2012年11月の記事
こんにちは!
料理研究家の吉田由子です。
今年の秋に、「芋掘り」を楽しまれた方も多いのでは!?
芋掘りでおなじみなのは、「サツマイモ」や「ジャガイモ」ですね。
サツマイモの旬が過ぎると、次は「山芋」が旬を迎えます。
今回は、冬に旬を迎える「山芋」についての豆知識をご紹介します。
「山芋」とは、ヤマノイモ科ヤマノイモ属の栽培作物で、世界に600種類もあります。
形によって、「長芋」・「いちょう芋」・「つくね芋」などと呼び分けられています。
「長芋」は、日本で栽培されている山芋の3分の2を占めている、1番ポピュラーな山芋なんです
「長芋」は、水分が多く粘りが少ないので、サクサクとした歯ごたえを楽しめます。
とろろにするよりは、短冊に切って和え物などにするのが、おすすめです。
「いちょう芋」は、手のひらのような形をしており、粘りが強いのでとろろに最適です。
「つくね芋」は、ごつごつとした丸い形をしており、山芋の中で最も粘りが強く、とろろや揚げ物にされます。
また、かるかんなどの和菓子の材料にも使われます。
「長芋」には、ビタミンB1・B2・C・カリウム・食物繊維が豊富に含まれています。
これからの季節に、ありがたい食材ですね
こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
韓国の方と一緒にお酒を飲むと、宴会が延々と続きます
食の共有を大切にしている、お国柄の現れですね。
お酒をたくさん飲んだ翌朝は、スープを飲んで胃腸をいたわります。
韓国では二日酔い覚ましのスープを、総称して「ヘジャングク」と言います。
ヘジャンは「解腸」、グクは「スープ」を意味します。
ヘジャングクは胃腸を整えて、消化を良くするので、二日酔いにはぴったりの一品
代表的なヘジャングクに、「干しダラスープ」があります。
数年前に美肌スープとしてテレビで話題になり、コリアンタウンのスーパーからは、干しダラとスープの素が飛ぶように売れました。
本来、干しダラスープはアルコールを分解するアミノ酸が豊富なので、美肌よりも二日酔いに効果を発揮します
この他のヘジャングクには、豆もやしのスープ、牛の内臓スープ、腸詰めスープ、貝のスープなどがあります。
ヘジャングクを一口飲むと、胃がすっきり。
食欲が増してくるので、クッパにするとご飯もしっかり食べられます
日本のコリアンタウンで、ヘジャングクを看板に掲げているところは少ないのですが、本場では専門店がたくさんあります。
特に、韓国の食の都と言われている全州は、豆もやしのスープが有名で、二日酔いではなくても、とてもおいしく頂けます
さて、今日は自宅でも簡単に作れる、豆もやしのスープの作り方をご紹介致します。
基本の味はシンプルですが、白菜キムチ、韓国のり、卵などを入れて、自分好みにアレンジしてみて下さい
こんにちは、料理家の野上優佳子です
先日仕事で、スペイン料理店のオーナーシェフからすてきな物を頂きました。
「試してみて。違いにびっくりするよ。」と言って手渡されたのは、サフラン
パエリアにも使われるので、スペイン土産?と思ったら・・・。
いえいえなんと、日本産!大分県竹田市で採れた物だそう。
調べてみると、国内生産量第1位
国内シェアの実に8割を占める竹田市のサフラン栽培は、なんと100年以上前に始まっていました。
まずは、その歴史に驚き
サフランは、紫色の花を咲かせます。
その赤い雌しべを乾燥させた物が、スパイスとしてのサフランです。
ギリシャ神話に登場する程歴史は古く、生薬や天然の着色料として珍重されてきました。
現在はイランやスペイン、トルコ、ギリシャなどでの栽培が盛ん。
なにせ、雌しべですから花に対して収穫できる量はごくわずか。
それゆえ大変貴重で、スパイスの中で最も高価だと言われます。
海外では畑での球根栽培が主流ですが、竹田市は室内栽培を採用。
ひとつずつ、手摘みして収穫されます。
実は今が収穫のとき。
摘み終えたあと、11月中旬以降にまた球根が植えられます。
実際に使ってみると、その香りと発色の良さは感動ものでした
シェフの言葉に大いに納得こんなに違う物なのですね。
皆さんももし見かけたら、竹田市産サフラン、ぜひ試してみて下さい
さて今回は、メカジキ料理をご紹介します。
このサフランとオレンジを使った美しいソースは、絶妙なコンビネーション。
手が込んでいるように見えますが、フライパンひとつでできるので、ぜひ作って下さいね!
こんにちは!料理研究家のひろろこと、竹内ひろみです。
私たち日本人が愛用している食材のひとつ「昆布」。
周りをぐるっと海に囲まれた日本において、海藻類は、昔から食べられてきた健康食品です。
昆布は、特にミネラルが豊富で、ヨウ素は海藻類の中でもトップクラス
ヌメリ成分には水溶性食物繊維が含まれ、便秘を解消する効果があります。
中国では「海帯」と呼ばれ、身体の熱を冷やし、炎症を取る作用、血の流れを良くし、水分代謝を良くしてむくみを取る作用があるため、身体のほてりをクールダウンしたり、水太りの解消に効果的だと考えられています。
さて、そんな昆布の料理への活用と言えば、「だし」。
いろいろなだしの取り方がありますが、おすすめは、弱火で少し煮出す方法。
フツフツと煮立ててしまうとヌメリが出てしまい、だしが濁ってしまうので、昆布がゆらゆらとゆれているぐらいの火加減で煮ましょう。
昆布の味がしっかりと出て、おいしいだしが取れます
だしを取ったあとの昆布を刻んで、しょうゆとみりんで煮れば、おいしいご飯のおかずになります。
また、しょうゆにカットした昆布を入れておけば、だしじょうゆにもなります。
豚肉と一緒に煮る、沖縄の「クーブイリチー」のように、脂肪分が多い食材と組み合わせると、昆布にはコレステロールを減らす作用があるため、おいしさだけでなく栄養面でもプラスの効果があります
購入後の保存方法ですが、10cmぐらいにカットし、タッパーに入れておくと良いです。
そのまま、水出しポットに入れて一晩置けば、昆布の水だしが取れるので、とても便利です
今回は、刻み昆布(昆布が刻んだ状態で市販されいる物)を使った料理をご紹介します。
刻み昆布は、野菜の塩漬けに一緒に入れたり、煮物のときに加えたり、料理への応用が幅広いので、ストックしておくと重宝する食材です