2019年3月の記事
こんにちは韓国料理研究家の本田朋美です
日本の焼肉屋で、カルビやロースとともに人気の肉類は「ホルモン」。
ホルモンとは内臓のことを指します。
韓国でもホルモン料理はバラエティに富んでいますが、何と言っても代表的な物は、腸詰めの「スンデ」です
スンデは、豆腐、米、細かく切ったもやし、肉などを、香味野菜と合わせて味付けし、家畜の腸に詰めて蒸した物で、見た目はソーセージのような感じ。
1670年頃に発表された、ハングル初の料理書、「飲食知味方(ウンシクティミバン)」で、作り方が紹介されています
1600年代後半に刊行された、「酒方文(スルパンムン)」では、牛の血を詰めたスンデも登場しました。現代では、豚の腸に具材と血を入れた物が主流ですが、昔のスンデとして、血が入っていない物も食べることができます
地域によって付ける調味料が異なり、ソウルでは粗塩、釜山の場合は酢味噌が主流です。また、スンデクッパと言って、ご飯が入った汁物もあります。二日酔い冷ましのスープとしてポピュラーで、専門店もあるほどです。
ソウルにある、老舗のホルモン屋さんでは、牛の一番目の胃であるミノ(ヤン)と、大腸のシマチョウ(テッチャン)が大人気
私も一度食事をしたことがあり、丁寧に下処理されたホルモンを炭火で焼いて、ピリ辛のタレに付けて頂きました
弾力のあるシコシコとしたミノとプリプリしたシマチョウに、唐辛子ベースの味がピッタリでアルコールが進みます
韓国のタレは、ニンニク、ネギ、唐辛子などの、香味野菜のお陰でホルモンが持つ独特のニオイが和らぐので、ホルモンに対して苦手意識を持っている方でも食べられると思いますよ
そして、最近流行しているのが、釜山発祥の「ナッコプセ」と言うホルモン料理です。ナッコプセは、韓国語を縮約した名称で
■ナッ=ナクチ(イイダコ)
■コプ=コプチャン(牛の小腸)
■セ=セウ(エビ)
と、3つの材料が入った炒め煮です。
海鮮と肉類が一緒になった、韓国独特の料理とも言えます。
味付けは、たっぷり唐辛子を使った辛口。
最初はそのまま食べたり、葉物野菜で包んだりします
ご飯にのせてビビンバ風にしても良いですね
少し汁気が残るので、うどんなどの麺類を入れて〆ると、最後まで残さず頂けますよ
ホルモンをおいしく食べるコツは下処理の丁寧さ
人気のお店はやはりこの点を丁寧に行なっているのだと思います。
さて、本日のレシピは豚の胃であるガツを使った「豚ホルモン炒め」です。
焼肉用で販売されている物を使用したので、ひと手間かける程度で抜群においしくなります。
皆様も、ぜひお試し下さい
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
「イソフラボン」と言う成分の名前を、よく耳にする方は多いのではないでしょうか。
イソフラボンとは、主に大豆に含まれるポリフェノールの一種で、女性ホルモンに似た働きをすることで注目されてきました。
最近はさらに研究が進み、イソフラボンと同様の働きが期待できる「エクオール」に注目が集まっています

そこで今回は、「エクオール」についてご紹介します



大豆製品を食べると、腸内で大豆イソフラボンの一種が、腸内細菌の力を借りて「エクオール」へ作り変えられるため、「スーパーイソフラボン」と呼ばれることもあるそうです。
以前は、大豆イソフラボン自体が女性ホルモンに似た働きをすると考えられていましたが、研究が進むにつれ、大豆イソフラボンが代謝されることによってできる「エクオール」に、女性ホルモンに似た力があることが分かったのです

しかし、エクオールを作り出すには腸内細菌の力が必要なのですが、この腸内細菌は、すべての人の腸内にいるわけではありません

エクオールを作ることができるのは日本人の50%で、2人に1人と言われています。欧米人では25〜30%、日本人の若い世代でも、20〜30%しかエクオールを作ることができないというデータがあります。
エクオールについては、まだ研究途中の段階であるため、今後の研究成果が大いに期待されています

納豆、豆腐、味噌、海藻類、根菜類、きのこ類など、昔ながらの和食を食事の基本にすると良いかもしれませんね

また、腸内環境は、食事以外にも睡眠やストレス、運動など、様々な生活習慣の影響を受けているので、良質な睡眠を十分に取り、適度な運動習慣を身に付けると良いでしょう。
ちなみに、自分がエクオールの生産が可能かどうかの確認は、簡単なキットを使って確認できるサービスがあるようですよ

さて、今回は低カロリーでたんぱく質が摂れるアジアンデザート、「豆乳花(トールーファ)」をご紹介します。
お正月に残ったきなこや黒蜜の消費に一役買ってくれますよ

春休みのお子様のおやつにもオススメです


こんにちは、江戸野陽子です。
4月が近づいてくると頭に浮かぶ食べ方のテーマがあります。
それはずばり、デトックス
冬は気温が低く、代謝も悪くなります。
知らず知らずのうちに老廃物が溜まりやすいと言われているため、春にはデトックスが必要なのです
では、具体的に何をすれば良いのかと言うと、旬の野菜を食べるようにするだけで良いと思います
「旬の食材は体に良い」と言われるように、春の野菜には老廃物を排出しやすくする成分「植物性アルカロイド」が多く含まれています。
これは苦み・アク成分ですが、タケノコ・うど・フキノトウ・こごみ・菜の花など、春野菜と山菜に多く含まれる成分です。
それ以外は、整腸作用がある食物繊維の多い食材や、排出効果が高いカリウムを摂るのが◎
つまり、食物繊維やカリウムと言えば野菜なので、野菜を摂りましょう
さて、今回は菜の花をメインにしたデトックスサラダ「豆腐とひじきのデリ風サラダ」をご紹介したいと思います
豆腐の原材料である大豆は、ビタミンB1・Eをはじめ、鉄分、カルシウム、ミネラルなども豊富なのですが、ヨウ素を排出してしまうと言う欠点があるので、ヨウ素を含む「海藻」との食べ合わせが抜群です。
今回はひじきを合わせていますが、ワカメや昆布でもOKです
使用する豆腐は、水切りをした絹ごし豆腐。
水切りをして、固めに下ごしらえをした絹ごし豆腐なら、崩れにくさと食べやすさが実現できます。箸で掴むことが簡単で、つるりとした爽快な食感も楽しめますよ
そして、ひじきは水で戻したあと、軽く下味を付けて、ゆでた菜の花、豆腐と合わせて頂きます
ボリュームがあり、華やかに仕上げているので、パーティーシーンやおもてなしでも活躍する一皿になると思いますよ
こんにちは!料理家のひろろこと竹内ひろみです。
今、とある大学漕艇部のダイエットコーチを担当していて、スポーツ栄養とかかわることが多くなっている今日この頃。
栄養研究は日進月歩のため、様々な情報が飛び交い、何が正しい情報なのか判断が難しい場合がありますね。
そこで本日は、タンパク質の摂取に関して注目してみたいと思います。
10年以上前の話にはなりますが、アスリートは体重1kgあたり、3g以上のタンパク質が必要であると言われていて、スポーツや運動をするには、タンパク質=肉をたくさん食べなくてはいけないと言うイメージが付いていました
タンパク質を過剰に摂取して筋力トレーニングを行なっても、タンパク質の合成は上昇せず、タンパク質の酸化が増加してしまうことが分かってきています。
また、利用されないアミノ酸を分解する過程で、腎臓や肝臓に負担がかかるとも言われています
以上のことから、タンパク質は一度に大量摂取しても消化吸収しきれず、脂肪として蓄積されてしまう場合があるので、1日の中で分けて摂取することが望ましいのです
タンパク質の摂取量に関しては、「トレーニング」、「運動の量」、「強度」、「時間」、「頻度」、「試合期間」など、環境要因を考えた上で、調整していくことをおすすめします
タンパク質には、動物性由来の物と、植物性由来の物があります。
どちらにも偏りがないように、両方を組み合わせて摂取量を満たしましょう

同じ肉でも、豚肉はビタミンB1、鶏ささみは高タンパク、低脂肪が含まれているなど、それぞれ栄養組成が異なります。
また、大豆とひよこ豆を比べると、大豆は脂肪分が多く、ひよこ豆は糖質が多いので、大豆の方がお腹が張りやすくなるのです。
食材はそれぞれもっている力(栄養素)が異なるため、何かに偏った摂取は控え、満遍なく摂るように心がけましょう
料理の味に飽きることがなく、元気でパワーのある身体をつくることができますよ
さて、今回のレシピは野菜にあんをかけて頂くお料理「チキンの野菜あん和え」をご紹介します。
皆様も、ぜひお試し下さい


