こんにちは!
韓国料理研究家の本田朋美です。
ソルロンタンという料理をご存じですか?
牛肉や骨を長時間煮込んで作る白濁したスープで、中にはスライスした牛肉とネギなどが入ります
韓国には100年続く老舗の専門店があります。
そもそもソルロンタンは、高麗時代末期にモンゴルから伝わった料理との説があり、その歴史は古いんですね。
高麗時代は仏教の影響で肉を食べることを禁止していましたが、モンゴルとの往来が増えるにつれて肉料理を用意しなければならない機会が増え、そうした過程で作られるようになったのが、牛肉を水で煮る料理のソルロンタンだそうです。
韓国専門店のメニューには、ソルロンタンの他にスライスした牛肉だけの料理もあります。
これを「スユク」と言います。
いわゆる「ゆで肉」のことですが、豚肉などのゆで肉もスユクと言います。
食べるときは酢醤油やアミの塩辛を付けてそのままでもOKです。
また、野菜で包んで食べる方法も有名ですね。
また、ソルロンタンに入っている肉のことは、「ピョニュク」と言います。
肉を料理に応用した場合の呼称で、単品名とは区別されています。
ところで、韓国料理には必ずスープが付いてきます。
料理をする際、肉でだしを取ることが多いので、その材料として使用された物もしっかり食べ切れるように工夫しているのです。
「肉」と言えば真っ先に焼肉が思い浮かびますが、ゆでただけのスユクも、韓国では代表的な肉料理と言えます。
さて、本日ご紹介するレシピはその「スユク」です。
ゆで肉の作り方はとても簡単。
臭みがでないように一手間かけるだけで、安いブロック肉でもおいしく作れます
ゆで汁は捨てずに、スープに活用して下さいね。
今の時期でしたら、具材にダイコンの使用をおすすめします。
牛肉の旨みがしみ込んだダイコンは絶品ですよ
こんにちは!
料理家の ひろろ こと 竹内ひろみです。
皆さんは、食べ方や食べ物で気を付けていることはありますか?
健康維持、妊娠・出産、美容のため・・・、
私達が少し立ち止まって、今の食生活を見直す機会は意外と多いと思います。
私もこれまでいくつかの食生活スタイルを経験し、今に至っています
栄養士の学校に通っているときは、西洋栄養学を中心とした食の考を学んだり、食の仕事に就いてからはマクロビオティックと出会い、妊娠・出産のときには玄米食を取り入れたり、中医学の考えを知りたくて薬膳を学び直したり・・。
などなど、いろいろな食の情報に触れ、日常生活で試し、自分が無理なくできる食生活を実践しています
「この食の考え方がいい!」とひとつのやり方を貫く姿勢は悪くないとは思います。特に長期療養や治療などを受けているときは必要なこともあるでしょう。
しかし、普段の生活で、ずっと「○○は食べない、○○は子供に食べさせない」という考えは、けっこうキツイ気がします
例えば、牛乳は体質に合わないのに「栄養があるから」と無理して飲むとか、砂糖のとりすぎは良くないので我慢して一切摂取しないとか・・・。
身体が欲する食べ物を無視して、ひとつのことにこだわり続けていると、逆に身体の負担になってしまうのでは?と思うのです。
いろいろな食の考え方を参考にし、目安にすることは大切ですが、人によって食歴も違うので、自分らしくカスタマイズして、我慢することなしに身体に良い食生活を実践してみましょう。
もちろん、何でもOKと言うわけではありません。
「最近、暴飲暴食や偏食が多いな」と思ったら、基本の食事に戻してバランスを取ることが大切です。
私の場合、基本の食事は野菜中心の家ご飯になります。
ぜひ、皆さんも一度見直してみて下さいね
それでは、本日のレシピをご紹介します。
寒い冬にぴったりな「冬野菜とタラの温かサラダ」です。
リセットしたいときなどにおすすめの一品です
こんにちは!
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
今年に入ってから厳しい寒さが続き、朝起きるのがつらいですね
我が家では、ホームベーカリーで朝にパンが焼き上がるようにセットしています。
すると、焼き上がりのアラームとパンの焼き上がるおいしそうな香りにつられ、起きることがそれほど苦ではなくなります。
食いしん坊一家ならではの工夫です
パンを手作りするようになると、小麦粉の種類や産地にこだわってみたり、酵母にこだわってみたり・・・試行錯誤してみたくなるのは職業病でしょうか(笑)
最近、スーパーのパンコーナーでは、原材料表示に「パン酵母」と書かれた物が増えたように思います。以前は「イースト」と書かれた物が主流だったように思うのですが・・・。
どのように違うのでしょう?
そこで今回は、『イーストと酵母』についてご紹介します。
イーストと酵母・・・
なんとなく、イーストは人工的な物で安全性が低いイメージ、かたや酵母は天然由来の物で安心安全なイメージがありませんか? 実は、イーストと酵母は全く同じ物なのです。
酵母の英語読みがイースト(Yeast)で、その中でもパンに適した物をパン酵母と呼んでいます。
イースト=酵母は主に糖蜜を栄養源にして培養された天然由来の物です。ここで、問題になってくるのが「イーストフード」の存在です。
イーストフードとは、上記のイーストとは全く別の物です。
イーストフードは、発酵時間を短縮し、製造の効率を上げるための食品添加物です。最近、パンの原材料表示に「イースト」ではなく「パン酵母」と記載される傾向があるのも、この「イーストフード」と「イースト」が同じ物だと誤解され、安全性が低いというイメージを与えてしまうことを懸念した物だと言われています。
さて、本日のレシピをご紹介します。
『ホウレンソウのパンキッシュ』
薄切りの食パンを皮にし、ホウレンソウやピザ用チーズを入れてこんがり焼いた手軽で温かい一品です。
ぜひお試しを
こんにちは、料理家の野上優佳子です。
寒さ は続いているものの、梅の花も咲き誇り、少しずつ春の気配
なんだか胸がワクワク します。
ウグイスの声はもう聞かれましたか?
ウグイスと言えば春告鳥とも呼ばれ、まさに春の使者。
ウグイス色とは、この鳥の羽の色にちなんだ言葉で、緑褐色のことです。
春に芽吹く草木の色を思わせる美しい色ですよね。
食文化の中の「ウグイス」を見てみましょう 。
今では使われなくなってしまった【切匙】(せっかい)という台所道具があります。
これはすり鉢やすりこぎに粘り着いた物をかき落す木製の道具で、シャモジを縦半分に割ったような形をしていました。
これをかつて宮中に仕えていた女房たちは「ウグイス」と呼んだそうです。
料理という面では「ウグイス豆」が思い浮かびます。
青エンドウ豆を甘く煮た物で、それを「こしあん」にした物が「ウグイス餡」。
ウグイス豆は山形県では「冨貴豆」(ふうきまめ)とも呼ばれます。
あんこを求肥でくるみ小鳥に見立てて楕円に成型した和菓子を「うぐいす餅」と呼びますが、それは餅にウグイス粉(青大豆で作られたきな粉)をまぶすためです。
このうぐいす餅の名付け親は、豊臣秀吉と言われています。
うぐいす餅は、奈良県で400年続く老舗和菓子店が発祥です。豊臣秀長が、兄である豊臣秀吉をもてなす茶会を催す際に「何か珍菓を作れ」と命じたところ、当時の店主菊屋治兵衛が粒餡を餅で包んできな粉をまぶした餅菓子を献上したところ、秀吉が大変気に入り「うぐいす餅」と名付けた、と残されています 。
その名が語り継がれ、季節の鳥の名にちなんでいることから、今ではうぐいす餅は初春の和菓子 として定着したというわけです 。
なかなか風情ある素敵なお話ですね。
さて今回は、ウグイス粉の原料である青大豆を使ったレシピ「ひたし豆」をご紹介します。
東北地方の郷土料理のひとつで、数の子等と一緒に漬けておせち料理などにも登場する物です。
青大豆はつまり枝豆を乾燥させた物ですので、これを戻しだしに漬けて作ります。
素朴ながら深みのある味わいのヘルシーフード、ぜひお試し下さいね。