こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
韓国の方と一緒にお酒を飲むと、宴会が延々と続きます
食の共有を大切にしている、お国柄の現れですね。
お酒をたくさん飲んだ翌朝は、スープを飲んで胃腸をいたわります。
韓国では二日酔い覚ましのスープを、総称して「ヘジャングク」と言います。
ヘジャンは「解腸」、グクは「スープ」を意味します。
ヘジャングクは胃腸を整えて、消化を良くするので、二日酔いにはぴったりの一品
代表的なヘジャングクに、「干しダラスープ」があります。
数年前に美肌スープとしてテレビで話題になり、コリアンタウンのスーパーからは、干しダラとスープの素が飛ぶように売れました。
本来、干しダラスープはアルコールを分解するアミノ酸が豊富なので、美肌よりも二日酔いに効果を発揮します
この他のヘジャングクには、豆もやしのスープ、牛の内臓スープ、腸詰めスープ、貝のスープなどがあります。
ヘジャングクを一口飲むと、胃がすっきり。
食欲が増してくるので、クッパにするとご飯もしっかり食べられます
日本のコリアンタウンで、ヘジャングクを看板に掲げているところは少ないのですが、本場では専門店がたくさんあります。
特に、韓国の食の都と言われている全州は、豆もやしのスープが有名で、二日酔いではなくても、とてもおいしく頂けます
さて、今日は自宅でも簡単に作れる、豆もやしのスープの作り方をご紹介致します。
基本の味はシンプルですが、白菜キムチ、韓国のり、卵などを入れて、自分好みにアレンジしてみて下さい
こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
夏に韓国旅行をした際、あちらこちらで唐辛子の天日干しを見かけました。
韓国ならではの光景です。
11月下旬から12月にかけて、キムジャンの時期が到来
キムジャンとは、野菜が摂れなくなる冬を前に、白菜キムチを大量に漬けることを言います。
天日干しの唐辛子は、白菜キムチ漬けに使用するための下準備なんですね。
一家で数十株、大家族なら百株漬ける程、キムジャンは家族総出で行なう冬の風物詩であり、一大イベントです
興味深いのが、韓国の気象庁が発表するキムジャン前線。
日本の桜前線のように、キムチ漬けに適した日を天気予報で知ることができます。
キムチの味は気候や天気に影響するので、韓国の方は前線をチェックしながら漬け頃を決めるのですね。
キムジャンの頃になると市場はいつも以上に活気を帯び、大量の白菜や大根などの食材が山積みに
その光景には圧倒されます。
さらに、面白いのがキムジャンボーナスの存在
お金がかかる材料費のために、ボーナスを支給する会社もあるんですよ。
この風物詩が韓国人にとっていかに大切なものか、お分かりになると思います。
本日ご紹介するのは、豆腐キムチ。
キムチは日に日に発酵するので、酸味が増してきます。
酸味が強いキムチを加熱すると、旨みが増しておいしくなります。
手軽に作れる豆腐キムチで、その味わいを楽しんで下さいね
こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
韓国料理店で焼肉を注文すると、サンチュやエゴマの葉も一緒に出てくることがありますよね?
本場韓国では焼肉以外に、お刺身や煮魚でも葉野菜がテーブルにのります。
葉物でご飯や焼肉、魚などを包んで食べる料理を、総称してサムパプと言います。
サムは「包むこと」、パプは「ご飯」のことです。
高麗時代の14世紀までにはサムパプがすでにあり、農村で発祥したと言われています
サンチュでご飯と辛味噌を包み、口に押し込む食べ方は、畑仕事の合間で簡単に食事を済ませるのに好都合だったのです。
その後、朝鮮時代に入ってからは、肉も魚も包んで食べるようになりました。
韓国では、ナムルやキムチなど野菜を使った料理が豊富
その上に、サムパプという食べ方によってたっぷり野菜が食べられるので、韓国人の野菜消費量が多いのは頷けます。
包み用の野菜もバラエティに富んでいて、韓国で焼肉屋へ行った際に、生の青梗菜が目の前に出てきたときは、とても驚きました
韓国のスーパーでは、数種類の包み野菜がセット販売されています。
そのコーナーは広くスペースを取っていて、それだけ韓国人の需要があるんだなと納得
韓国旅行する機会がありましたら、スーパーでチェックしてみて下さい。
今日のレシピは、包みご飯のサムパプです。
辛味噌の作り方も掲載しましたので、ぜひお試し下さい。市販の物よりも、断然おいしいですよ
こんにちは!
料理研究家の吉田由子です。
肌寒くなると、自宅で映画やDVDなどを観て過ごしたくなりますね
映画と言えば・・・有名な映画の中で、ボクサーが生卵を飲んでトレーニングをし、筋力アップして試合に勝つ!というシーンがありました
よほどそのシーンが印象的だったのか、筋力アップのために毎日生卵を飲んでいるという方が結構いらっしゃいます。
では、本当に生卵で筋力アップができるのでしょうか
卵には、ヒヨコが大きくなるための栄養を備えているため、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミンA・B群・D・E、ミネラルなど、ビタミンC・食物繊維以外の栄養素がすべて含まれています。
たんぱく質は、約20種類のアミノ酸が結合してできていますが、このうち、人の身体で作ることのできない9種類のたんぱく質を「必須アミノ酸」と言います。
食品中に含まれる、必須アミノ酸の量とバランスを評価した物を「アミノ酸スコア」と言い、「アミノ酸スコア」が100に近い食品程、良質のたんぱく質ということになります。
卵は、その「アミノ酸スコア」が100の優秀食品!
たんぱく質が豊富な卵は、筋力アップに欠かせない食品です。
ただし、生卵の摂りすぎには要注意!
生の卵白には、「アビジン」という物質が含まれています。
「アビジン」は、腸内にあるビタミンB群の一種である「ビオチン」と結合すると、「ビオチン」を身体の外に出してしまいます。
「ビオチン」が不足すると、皮膚のトラブル、抜け毛、不眠症、血糖値の上昇などの症状があらわれます
「アビジン」は加熱すると、「ビオチン」と結合できなくなりますので、卵はなるべく加熱して食べましょう。
たまに、卵かけご飯をする程度なら問題ありませんが、映画を真似て、毎日のように生卵を飲むのはやめておきましょう