2015年9月の記事
こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
2013年ごろに酵素が話題になりましたね。
酵素を摂取することにより消化や代謝が促されるといったもので、現在もダイエットや健康のために、サプリメントやドリンクを飲んでいる方がいらっしゃるのではないでしょうか
そもそも酵素とは何かをご存知ですか?
酵素とは体内で起きる化学反応を促す物質で、人が生きていくために必要不可欠なものです。
酵素は大きく3つに分けられ、体内酵素の2種類と食物酵素があります。体内酵素-消化酵素
食べ物の消化に使われる酵素です。
栄養素によってご飯などを分解する炭水化物分解酵素や肉などを分解するタンパク質分解酵素、肉などの脂肪を分解する脂肪分解酵素と種類が分かれます。
分解された栄養素は小腸で吸収され、エネルギーになります体内酵素-代謝酵素
代謝酵素はエネルギーになった栄養素を、体内で働かせる酵素です。
生命維持のための基礎代謝から、思考・運動・美容にかかわる代謝など人間の生活に密接に関係している酵素です食物酵素
名前の通り食物が持つ酵素で、食物から摂れる酵素の多くは消化にかかわるものだと言われています。
また人間の体内酵素は数に限りがあると言われているため、食物酵素を摂ることによって潜在的に持つ体内酵素の消費を抑えたり、酵素の働きを強めたりすることができるそうです。
食物酵素は発酵食品、野菜、果物に多く含まれます
しかし酵素自体は加熱に弱いので、その力を活かすためには生で食べるのが良いでしょう
さて、韓国では昔から酵素エキスが食生活に浸透していて、梅エキスや梨エキスなどを家庭でも作ります。
時間はかかりますが、作り方は至って簡単ですのでご紹介しますね
今回は今の時期に手に入りやすい梨での作り方をご紹介します。
【材料】
梨 300g
白砂糖 300g
【作り方】梨は洗って水気をよくふき取ります。皮を剥き、芯を取り除いたら幅5mm程度にザクザクとスライスをします。
消毒したガラスの容器に砂糖と梨を交互に重ね、一番上は砂糖をかぶせて下さい。
常温のまま置いておき、翌日から2週間程1日1回かき混ぜます。
お家の涼しいところに2ヵ月程置いておいたら、エキスを漉して冷蔵庫に保存します。
酵素エキス作りの基本は、食材と同量の白砂糖を使うことです。
この黄金比を覚えておけば、大根、タマネギ、リンゴなどの食材にも応用できます
このエキスを和え物のソースやドレッシングに加えると、野菜や果物の風味が利いたさわやかな甘さが出ます。
炭酸水や水を加えてジュースにも良いですね
韓国料理では、キムチのタレに加えるご家庭もありますよ。
形が残った果物は冷凍保存が可能です。
ヨーグルトに添えて召し上がるのがオススメ
今年の6月ごろ、青梅が出たときに梅エキスを作られた方は、そろそろ食べごろかと思います。
そこで、今回は梅エキスを使った「キュウリの和え物」をご紹介します
梅エキスは市販のものでもOKですので、ぜひ試してみて下さい
こんにちは。
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
まだまだ残暑の厳しい時期ですが、早くも秋の味覚がお目見えしてきましたね
新米、秋サバ、秋鮭、さつまいも、マツタケ……
他にも、イチジクや梨、ブドウなどの果物もおいしいですよね
ところで、皆さんは普段フルーツをどのように召し上がっていますか?
大半の方がそのまま食べたり、調理をしてもお菓子に使ったり
ぐらいのようですね。
でも、それだけじゃもったいない
例えば、こちらはイチジク、生ハム、マスカルポーネチーズをしょうゆとオリーブ油で和えた一品です。
旬のイチジクは甘味が強く、生ハムとしょうゆの塩気、クリーミーなマスカルポーネチーズとの相性は抜群。
ワインによく合うおつまみなのです
こちらのレシピですが、イチジクをこれから旬を迎える柿に変えてもおすすめの組み合わせです。
また、これから徐々に気温が低くなり冷え症が心配という方には、フルーツを加熱して食べることもおすすめです
例えば、柿は身体を冷やす作用が強いと言われているフルーツですが、加熱することでその作用を抑えることができます。
さらに慶應義塾大学先端生命科学研究所の研究によると、庄内柿を加熱することで抗ストレス作用が期待できるアミノ酸のGABAや、むくみや冷えを予防する「シトルリン」という成分の含有量が増えるという研究結果が出ているそうです。
柿にピザ用チーズやホワイトソースをかけてオーブントースターで焼き上げる「柿のチーズ焼き」や、柿を細切りにしてチンジャオロースーの具材と一緒に炒める「柿のチンジャオロースー」などのお料理がおすすめです。
フルーツと言えばデザートと決めつけずに、いろいろなお料理と合わせて楽しんでみて下さいね
さて今回は、『ゆで豚のイチジクソース』をご紹介しています。
塩を擦りこみ一晩寝かせてからじっくり火を通したゆで豚に、イチジクとバルサミコ酢のソースがベストマッチ!
ぜひお試しを
こんにちは、料理家の野上優佳子です。
秋の食材のひとつに、きのこ類が思い浮かびます。
天然ものの収穫はこの時期ですが、通常私たちが食べているものはほとんどがハウス栽培なので、現在は通年味わうことができます。
ちなみにその生産高上位はこちら。
位 エノキ
位 ぶなシメジ
位 シイタケ
位 マイタケ
位 エリンギ
位 なめこ
このような順番となっています。
なめこよりもエリンギの方が生産量が多いとは、私にはかなり意外でした
エリンギはヒラタケの仲間で、白あわび茸とも呼ばれ英名ではking oyster mashroom(キング・オイスター・マッシュルーム)と呼ばれます。
イタリアをはじめとしたヨーロッパ各地では古くから食用とされてきましたが、日本で自生栽培しているきのこではないため、私たち日本人には馴染みのないきのこでした。
ちなみに日本のエリンギはすべて人工栽培で、自生しているものはありません
今ではすっかりきのこの定番となったエリンギですが、私が小さい頃にはスーパーでは見かけませんでした。
それもそのはず
実はエリンギは、日本の食卓に登場してまだわずか20年程度なのです
日本で始めてエリンギの人工栽培に取り組んだのは愛知県林業センターで、1993年に開始したと言われています。
当時は「カオリヒラタケ」という仮称のまま、台湾から導入した種菌で栽培に着手し、栽培技術を確立しました。
その後、長野県の大手メーカー「ホクト」が大量生産に成功。
正式な和名がなかったことから(カオリヒラタケはあくまで仮称だったので)、学名の「プレオロータス エリンジ」から「エリンギ」という名前で販売され、私たちが気軽に手に取って購入できるようになりました。
食物繊維たっぷりのエリンギは、脂肪肝を抑制する効果もあると言われています
また、値段も比較的お手頃ですし、和洋中問わずに使える食材のため、うれしい限りですよね〜
さて今回のレシピは、旬の自然栽培のものも、手に入りやすい人工栽培のものも合わせ、たくさんのきのこを使った「きのこのピラフ」にしました。
きのこのうまみがギュッと詰まったピラフは、鍋で炊き上げることでおいしさひとしおになります。
ぜひお試し下さいね
こんにちは!料理家のひろろこと竹内ひろみです。
皆様、ローカルフードをよく食べられますか?
ローカルフードとは、地域特有の食のあり方や地元の食べ物のこと
ローカルフード…つまりは郷土料理と言えば、ぐっと身近に感じる方もいるかと思います。
日本国内でも地域が違えばその土地オリジナル食文化が見受けられますが、海外に行くとさらにその土地ならではの食文化に触れられますよね。
使っている食材自体が珍しかったり、日本ではないような調理法だったりと、ビックリすることが多いです
最近では通販でお取り寄せをすれば、気軽に遠方のローカルフードを楽しめるようになってきましたが、それでも現地で食べるおいしさはヒトシオ
それはそのローカルフードが、風土や気候を礎に生み出されたからでしょう!
この夏休みに行ったハワイでもローカルフードを食す機会に恵まれ、その土地ならではの料理に出会えた楽しい食の旅となりました
ハワイのローカルフードは、アメリカ本土の料理とは雰囲気が異なります。
それはハワイが太平洋の中央に位置した諸島であり、先住民がポリネシア系の海洋民族だからです。
そのため、ハワイ料理の中にはタロ(タロイモのペースト)や、カルア・ピッグ(豚肉の蒸し焼きをほぐしたもの)などといったポリネシアン料理と共通する料理が多くあるのです。
またアメリカや日本、ポルトガルなどの様々な国からの移民も多く、それらの国の食文化ともともとの食文化が混ざり合い、現在のハワイの日常食ができ上がっています
例えばロコモコ丼(ご飯の上にハンバーグと目玉焼きが乗ったもの)、ロミロミ(細かく切った生魚にみじん切りのタマネギ、トマトなどを混ぜ込んだもの)、マラサダ(ポルトガルの揚げパン)などが代表的ですね
他にも、その土地では何が主食になっているかを見ると、ローカルフードの特徴を掴むことができます。
日本ではジャポニカ米、イタリアではパスタ、ベトナムをはじめとした東南アジアではフォーのように、それぞれの風土に合ったものが主食になっています。
ハワイではタロイモが主食です。
そのため、ハワイの伝統的な食事はタロイモ料理と共に提供されることが多いです
ハワイは多くの島から成り立っているため、魚料理が多く、パイナップル、バナナをはじめとし
、熱帯の果物の種類が豊富です。
近年、パシフィック・リム料理(環太平洋料理)と言われる新作ハワイ料理を提供するレストランが誕生しています。
これらには西洋料理のコンセプトで、地元のハワイで獲れる新鮮な食材を使い、アジア料理の味付けを取り入れた新しいスタイルの料理です
ローカルフードを大切に、新しいものを創りだす素敵な発想ですね
あるレストランで頂いたお料理も、地元の食材や味をベースに斬新的なアイデアが盛り込まれていて、とてもおいしかったです
地元ならではのローカルフードを味わうと、その国の食文化にも触れることができるので、旅行へ行ったら地元ならではの食を体験することをおすすめします
それでは今回はハワイで出会ったロミロミを日本風にアレンジした「アボカド&まぐろのロミロミのっけごはん」をご紹介します
レモンの酸味が利いたしょうゆベースのタレは、日本人にも食べやすい味となっています。
パーティーなどにもおすすめのレシピですので、ぜひ作ってみて下さいね