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カテゴリ別:食材(全般)

吉田 由子先生 2016/11/24

卵の色の秘密

こんにちは!
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。

実りの秋も深まり、新米が続々と市場に出回る季節になりましたね。
新米はご飯そのものがおいしいので、シンプルにお米の味が分かる食べ方が良いですよね
例えば、「卵かけご飯」。
甘味のある新米とトロトロの卵の食感で、もうお箸が止まりません

最近は、インターネット通販などで様々なブランド卵を購入できるようです。
こだわりの卵を取り寄せて、ちょっぴり贅沢な卵かけご飯を楽しむ方も多いのだとか。
中には、1個700円以上の高級卵もあるそうですbroken heart
お安い卵とどんな違いがあるのか、ちょっと気になりますね。


さてそんな卵ですが、身近なスーパーの店頭では、殻が白い卵と褐色(赤っぽい)卵が売られていますよね。
この色の違いは何か、疑問に思ったことはありませんか


そこで今回は、「卵の色の秘密」をご紹介します。


卵の殻の色は、一般的にニワトリの種類(鶏種)によって決まります。
羽毛が白いニワトリは白い卵(白玉)、羽毛が褐色または黒っぽいニワトリは褐色の卵(赤玉)を産みます。

白玉より赤玉の方が高価なことが多いので、2つの卵は栄養面に違いがあると思われがちですが、実は栄養価は同じですyes

この価格の違いは、卵1個を生産するコストの違いなのです。
赤玉を産むニワトリは、白玉を産むニワトリよりも体が大きく、餌がたくさん必要な割には産む卵の数が少ないため、値段が高くなります。

そんなコストのかかる赤い卵ですが、赤玉を産むニワトリは環境の変化に強く、病気に対する抵抗力が強いことや、赤玉の卵が持つ「栄養価が高い」、「高級」というイメージがあるなどの理由で、少々高くても需要があるようです。


その他、卵の黄身も「薄い黄色」と「オレンジがかった濃い黄色」と違いがあります。
色の違いによって栄養やおいしさに差があるという印象を受けますが、こちらも栄養価は同じです


黄身の色の違いは、ニワトリに与える餌の材料に含まれる色素の違いです。
主に米を食べて育ったニワトリの黄身は白っぽくなり、パプリカなどの赤い色素を含む餌を食べて育ったニワトリの黄身はオレンジ色っぽくなります。


「濃い色」の食べ物には、「濃縮」や「熟成」などを連想するためか、白い卵より赤い卵、薄い黄色より濃い黄色がより優れているようなイメージを持ちやすいです。
しかし、卵に関しては色の違いに栄養価の差はありません
覚えておいて下さいね


卵は、そのまま食べたり色々な料理に使ったり、用途が広い食材ですよね
お家の冷蔵庫に常備している方も多いのではないでしょうか。
続いて、知っておくと便利な卵の豆知識をお伝えしましょうenlightened

卵を保存するときは、尖った方を下にして置くと長持ちします。
これは、卵の尖っていない丸い方には、気室と呼ばれる空気を取り入れる部分があるためです。
卵は気室を通して呼吸できていると、鮮度が保たれます。

冷蔵庫で保管するときは、ドアポケットに卵を置くような容器が付いていて、そのまま卵置き場として利用する方も多いかと思いますが、冷蔵庫の棚に置く方が、ドアの開け閉めによる衝撃を受けないのでおすすめです。

調理のポイントとしては、ゆで卵にするとき、卵を室温に戻してから沸騰したお湯に入れると良いでしょうmail
菜箸などで卵を転がしながら、7分で半熟、9分で普通、15分で固ゆでを目安にすると、黄身が中央に集まったきれいなゆで卵に仕上がります。
ゆで上がった卵は、熱いうちに冷水で冷やせば、急激な温度差で白身が収縮し、殻がむきやすくなりますよ

ぜひ、卵の豆知識を活用して下さいね。


さて今回のレシピは、ゆで卵を炒めるというありそうでなかった一品「ゆで卵とキャベツのアンチョビソテー」をご紹介します。
キャベツをアンチョビで炒めて濃い目の味付けにし、ゆで卵入りで食べ応えもあります。
卵のゆで具合を調整して、お好みの固さで作ってみて下さい。
ご飯のお供やお酒のおつまみに、ぜひお試しを



レシピ検索サイト「ナスラックKitchen」でゆで卵とキャベツのアンチョビソテーのレシピをチェック!

吉田 由子先生

こんにちは!料理家の竹内ひろみです。

今年の夏休みは、イギリスのロンドンへ旅行に行きました
旅の楽しみのひとつは、その土地ならではの食を味わうこと。
今回のイギリス旅行でも、現地のスーパーに行ったり、市場やレストランなどを巡ったり、おいしい食べ物をたくさん頂きました

どの国にも独自の伝統料理があり、もちろんイギリスにもあります。
イギリスの伝統料理は、素材の味を活かしたシンプルな物が多いです。

英国料理はおいしくないというのは過去の話であり、現在はバラエティに富んだいろいろな料理を味わうことができます

ロンドンの街中を歩いていて目に付く料理店の看板は、フィッシュ&チップス、イングリッシュブレックファースト、そしてパブです。
どれもイギリス伝統の料理が楽しめるお店なのですよ
そのうちの何軒かに立ち寄りましたので、イギリスの味をご紹介します

フィッシュ&チップスとは、タラのフライにフライドポテトを添えたファストフード。
古くからイギリスで親しまれており、伝統がありますが、テイクアウトもできる手軽な料理です。
揚げ立てで熱々の物に、塩とモルトビネガーというお酢をかけて自分の好みの味付けで頂きます。

フライ自体に味付けがされていないので、塩とお酢が味の決め手になります。
モルトビネガーは日本ではあまり見かけないお酢ですが、これは大麦の麦芽とトウモロコシの抽出液を発酵させた物です。
日本の一般的な米酢に比べると、酸味が少し抑えられているように感じました。

調味料とその国固有の伝統料理には深いかかわりがあり、お酢もその一例です。
モルトビネガーをフィッシュ&チップスにかけることで、油っこい料理がさっぱりし、よりおいしく食べられます
同じ「お酢」という調味料ですが、日本の米酢をフィッシュ&チップスにかけても不思議と味が合わないのです


伝統的なイングリッシュブレックファーストと言うと、ボリューム満点のイメージがありますね。
そのイメージ通り、ベイクドビーンズ、ソーセージ、目玉焼き、ベーコン、マッシュルーム、パンなどなど、ワンプレートに所狭しと盛り付けられていました

イングリッシュブレックファーストの中で、「あれ?味!?食感が違う??」と感じた物が、ソーセージ。
日本やドイツのソーセージは、原料に100%肉を使用していますが、どうやらイギリスのソーセージは肉が50%程度、他にパン粉やハーブ、油脂を詰めて作るのが一般的なようです。
普段食べ慣れているソーセージを想像していたため、別物に感じました


今回の旅行は子供たちを連れていたので、年齢制限のあるパブには、残念ながら入れませんでしたが、お店の前を通ったときに、雰囲気を味わうことができました。
パブは夕方になると、お店の外まで人があふれ、お酒を手にしたお客さんでとても賑わっていました。

近年のパブはお酒を提供するだけでなく、伝統料理や格式の高い料理を味わえるお店もあるようです。
お酒の提供が主なパブ、食事のメニューが豊富なガストロパブが登場するなど、パブも時代に合わせて幅が広がっています

旅行をしていて、ロンドンは本当にいろいろな食文化が混じり合っている街だと感じました。
スーパーで売っている物やレストランで食べられる物も多様性に富んでいるので、自分に合った食のスタイルを楽しむことができるのです
皆さんも、イギリスへ旅行に行ったら、その多様性を楽しんで下さいね


さて今回は、素材の味を活かした料理「野菜と豆の煮物」をご紹介します。
洋風の煮物は、野菜と大豆をホールトマトで煮込んだ素朴な味わい。
ブイヨンを使った味付けですが、パンだけでなくご飯にも不思議と合います。
ぜひ作ってみて下さいね



レシピ検索サイト「ナスラックKitchen」で野菜と豆の煮物のレシピをチェック!

竹内 ひろみ先生

こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。

先月、ソウルから車で1時間程の場所にある利川(イチョン)という街に行ってきました

イチョンはお米の産地として有名な地で、朝鮮時代には収穫されたお米が王様に献上されていた過去がある程、上質なお米が穫れる土地ですbroken heart
お米の産地ゆえに白米をウリにした定食屋が数多く、イチョンに軒を連ねる多くの飲食店では、食べ切れない量のおかずが味わえます。

このおもてなしはイチョンだけに限りません。
韓国ではお客様をもてなすとき、お膳の足が折れる程に沢山の料理を出すのが良いと言われており、このようなサービスは他の飲食店で度々見かけます。

韓定食で名高い全州(チョンジュ)では、特にその様子がすごいのです。
6名分の座卓に約30種類の料理を乗せて、お客様の前にそのまま運ぶという演出があるのですが、何度見てもこのお料理の数々には驚きと感動があります
 


韓国料理の特徴として、上記のようにたくさんのおかずでお客様をもてなす他、ご飯やおかゆの種類が豊富といった点にあります。
日本料理もそうですが、これは韓国料理がご飯とスープを基本にした膳からなるためでしょう。

その中でも韓国らしいご飯のひとつ、「栄養ご飯(ヨンヤンパプ)」という炊き込みご飯(釜飯)をご紹介します

栄養ご飯とは、米になつめ、栗、松の実などを一緒に炊き込んだ、具沢山の炊き込みご飯(釜飯)のことです。

韓国料理は「薬食同源」の概念があり、なつめ、栗、松の実を使った物は特に、薬のような栄養食と考えられていました。
朝鮮時代にはこの「栄養ご飯」はお客様のおもてなしや、貴族や目上の方たちのための特別食として食べられていたのです。


食材の薬膳的な効能は下記のようになります。

なつめ:気を補強し、造血により精神を安定させる。
栗:胃腸を丈夫にして、血行を促進する。
松の実:老化を防止し、肺を潤す。

こう見ると、滋養強壮的な薬効の食材が中心になっていることが分かります

使用する食材は上記以外に雑穀、豆類、高麗人参、野菜、きのこ、ナッツ類などがあります。

また栄養ご飯を盛り付けるときの工夫も色々です。
例えば、くり抜いたカボチャに詰めた物、竹筒を器にした物、蓮の葉っぱに包んだ物などがあります。

今では、栄養ご飯は庶民的な食事として親しまれており、街には専門店もできてきました。
専門店で出される物は、石釜や土鍋でのところが多く、炊飯器では難しいカリカリとしたおこげの食感が魅力的です

石釜や土鍋の栄養ご飯では必ずと言っていい程、最後におこげを作り、そこに湯を注いで、おこげ茶という物を作ります。
これは日本で言う、お茶漬けやおかゆに近い物です。
おこげ茶は消化吸収を促進するので、ちょっと食べ過ぎたあとでも胃腸をすっきりさせてくれるのですよenlightened

韓国に訪れた際には、一度栄養ご飯(釜飯)の専門店に行ってみて下さい。
日本の釜飯屋とは違った風情も味わえるはずです


さて、今日のレシピは炊飯器で作る「栄養ご飯」です。
韓国の炊き込みご飯の特徴は、食べるときに好みの量のタレをかけて頂きます。
このタレはクセになる味わいで、ついつい食べ過ぎてしまうことも。
とても簡単なので、お試し下さい
 



 



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本田 朋美先生


こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。

日本でもよく知られている韓国料理のひとつに、ゆでた春雨を野菜や肉と炒め合わせた「チャプチェ」という物があります。

調理も比較的簡単なので、家庭料理として親しまれていますが、韓国では結婚式や誕生日など、お祝いの席に欠かせない料理になっていますno
春雨の形状が長いことから、長く幸せが続きますように、長生きできますようにと言う願いが込められているのです。

チャプチェは、韓国料理の基本概念である陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)に基づいて、五色(青もしくは緑・赤・白・黒・黄)の食材を使って作られています。
韓国では、五色の食材を一緒に食べることで、栄養のバランスが取れるといった考え方があるので、健康面に配慮した料理だとも言えるでしょう


チャプチェは宮廷料理として、17世紀の朝鮮時代に生まれたと言われています
当時、15代国王である光海君(クァンヘグン)に、特別な料理を献上していた李沖(イチュン)という貴族がいました。
李沖は王のために数々の料理を献上していましたが、中でもチャプチェが気に入られ、そのおかげで昇進できたという逸話もある程です

チャプチェは漢字で「雑菜」と書き、「雑」という漢字には「混ぜる、集める、多い」などの意味があります。
宮廷料理だった頃のチャプチェは、色々な食材を千切りにして炒めた物に、キジ肉で取ったスープを韓国味噌で味付けして、小麦粉でとろみを付けた物を掛けていました。

この頃のチャプチェは、現代で親しまれている物とは違い、食材に春雨が含まれていなかったのです。

実は、チャプチェに春雨を使うようになったのは、20世紀に入ってからbroken heart
多くの方がチャプチェ=春雨料理だと思われているようですが、1930年代に春雨が中国から伝わり、朝鮮半島で作られるようになってから、チャプチェは現在の形に変わったのです。

チャプチェはしょうゆで味付けられており辛くありません。
そのため日本のみならず世界中で人気があります。
韓国料理はとても辛いイメージが強いのですが、宮廷料理を始めとした歴史のある料理は、ほとんどが辛くない物なので、こういった料理をもっと知って頂きたいなと思いますyes
また機会がありましたら、他の宮廷料理もお伝えしますね
楽しみにしていて下さい


さて本日の料理は、生野菜をたっぷり使った「チャプチェサラダ」です。
サラダ仕立てにしたチャプチェに、お酢を利かせたドレッシングの組み合わせはさっぱりとした味わい。
春雨も野菜も低カロリーなので、摂取カロリーが気になる方におすすめの一品です。
ぜひお試し下さい



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本田 朋美先生

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