こんにちは。
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
まだまだ残暑の厳しい時期ですが、早くも秋の味覚がお目見えしてきましたね
新米、秋サバ、秋鮭、さつまいも、マツタケ……
他にも、イチジクや梨、ブドウなどの果物もおいしいですよね
ところで、皆さんは普段フルーツをどのように召し上がっていますか?
大半の方がそのまま食べたり、調理をしてもお菓子に使ったり
ぐらいのようですね。
でも、それだけじゃもったいない
例えば、こちらはイチジク、生ハム、マスカルポーネチーズをしょうゆとオリーブ油で和えた一品です。
旬のイチジクは甘味が強く、生ハムとしょうゆの塩気、クリーミーなマスカルポーネチーズとの相性は抜群。
ワインによく合うおつまみなのです
こちらのレシピですが、イチジクをこれから旬を迎える柿に変えてもおすすめの組み合わせです。
また、これから徐々に気温が低くなり冷え症が心配という方には、フルーツを加熱して食べることもおすすめです
例えば、柿は身体を冷やす作用が強いと言われているフルーツですが、加熱することでその作用を抑えることができます。
さらに慶應義塾大学先端生命科学研究所の研究によると、庄内柿を加熱することで抗ストレス作用が期待できるアミノ酸のGABAや、むくみや冷えを予防する「シトルリン」という成分の含有量が増えるという研究結果が出ているそうです。
柿にピザ用チーズやホワイトソースをかけてオーブントースターで焼き上げる「柿のチーズ焼き」や、柿を細切りにしてチンジャオロースーの具材と一緒に炒める「柿のチンジャオロースー」などのお料理がおすすめです。
フルーツと言えばデザートと決めつけずに、いろいろなお料理と合わせて楽しんでみて下さいね
さて今回は、『ゆで豚のイチジクソース』をご紹介しています。
塩を擦りこみ一晩寝かせてからじっくり火を通したゆで豚に、イチジクとバルサミコ酢のソースがベストマッチ!
ぜひお試しを
こんにちは、料理家の野上優佳子です。
秋の食材のひとつに、きのこ類が思い浮かびます。
天然ものの収穫はこの時期ですが、通常私たちが食べているものはほとんどがハウス栽培なので、現在は通年味わうことができます。
ちなみにその生産高上位はこちら。
位 エノキ
位 ぶなシメジ
位 シイタケ
位 マイタケ
位 エリンギ
位 なめこ
このような順番となっています。
なめこよりもエリンギの方が生産量が多いとは、私にはかなり意外でした
エリンギはヒラタケの仲間で、白あわび茸とも呼ばれ英名ではking oyster mashroom(キング・オイスター・マッシュルーム)と呼ばれます。
イタリアをはじめとしたヨーロッパ各地では古くから食用とされてきましたが、日本で自生栽培しているきのこではないため、私たち日本人には馴染みのないきのこでした。
ちなみに日本のエリンギはすべて人工栽培で、自生しているものはありません
今ではすっかりきのこの定番となったエリンギですが、私が小さい頃にはスーパーでは見かけませんでした。
それもそのはず
実はエリンギは、日本の食卓に登場してまだわずか20年程度なのです
日本で始めてエリンギの人工栽培に取り組んだのは愛知県林業センターで、1993年に開始したと言われています。
当時は「カオリヒラタケ」という仮称のまま、台湾から導入した種菌で栽培に着手し、栽培技術を確立しました。
その後、長野県の大手メーカー「ホクト」が大量生産に成功。
正式な和名がなかったことから(カオリヒラタケはあくまで仮称だったので)、学名の「プレオロータス エリンジ」から「エリンギ」という名前で販売され、私たちが気軽に手に取って購入できるようになりました。
食物繊維たっぷりのエリンギは、脂肪肝を抑制する効果もあると言われています
また、値段も比較的お手頃ですし、和洋中問わずに使える食材のため、うれしい限りですよね〜
さて今回のレシピは、旬の自然栽培のものも、手に入りやすい人工栽培のものも合わせ、たくさんのきのこを使った「きのこのピラフ」にしました。
きのこのうまみがギュッと詰まったピラフは、鍋で炊き上げることでおいしさひとしおになります。
ぜひお試し下さいね
こんにちは!料理家のひろろこと竹内ひろみです。
皆様、ローカルフードをよく食べられますか?
ローカルフードとは、地域特有の食のあり方や地元の食べ物のこと
ローカルフード…つまりは郷土料理と言えば、ぐっと身近に感じる方もいるかと思います。
日本国内でも地域が違えばその土地オリジナル食文化が見受けられますが、海外に行くとさらにその土地ならではの食文化に触れられますよね。
使っている食材自体が珍しかったり、日本ではないような調理法だったりと、ビックリすることが多いです
最近では通販でお取り寄せをすれば、気軽に遠方のローカルフードを楽しめるようになってきましたが、それでも現地で食べるおいしさはヒトシオ
それはそのローカルフードが、風土や気候を礎に生み出されたからでしょう!
この夏休みに行ったハワイでもローカルフードを食す機会に恵まれ、その土地ならではの料理に出会えた楽しい食の旅となりました
ハワイのローカルフードは、アメリカ本土の料理とは雰囲気が異なります。
それはハワイが太平洋の中央に位置した諸島であり、先住民がポリネシア系の海洋民族だからです。
そのため、ハワイ料理の中にはタロ(タロイモのペースト)や、カルア・ピッグ(豚肉の蒸し焼きをほぐしたもの)などといったポリネシアン料理と共通する料理が多くあるのです。
またアメリカや日本、ポルトガルなどの様々な国からの移民も多く、それらの国の食文化ともともとの食文化が混ざり合い、現在のハワイの日常食ができ上がっています
例えばロコモコ丼(ご飯の上にハンバーグと目玉焼きが乗ったもの)、ロミロミ(細かく切った生魚にみじん切りのタマネギ、トマトなどを混ぜ込んだもの)、マラサダ(ポルトガルの揚げパン)などが代表的ですね
他にも、その土地では何が主食になっているかを見ると、ローカルフードの特徴を掴むことができます。
日本ではジャポニカ米、イタリアではパスタ、ベトナムをはじめとした東南アジアではフォーのように、それぞれの風土に合ったものが主食になっています。
ハワイではタロイモが主食です。
そのため、ハワイの伝統的な食事はタロイモ料理と共に提供されることが多いです
ハワイは多くの島から成り立っているため、魚料理が多く、パイナップル、バナナをはじめとし
、熱帯の果物の種類が豊富です。
近年、パシフィック・リム料理(環太平洋料理)と言われる新作ハワイ料理を提供するレストランが誕生しています。
これらには西洋料理のコンセプトで、地元のハワイで獲れる新鮮な食材を使い、アジア料理の味付けを取り入れた新しいスタイルの料理です
ローカルフードを大切に、新しいものを創りだす素敵な発想ですね
あるレストランで頂いたお料理も、地元の食材や味をベースに斬新的なアイデアが盛り込まれていて、とてもおいしかったです
地元ならではのローカルフードを味わうと、その国の食文化にも触れることができるので、旅行へ行ったら地元ならではの食を体験することをおすすめします
それでは今回はハワイで出会ったロミロミを日本風にアレンジした「アボカド&まぐろのロミロミのっけごはん」をご紹介します
レモンの酸味が利いたしょうゆベースのタレは、日本人にも食べやすい味となっています。
パーティーなどにもおすすめのレシピですので、ぜひ作ってみて下さいね
こんにちは。
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
私事ですが、今年の4月からとある大学で助手のお仕事をさせて頂いています。
世代の違う同僚とのお仕事は、とても刺激があり楽しく過ごしています
先日ですが、大学での仕事で食品学の実験の助手を務めました。
実験のテーマは「ヨウ素デンプン反応」という、様々なデンプンにヨウ素を加え、紫色に変色したものを顕微鏡で観察するという内容のものでした。
小学校の理科の授業などで経験された方も多いのではないでしょうか。
今回の実験では、試料にジャガイモデンプン、さつまいもデンプン、白玉粉、上新粉などが用意されていました。
実験の最中、講師の先生が何気なく「ジャガイモデンプンは片栗粉のことよ。」と言ったとき、学生さんがものすごく驚いて歓声を上げたことに私の方がビックリしたのです
そのことから、身近にあっても意外と知られていないのかもと思い、今回は身近な『デンプン』について簡単にご紹介します。
↑こちらは我が家の調味料棚です。
子どもにお手伝いしてもらうことも多いので、ケースはひらがなでラべリングしています。
一見、片栗粉と小麦粉の区別はつきにくいですね……
しかし、この2つはデンプンの形状や性質は異なるため、それぞれの特性を活かし、各々違った場面で利用されています。片栗粉
先程のエピソードにあったように、現在では片栗粉と書かれ売られている物の多くがジャガイモのデンプンです。
別名、馬鈴薯(ばれいしょ)デンプンとも呼ばれます。
昔は「カタクリ」という草花の根茎から作られていましたが、カタクリが減少したことと、馬鈴薯の栽培が盛んになったことで、片栗粉のほとんどが馬鈴薯から作られるようになりました。
お料理のとろみつけたり、かまぼこなどの練り物や、ハム、ソーセージ、お菓子の材料としても利用したりしています。小麦粉
その名の通り小麦のデンプンです。
グルテンの性質によって、薄力粉、中力粉、強力粉と3種類に分類がされます。
お菓子や加工品、お料理などに広く使われており、変わったところでは、繊維用ののりや日本絵画の修復にも利用されています。甘蔗(かんしょ)デンプン
さつまいものデンプンで、わらび餅を作るわらび粉にも甘蔗(かんしょ)デンプンが含まれていることがあります。
その他には春雨やくずきり、ゴマ豆腐などの材料ともなっています。コーンスターチ
とうもろこしのデンプンで、コーングリッツ、コーンフラワー、コーンミールとも呼ばれています。
主に洋菓子に使用されており、カスタードクリームやクッキー、ケーキなどの材料として利用されています。上新粉(じょうしんこ)
普段食べているお米である、うるち米が原料のデンプンです。
ういろうや団子などに使用されますが、同じうるち米を原料とする「米粉」は上新粉より粒子がさらに細かく、小麦粉の代わりに使うことができます。白玉粉(しらたまこ)
もち米が原料のデンプンです。
白玉だんごにしたり、蒸して求肥(ぎゅうひ)やもち菓子に利用されたりしています。
大福も白玉粉を使います。
以上、ざっとですが、普段馴染みのあるものを中心にご紹介しました
また機会があれば、いくつかピックアップして特長などをご紹介できればと思っています。
今回は、『ゆかり白玉のすり流し汁』をご紹介しています。
白玉粉に、しその香りが楽しめるゆかり粉と豆腐を練り込んだ白玉だんごと、旬の冬瓜を使った冷たいすり流し汁です。
ぜひお試しを