こんにちは!料理家のひろろこと竹内ひろみです。
昨今、ダイエットや健康維持を意識した食事療法に「糖質制限食」がありますね
糖質制限食とは読んで字のごとく、主食となるごはんやパン、麺類、お菓子類から摂取する糖質を、できるだけ少なくする食事療法のことです
私たちは、健康を維持するために様々なことに注意が必要ですが、その中核を担っているもののひとつに「血糖値」が挙げられます。
血糖値とは「血液中に含まれるグルコースの値」。
グルコースとは、人間が生命を維持するために最も消費しやすいエネルギー源のことです。
血糖がちょうど良い濃度に保たれていると(血糖値が安定していると)体を動かすのに必要なエネルギーがスムーズに作られ、頭の働きが良くなったり、体調も良い状態を保つことができたりします
しかし、この血糖値が急激に上がったり下がったりすると、体に大きな負担がかかり、太りやすくなったり病気になったりします。
血糖値の上昇は、食事の中に糖質が含まれていることから起こります。
私たちの体は糖質を摂取すると、すい臓からインスリンというホルモンを分泌して、血糖値が常に一定になるようにコントロールしています
しかし、過剰な糖分を摂取すると、血糖値が上がり過ぎるのを防ごうと体内でインスリンが大量に分泌され、活発に働きます。
活発になったインスリンは、糖質をエネルギー源に変える他、エネルギー源として使わなかった糖質を、いざというときのために脂肪に変換して体に蓄えます。
本来生命維持のための機能が、逆効果を与えるこの働きから、インスリンは別名「肥満ホルモン」と呼ばれています。
常にインスリンの分泌を促すような糖質中心の食事をしていると、体が太りやすくなってしまうので注意が必要です
糖質の中でも、白米、白砂糖、小麦粉(精製された糖質)や、清涼飲料水(砂糖が水に溶けている物)などは血糖値が急激に上がりやすいため、健康のことを考えるなら、たくさん食べることは控えた方が良いですね。
また、食事で血糖値を上げ過ぎないようにするには、食べる順番に気を付けると良いでしょう
タンパク質を多く含む肉、魚、豆製品や、食物繊維、ビタミン、ミネラル類を豊富に含む野菜、海藻類から先に食べてみて下さい
先に糖質以外を食べることで血糖値の変動が緩やかになり、その分インスリンの働きを遅らせることができます。
主食(糖質)を食べる前におかずである程度お腹を満たしておけば、ごはんやパン、麺類をたくさん食べなくても十分に満腹感が得られるので、食べ過ぎを防ぐことができて一石二鳥ですね
病気を治すための食事療法であれば、医師の指導のもと行なうことをお勧めしますが、ダイエットや健康維持のために食事をコントロールするのであれば、気楽に続けられるものにしましょう
自分の体に無理が生じたり、食事そのものがストレスになったりしては本末転倒です
「楽しくおいしく食べる」ことを忘れずに、健康維持に努めましょう
さて今回は、「豆と野菜のエスニックスープ」をご紹介します。
血糖値の急激な上昇を防ぐ野菜類を先に摂るのに最適なレシピです。
たっぷり野菜と豆を入れたスープに、食欲をそそるスパイシーな味付けになっています。
ぜひお試し下さい!
こんにちは!
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
5月に入り、新生活も少し落ち着いてきた頃でしょうか
この時期は、5月病(ごがつびょう)に悩まされている方もいらっしゃるかも知れません。
5月病とは、新しい環境に適応できず、眠れなくなったり、食欲がなくなったりする症状の俗称です
大好きな物やおいしい物を食べることで気分をリフレッシュさせたり、旬の食材を食べて不足している栄養分を補ったりすることでその症状が改善すると言われています
食生活を整えて、5月を元気に乗り切っていきましょう
さて、先月から「進学や就職をきっかけに、一人暮らしを始めた方を意識した豆知識やレシピ」をご紹介しています。
今回のブログは、話題の「作り置き」についてご紹介したいと思います
「作り置き」とは、保存に適した料理をまとめて作っておき、冷蔵庫や冷凍庫で保存して後日活用し、毎日の料理作りの負担を軽くする料理です。
いわゆる常備菜のことを指します
「作り置き」にはポイントが3つあります保存に適した保存容器を選ぶ。
保存容器はしっかり密封できる、ほうろうやステンレス、ガラス製の物を選びましょう。
↓下の画像の中では、左側がガラス製、右上がほうろう製です。
右下のプラスチック製の物は冷めにくかったり、容器に匂いが移りやすかったりするので、あまり「作り置き」には適しません。
その点、ほうろうやガラス製は熱伝導が良く、匂い移りもしにくいため、作り置きを入れるのに最適です。
冷蔵庫に入れたときに熱伝導が良いと早く冷やすことができるので、雑菌の繁殖を防ぐことができます。
また保存容器には、料理を作った日付けを油性マジックで書き込んでおくと良いでしょう
ほうろうやガラス製の容器なら、油性マジックで書いてもウレタンスポンジできれいに消すことができます
保存するときは衛生面に気を付ける。
保存容器は必ず、事前に熱湯消毒などで消毒をしてから使用しましょう。
熱湯消毒の方法は、容器に熱湯を8分目まで注ぎ、湯を捨てて乾いたふきんやキッチンペーパーに伏せて自然乾燥させます。
こうすることで雑菌の繁殖を防ぎ、食材が腐りにくくなります
また冷蔵庫内も消毒用のエタノールなどで常に清潔に保ちましょう。
消毒用エタノールは、ドラッグストアなどで手に入れることができます。
1本あると重宝しますのでぜひ常備してみて下さい。
また、料理は完全に冷ましてから冷蔵庫に入れましょう。
熱々のまま冷蔵庫に入れてしまうと、庫内の温度が上がり、他の食材が腐りやすくなります。
特に夏場は、他にも開閉時間を短くし、冷蔵庫内の温度を上げないように注意しましょう。盛り付けの際にも気を付けること。
料理を器に盛り付けるときに使う箸やスプーンはきれいに洗った物を使い、盛り付け終わったらすぐに冷蔵庫に戻しましょう。
使い残した分や、食べ残った分は腐りやすいので、保存容器に入れた物に戻してはいけません。
また空気にできるだけ触れないようにすることも料理を長持ちさせるポイントです。
以上のポイントを押さえて、週末などに1週間分の「作り置き」をしておくとあとがとても楽になります。
ぜひ「作り置き」生活を始めてみて下さいね
それでは、今回はそのまま食べても、パスタやサラダに入れてもおいしい作り置きおかず『ピーマンの和風オイルマリネ』をご紹介します。
材料はたったの3つです
とても簡単に作れるので、ぜひお試し下さい
こんにちは!
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。4月は新しい門出の季節
新年度から、新しい学校や職場に変わった方も多くいることでしょう。
環境が大きく変わるこの時期こそ、しっかりと栄養や休息を取って体調管理に気を付けたいですね。
前回のブログでは、ひとり暮らしの冷蔵庫の必需品「卵」についてご紹介しました。
(前回ブログ:http://www.nasluck-kitchen.jp/blog/index.asp?entry_id=810)
今回は第2弾!いろいろ使えて便利な「マヨネーズ」の豆知識と利用法についてご紹介します。マヨネーズとは、油・酢・卵を主原料にした半固形状のドレッシングのことを指します。
マヨネーズには、大きく分けて卵を卵黄のみ使用した「卵黄型」と、全卵を使用した「全卵型」の2種類があり、日本では「卵黄型」のマヨネーズが主流です。
上記の画像では見分けづらいですが、手前のマヨネーズが「卵黄型」奥のマヨネーズが「全卵型」です。
卵黄型は黄色みが強く、それに対して全卵型は白っぽい色をしているのが特徴と言えます。
どちらも製法にそれ程の違いはなく、栄養成分のおよそ70%が脂肪分なので、大さじ1杯で約100キロカロリーと非常に高カロリーです
1日に大さじ1杯以上のマヨネーズを摂ることは避けましょう
何にでもマヨネーズをかけるのがお好きな方は、特に摂取量に注意して下さいね
皆さんは、マヨネーズをどんな料理に使っていますか?
ドレッシングとしてサラダにかけたり、パンに塗ったりと、「そのまま」食べることが多いのではないかと思われます
しかし、料理の中に取り入れると、思わぬ効果を得られることがあるのをご存知でしょうか
例えば、卵焼きを作るとき、卵2個に対して小さじ1杯程度のマヨネーズを加えて焼くと、酢の働きできれいな黄色に仕上がり、油の働きでしっとりとして冷めてもおいしい卵焼きができます
また、焦げ付きにくくなる効果もあり、我が家では子どもたちが厚焼き玉子の練習をするときには、必ず加えるようにしています。
他には、ハンバーグを作るときに、ひき肉の量に対して5%程のマヨネーズを混ぜ込むとふんわりジューシーに仕上がりますし、チャーハンを作るときには、油の代わりにマヨネーズを使うとご飯がぱらぱらになります。
これらは、マヨネーズの中の「乳化した植物油」がうまく作用するためです。
また、お料理初心者さんやひとり暮らしの皆さんにおすすめしたい利用法が、マヨネーズを油の代わりに使ってお肉や魚介類、野菜などをソテーする方法です。
マヨネーズを「油が入っている調味料」のひとつとして利用すると、お料理ビギナーさんには難しい味付けが簡単になり、ひとり暮らしの方には調味料をたくさん揃える手間が省けます。
マヨネーズのような便利な調味料を利用すれば、手軽においしい炒め物を作ることができますので、難しく考えず、気軽に自炊を始めてみて下さいね
さて今回は、マヨネーズで鶏肉をソテーする「鶏むね肉のマヨポンソテー」をご紹介します。
鶏むね肉が、外はカリッと中はしっとりおいしく仕上がり、ポン酢のさっぱり味でご飯がすすむ一品です。
ぜひお試しを
お弁当に関する取材を受けることがとても多い私ですが、中でも「忙しい朝に短時間でお弁当を作るにはどうしたら良いか?」という質問をよく受けます。
お話を伺うと、お弁当を作るときの「時間がかかって苦手だと思うポイント」は人それぞれ違うので、なかなか一言では答えられないのが正直なところ。
しかし、お悩みを大きく分けると
・ 献立を考えるのに時間がかかる

・ 調理そのものに時間がかかる

・ うまく詰めるのに時間がかかる

この3つに分けられるようです。
今回は、特に多い「献立を考えるのに時間がかかる」というお悩みの対処法をご紹介します

私が実践している方法は至ってシンプルで、「お弁当に詰める物をあらかじめ決めておく」ということです。
これは、献立そのものを決めておくという意味ではありません。
お弁当は、肉か魚のどちらかをメインのおかず(大抵は焼いた物)とし、他に野菜か乾物で作った煮物を1品、野菜の和え物か炒め物を1品、計3品を入れると決めておきます。
この3品で物足りなければ卵焼きを加え、計4品のおかずを入れると考えておけば良いでしょう。
また、お弁当の中身に「白、黄、緑、赤、黒または茶」といった5色の色彩が入っていると、見た目にもおいしそうなお弁当になります。
仮に、ご飯=白、卵=黄色、メインのおかず=茶の3色にすれば、あとは冷蔵庫の中にある、緑や赤の色味になる野菜を選んで、煮物か和え物、炒め物にするだけです。
緑色の野菜はたくさんありますが、赤色の野菜と言うと限られますので、「ミニトマト1個入れてあげれば良し」と、覚えておけば気楽ですよ
いかがでしょうか?
食材と調理法、色合いを決めておくと、具体的なイメージに結び付き、少しは献立を思い付きやすくなりませんか?
そうは言っても・・・・。
そんなにあれこれ考えるのはやっぱり大変!というときは、「1品弁当」にするという奥の手もあります
おかずが1品しかなくても、ご飯の上に何かを乗せれば「丼物」になりますし、パンで何かを挟めば「サンドイッチ」になります。
我が家でも忙しいときは手抜きして、作り置きのチキンカツとキャベツを挟んだだけのサンドイッチ弁当にしますが、案外家族には喜ばれたりします
例えば、ちょっとお高いハムやチーズ、ロマネスコ(西洋野菜でカリフラワーの一種)のような珍しい野菜を茹でてライ麦パンで挟んだサンドイッチは、手間のかかるお弁当よりも「おしゃれだね!」「かわいい!」なんて好評を得ることもあります
1週間毎日、数品のおかずを詰めたお弁当を作らなくてはと気負わずに、週に2日ぐらいは1品弁当で気楽にいきましょう。
さて今回は我が家の忙しい日の定番、「1品弁当」にもできる「モンティクリスト」をご紹介します。
モンティクリストとは、甘くないフレンチトーストで、カナダでは定番の朝食メニューです。
フライパンひとつで手軽に作れますので、ぜひお試し下さいね