2014年10月の記事
こんにちは!
韓国料理研究家の本田朋美です。
韓国旅行中は必ず書店に立ち寄り、レシピ本などをチェックします。
最近の流行のレシピ傾向はと言うと、 「お弁当」をテーマにした物が増えた印象を持ちます
お弁当文化は、日本が進んでいると思います。
韓国の方は冷めたご飯を嫌う傾向があり、また、安価でおいしい食堂が多く、一皿の共有を良しとする民族性も理由に挙げられます。
しかし、冷めてもおいしい「のり巻き」だけは、受け入れられていました。よって、遠足のお弁当はのり巻きが定番なんですね。
とは言え、韓国ではウェルビーイング(ロハス)の浸透により、健康に気を使うようになったので、自分で食事の管理ができるお弁当を持参して、会社で食べる方も出てきたようです。
この話を聞いたとき、韓国の食も多様化してきたなと思いました。
日本で流行っているキャラ弁は韓国でもたちまち評判となり、真似する方も徐々に増えているそうです。
さらには高級スーパーに行くと、ご飯とおかずがセットになったお弁当が販売されています。
また、コンビニで販売されているおにぎりは、日本から伝わった物。具は、韓国らしくキムチやプルコギ入りです
駅弁も以前に比べたら、バツグンにおいしくなりました
ご飯とおかずが別になっているので、ご飯を電子レンジで温めてくれるのがポイント。
おかずは、肉、キムチ、野菜などバラエティに富んでいます。
ここ数年、ソウルから地方に行く機会が増えたので、高速鉄道でお弁当を注文。ボリューミーなのにホカホカご飯のお陰で、毎回完食してしまいます。
韓国では今、和食がブームです。
相互の良い点を受け入れながら、独自の食文化を形成し、さらに広がってくれたらなと思います。
さて、本日のレシピは「豆腐チヂミ」です。冷めてもおいしく頂けます
こんにちは!
料理家の ひろろ こと 竹内ひろみです。
今年の夏休みに、マレーシアへ行ってきました
海外に行くと必ず立ち寄るのが地元のスーパーやレストランなのですが、今回も面白い発見がたくさんあり、食文化の違いを体験してきました。
ガイドブックやネットを見れば、食や現地の情報は知ることはできるのですが、やはりそのことを実体験できるとより知識が深まりますね。
マレーシアは言わずとしれた多民族国家。
マレー系、中国系、インド系、その他の少数民族で構成されていて、マレー系は全体の60%を占めています。
そのことも影響し、レストランのメニューには豚肉料理が載っていなかったり、お酒だと思ってオーダーした物がノンアルコールだったり、スーパーで買った調味料には最近日本でも話題になっているハラル認証マークが付いていたり、様々なシーンでイスラムの食文化を見ることができました 。
ハラル(ハラールとも呼ばれる)とは、アラビア語でイスラム教の戒律に基づいた「合法的な物」「許された物」という意味です。
ハラルの反対は「ハラム」または「ノンハラル」と言って、イスラム教の教えで「許されない物」を意味します。
特に食品に関しては「ハラルである」と認められた「ハラル認証」が不可欠となります。
最近、日本でもイスラム教徒の方のために、ハラル認証を取得した食品を販売する百貨店や専門店などが増えてきていますね。
また、日本と同じ米食文化をもつ東南アジア(マレーシア)ですが、米の種類が違うため、調理方法にも違いが出てきます。
「インディカ米」と呼ばれるこの米はそれだけ食べてもあまりおいしくなく、野菜と一緒に炒めたり、カレーのようなスープをかけたりなど、他のお料理と一緒に合わせて食べることが多いです。
同じような食文化を持っていても、宗教や環境など様々なことが影響し合って、独自の食文化を形成しているのですね!
それでは、本日のレシピ『スープかけご飯』をご紹介します。
玄米を使用しますが、お好みで白米や雑穀を取り入れても良いと思います。どちらでもおいしく頂けますよ
こんにちは、料理家の野上優佳子です。秋が深まり、温かい湯気がますます恋しくなってきましたね 。
秋でなければ味わえない果物、と言えば「柿」もそのひとつ。
東アジア原産で大別すると、柿は、「渋柿」と「甘柿」の2種類。
栽培用種子は中国から渡来しましたが、日本の山野にも自生していた果物で、平安時代にはすでに食用栽培され、渋柿の加工食品である干し柿の技術も定着。
有職故実(ゆうそくこじつ)の『延喜式(えんぎしき)』などにも干し柿が供物の菓子として記されています。
生食用の「甘柿」については、日本での品種改良がめざましく、その代表的な物が「富有柿 (ふゆうがき) 」で、明治時代に岐阜県を発祥とし、全国に最も普及した品種です
人気は国内にとどまらず、ヨーロッパ諸国で は「Kaki」と呼ばれ、米国のスーパーマーケットなどでは、「Fuyu persimmon」と品種名がそのまま商品名として販売されている程です。
一方、「渋柿」は「刀根柿(とねがき)」や「平核無柿(ひらたねなしがき)」などが有名。
渋みのもとは、タンニンと呼ばれるポリフェノールの一種です。
食べる際はこの渋を抜きますが、その代表的な物が「つるし柿」です。 皮をむいてヒモに吊るし、ざっと熱湯に通して殺菌したら日当り・風通しの良い軒先などにぶら下げておきます。
そして、1週間〜10日程で表面が乾燥したら、外側から内側に向かって、中をもみほぐすように指先で軽くもみます。
さらに1週間干しておき、実をもんでまた1週間おいたら、渋はすっかり抜けて甘くてトロトロのつるし柿ができあがります。
白い粉が浮いてくるまでしっかり干せば、干し柿になりますよ。
白い粉は果糖やブドウ糖が結晶化した物なので、食べても安心です。
ちなみに渋が特に強い信濃柿のカキ渋は、染色の他に防腐剤や塗り薬などに利用されることもあるそうです。
その他、柿の葉を乾燥させた柿葉茶は内出血の止血効果があると言われ、ヘタの部分を乾燥させて煎じた物はしゃっくり止めにと、古くから様々な部位が民間療法に重宝されてきました。
まさに、日本が誇る伝統食材と言えますね。
さて本日のレシピですが、生食用の甘柿を生ハムと合わせた『柿と生ハムのサラダ』をご紹介します。
カリッとした食感の柿がおすすめです。さわやかな柿の甘みが生ハムの塩分と相性バッチリで、とても華やかなサラダです。ぜひお試し下さいね。
こんにちは!
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
秋の行楽シーズンですね
レジャーは楽しいものですが、度重なるとお財布がさみしくなることも・・・
それでも「肉が食べたい」ときに、主婦の強い味方になるのが、 「こま切れ肉」や「切り落とし肉」ですよね
スーパーの精肉売り場では、「こま切れ肉」「切り落とし」という名称でそれぞれ販売されています。
写真の右側がこま切れ肉、左側が切り落とし肉なのですが、見た目ではほとんど違いが分かりません。
一体どのような基準で分けられているのでしょうか? 実は、使用している部位やカットの方法によって分けられています。
特定の部位を厚さや大きさを均一にカットされた物は「スライス」と呼ばれています。生姜焼き用、しゃぶしゃぶ用などとしてパックの中できれいに並んだ状態で販売されています。
次に、特定の部位を厚さは均一にして、肉の形によって大きさを工夫しながらなるべく無駄のないようにカットされた物は「切り落とし」と呼ばれています。
最後に、部位を特定せずに厚さや大きさもばらばらにカットされた物が「こま切れ」と呼ばれています。部位が特定されていないので、肩、もも、バラなどいろいろな部位が混ざっています。
「切り落としは」、厚さが均一なので重ね蒸しやミルフィーユステーキなどに適しています。
「こま切れ肉」は、豚汁や炒め物などに適しています。
料理法によって「切り落とし」と「こま切れ肉」を使い分けると便利ですね
さて今回は、 『豚肉のミルフィーユステーキ』をご紹介します。切り落とし肉を重ね合わせたリーズナブルでボリュームたっぷりの一品です。ぜひお試し下さいね