こんにちは、料理家の野上優佳子です。
皆様、本年もどうぞ宜しくお願い致します。
今年は1月4日が月曜日なので、ゆっくりお正月気分を味わえないまま新年が始まったような気がします。
気忙しいのは私だけではないようで、まだ新年明けて間もないというのに、八百屋さんには初春の野菜が並び始めていました
その中でも特に目を引いたのが、元気で青々とした菜の花です。
ひと足早い春の訪れを感じました。
さて、「菜の花」と一口に言っても、いろいろな種類がお店で売られています。
一般的には、短めに切り取られた束が紙で包まれた状態で売られている物は「菜の花」と書かれており、もっと背が高くて透明なビニール袋に平らに袋詰めされている物は「なばな」と書かれて売られていることが多いです。
さらには茎が赤い物があり、これは「紅菜苔(こうさいたい)」という名前で、菜の花の一種です。
また以前に、なばなかと思って手に取ったら「アスパラ菜」だったということがありました。
ちなみにアスパラ菜というのは、アスパラガスの花蕾(からい)かと思いきやそうではなく、なばなと同じアブラナ科の植物です。
アブラナ科の中国種を交配させた新品種で、アスパラガスに似た味わいからそう名付けられたそうです。
全然別物なのでびっくりしました
これらはすべてアブラナ科アブラナ属の花の芽で、その総称として「菜の花」「なばな」と呼んでいるそうです。
また「花菜(かさい)」と呼ぶこともありますが、「花菜」は花を食用とする野菜の総称で、中でもブロッコリーやカリフラワーを指すのが一般的です。
また、菜の花は上の写真のように和種と西洋種があります。
花蕾が大きく茎を短く切り揃えて売られている物は和種(写真向かって左)で、花蕾の部分よりも茎部分が長い物が西洋種(写真向かって右)です。
それぞれ味わいも違いますので、ぜひ食べ比べてみて下さい。
それでは今回は、西洋種の菜の花と牛肉を使った、ボリュームたっぷりのホットサラダのレシピをご紹介します。
お正月のあっさりした和食に飽きた方にうれしい、エスニック風味に仕上げました
ぜひお試し下さいね!
こんにちは
料理家の竹内ひろみです。
今年は暖冬傾向とは言え、寒の入りを過ぎるとさすがに朝夕がぐっと寒く感じますね。
温かいスープが恋しい季節になってきました
我が家はみなスープが大好きなので、夕食には毎回いろいろなスープが登場します
スープ(汁もの)は忙しい方や、料理がちょっと苦手な方にもありがたいお料理です。
野菜をたくさん頂けますし、パスタやご飯を加えればワンボウルディッシュにもなるので、実は手軽に栄養が摂れるうれしいメニュー
冷えきった体を芯から温めてくれるので、この時期はさらにおすすめです
そこで、スープをおいしく作るポイントをいくつかご紹介します
まずは野菜をよく炒めること
野菜をじっくりと炒めることでおいしさがアップします。
オリーブオイルなどの油をひいた鍋に、うま味のベースとなる香味野菜(タマネギ、ネギ、ニンニク)を入れ、塩をひとつまみふってから、タマネギなどが透きとおり香りが出てくるまでじっくりと炒めます。
目で見て、香りをかいで、五感を働かせ炒めましょう
次にその他の野菜を加えていきますが、このときも野菜を加えるたびに全体をよく炒め合わせていきます。
途中で料理酒や白ワインなどの水分を加えると、焦げつき防止になりますよ
次のポイントは加える水分(ブイヨンなど)の量です。
水分は一度に加えてしまわず、ひたひた程度に加えます。
蒸し煮のような状態にすると野菜のおいしさが引き出され、おいしさがアップします
野菜が煮えたら、残りの水分を加えて、塩、コショウで味を調えてできあがりです
味を見るときは、アツアツでは塩気が感じづらいので、小皿などにとって人肌に冷ましてから味見をしましょう。
冷ましてから味見をすることで、「いざ食べてみたら塩辛かった」という失敗が防げますのでぜひお試し下さい
それでは、今回ご紹介するレシピは「カレー風味の具だくさんスープ」です。
ココナッツミルクが決め手の具だくさんスープは、野菜のうま味たっぷりでほっこりとする味わいです
カレー風味なので、小さな子供でもおいしく頂ける味となっています。
ぜひ寒い日に作ってみて下さいね
こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
さて早速ですが、韓国料理作りがお好きな方に、ぜひおすすめしたい調味料があります。
それは「イワシエキス」です。
魚醤(ぎょしょう)と言えば、ピンとくる方が多いかもしれませんね
韓国ではしょうゆなどと同じように、普段からよく使われている調味料です。
主な材料である「イワシ」に塩をまぶして長期間発酵させ、それを濾過して出たエキスをさらに加熱した物がイワシエキスです。
加熱時に強い匂いが出ますが、この工程を踏むことで旨味が凝縮されます。
ちなみに、韓国でイワシの漁獲量が一番多いのは、釜山(プサン)エリアにある機張(キジャン)という場所で、韓国内のイワシ漁獲量60%を占めています。
1997年からは観光客の誘致のために、毎年4月に機張大辺イワシ祭りが開催されており、このお祭りではイワシのお刺身が食べれたり、海産物が安く買えたりして大賑わいとなります
料理教室で生徒さんに、「イワシエキスはキムチ以外にどのような料理に使えるの?」とよく聞かれます。
魚醤を使い慣れていない方には使い道に悩むようですが、イワシエキスはとても便利な調味料です
イワシエキスがよく使われる韓国料理と言えば、真っ先にキムチが挙げられます。
しかし、実は韓国全土でキムチにイワシエキスを使っているわけではありません
韓国の北部では動物性の発酵商品としてキムチにアミ(エビによく似た甲殻類)の塩辛が使われることが多く、その一方で南部でははっきりとした個性的な味が好まれるためイワシエキスの使用率が高くなります
そもそも、イワシは南部でよく取れる魚なので、南部でよく使われるのは自然な流れですね
キムチ以外で使うのでしたら、一番お手軽でおすすめなのがスープ類に調味料として使うことです。
イワシエキス自体にイワシの旨味が凝縮されているので、昆布やにぼしなどの出汁を入れなくてもOK。
イワシエキスだけで、十分旨味が出ます
韓国でお誕生日の定番料理となっているワカメスープでは、基本は牛肉から出汁を取りますが、ワカメを炒めてから水とイワシエキスを入れて煮込むだけでも十分においしいです
その他にも和え物に少量加えるだけでも、味が格段に変わります。
コチュジャンや粉唐辛子との相性が良いので、一緒に混ぜ合わせて使うのも良いですね
イワシエキスがない場合は、ナンプラーやしょっつるを使ってもOKです
また韓国ではいかなごのエキスもあり、好みによって使い分けられています。
ぜひ一度、イワシエキスを試してみて下さいね。
それでは、本日のレシピは、イワシエキスを使った「韓国おでんスープ」です。
韓国おでんとは魚の練り物のことで、屋台料理によく登場します。
手に入らない場合はさつま揚げでも代用できますので、作ってみて下さい
新年、あけましておめでとうございます
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
皆さまは、大晦日に「年越しそば」を召し上がりましたか?
諸説ありますが年越しそばには、そばが他の麺類よりも切れやすいことから「今年一年の厄や災難を断ち切る」といった意味合いがあるそうです。
ところで近年、「年越しそば」ならぬ『年明けうどん』がじわじわと浸透していることをご存じでしょうか?
「年明けうどん」は「年越しそば」とは違い、日本古来から日本に定着している習慣……ではなく、実は数年前に讃岐うどんの関係団体が立ち上げた企画のひとつです。
年末には讃岐うどんの関係団体が主催する「全国年明けうどん大会」が開かれ、コンテストやワークショップなど様々なイベントが行なわれていてとても盛況のようです
また、通販では「年明けうどん」のセットが販売され、レトルトのカップ麺なども登場し、じわじわと全国区になってきているように感じます。
「うどん」は太く長いことから、古来より長寿を祈る縁起物として食されてきました。
そこで「年明けうどん」は、縁起物である白い「うどん」に紅色(赤色)の食材を添えた紅白の『おめでたいうどん』を、元旦から小正月(こしょうがつ)にあたる1月15日の間に食べて1年の幸せを願おうといったものです。
年末年始は胃腸が疲れていますので、温かく消化の良い「うどん」に、消化を助ける酵素が豊富な大根やクエン酸が豊富な梅干しを添えて頂くことは、お正月疲れの胃腸をケアする意味でも理にかなっていると思います
他にも、紅色(赤色)の食材には、かまぼこ、えび、明太子、鮭、紅生姜などがありますので、こちらの食材を添えてもOKです。
今年のお正月は『年明けうどん』で新年のお祝いと胃腸のケアをされてはいかがでしょうか
レシピをご紹介していますので、ぜひ作ってみて下さいね