩だし鍋』 、
ぜひお試し下さいね
こんにちは!
韓国料理研究家の本田朋美です。
スーパーでも手軽に買えるようになった『韓国のり』 。
韓国のりの特徴は、ゴマ油やエゴマ油の香ばしさ です。
それでは、朝鮮半島では、いつ頃から「のり」が存在したのでしょう
文献上に初めて登場するのは、13世紀末の「三国遺事」。
新羅史を中心とした歴史書ですが、この中で『海衣(ヘウィ)』という言葉が登場します。
これは「のり」ではないかと考えられています。
そして、1424年に出版された「慶尚道地理志」でも、慶尚南道(キョンサンナムド)の河東(ハドン)で、海衣が食べられ始めたとの記述があったそうです。
そして、17世紀に入ると天日干しの物も登場するようになり、珍味の一種として広まったようです。
その後、日本から「味付けのり」が伝わりました。
現地では、それが韓国風にアレンジされて浸透し、現在の形状になったとされています。
海草類は毎日食べても良い食品ですが、その栄養はどうでしょうか?
のりは約40%の良質なタンパク質を含み、カルシウム、鉄分などのミネラルもバランス良く入っています。
ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンCもまんべんなく含まれているんですね。
ビタミンB群は疲労回復にも良く、ご飯との組み合わせでエネルギーにもなります。
おにぎりはおいしさだけでなく、シンプルな2つの素材だけで、数多くの栄養が摂取できる優れ物と言えます。
また、韓国のりに使用されている油で、さらに栄養価を高めています
特にエゴマ油の場合は、青魚と同じα-リノレン酸を含んでいて、脳を活性化してくれます。
また、悪玉コレステロールを下げて、善玉コレステロールはそのまま保持することができます。
使用されている油もポイントですので、購入されるときは原材料をチェックしてみて下さいね
さて、本日のレシピは、味付けのりをまぶした『韓国おにぎり(チュモクパプ)』です。
本場でのお弁当の定番はのり巻きなのですが、日本の食文化の影響でおにぎりの種類も増えてきました。
ぜひ、味わってみて下さい。
こんにちは!
料理家の吉田由子です。
今年は10月初旬頃まで気温の高い日があったためか秋が短く感じますね。
今年も、昨年同様厳冬の予報がでています
雪の多い地域の方はどうぞお気を付け下さい。
寒さが苦手な方にとっては、冬は憂鬱ですね。
私もその一人です
ですが、野菜の中には寒さに強く、寒くなればなる程おいしくなる、たくましい冬野菜があります。
今日は、寒くなる程甘みが増し、おいしくなる『白菜』についてご紹介します。
『白菜』は、ビタミンC、カリウム、食物繊維を豊富に含んでいます。
また、白菜には、免疫力をアップさせるグルコブラシシンというファイト(フィト)ケミカルが豊富に含まれており、がんを予防する効果が期待できると注目されています
加熱して食べることの多い白菜ですが、旬の新鮮な白菜は生でサラダにしてもおいしく頂けます。
『白菜』は、英語で「チャイニーズキャベツ」と呼ばれ、アメリカではサラダ用の野菜として出回ることが多いようです。
生で食べると、熱に弱いビタミンCもしっかり摂ることができますね
『白菜』を選ぶときのポイントですが、丸ごと買う場合は、根元の切り口がみずみずしく、葉が先端までしっかりと巻かれていて、重さのある物を。
カットした物を選ぶときは、断面が水平な物が良く、真ん中が盛り上がっていたり、いびつになったりしていない物が新鮮です。
さて本日は、 『白菜とベーコンのサラダ』のレシピご紹介します。
カリカリに焼いたベーコンの塩気が白菜の甘さを引き立てます。
白菜がおいしいこの時期にぜひお試しを
こんにちは!
料理家の竹内ひろみです。
「整理整頓、お片付け」
私たちが子供の頃から言われていることだったりしますよね。
「なぜ、料理と片付けが関係あるの?」と思われるかもしれませんが、私は料理をする上で「整理整頓、片付け」は、とても大切なこと だと思うのです。
というのも、ゴチャゴチャ散らかっているキッチンだと、探すことに時間を取られてしまい 、実際の調理に余計な時間がかかってしまうと思うのです。
料理は毎日のことだから、やっぱり短時間で済ませないといけない場合って多々ですよね
まずは料理する前のキッチンの整理整頓からスタートだと思うのですが、片付けのワンポイントは、
・使ったらもとの場所に戻すこと
・常にその戻す場所が決まっていること
だと思います。
よく使う物(計量スプーンや菜箸などのキッチンツール)はすぐ手の届くところに置いて、すぐに使えるようにし、出番の少ない物は奥にしまうなどなど自分流のやり方で良いと思います。
次に大切なことは、調理中の片付けに関してなのですが、
理想は、料理が終わっていると同時に鍋も片付いて、シンクの中がスッキリしている状態であることです
子供と一緒にキッチンに立つときにいつも伝えているのが、熱いうちにフライパン、鍋など使った調理器具を洗うと言うこと。
熱いうちだと油物でもこびりつきが弱いので、お湯で流すだけでもほとんどの汚れが取れるなど、洗剤を使う量が少なくてすみますし、洗い終わってすぐにコンロにふせておけば、余熱でかわくので、一石二鳥なのです。
上記のことが習慣になって身に付いていると、食べ終わった後の食器片付けの量も減り、キッチン作業がとてもスムーズにいくんですよ
山のような洗い物がシンクにたまっていたり、ビニール袋やゴミが散らかっていたりする状態よりも、片付いているキッチンの方が料理する気持ちにもゆとりが出るような気がします。
自分なりの使いやすい、スッキリとしたキッチンで料理を楽しみましょう
それでは、本日ご紹介するレシピは『くるま麩のスープ』です。
揚げたくるま麩を野菜と一緒にコトコト煮る、今の時期にぴったりの一品です。