今回は、話題の低糖質商品「粉豆腐」を取り上げたいと思います


早速ですが、粉豆腐をご存知でしょうか?
粉豆腐とは高野豆腐(凍み豆腐)をすりおろして粉状にした物のこと。
色味は黄色く、パラパラとした細かい粉状の代物です。
小麦粉に置き換えてパンや焼き菓子を作ったり、おから感覚で卯の花やポテトサラダに混ぜ込んだりして頂きます
さて、こうした粉状の豆腐製品が出てくると聞かれることがあります。
それは「きな粉とおからパウダーと粉豆腐はどう違うの?」ということ。確かにどれも粉末状でパラパラしており、原材料が大豆です。
それでは、それぞれの製法や栄養などをざっと整理してみましょう
きな粉
香ばしく炒った大豆を粉にした物で、大豆の成分がそのまま詰まっています。
大豆を丸ごと粉にしているので、たんぱく質と食物繊維が多く含まれます。大豆その物と言っても良いでしょう。
おからパウダー
水で戻した大豆を砕き、豆乳を絞ったときにできる絞りかすを、乾燥させてパウダー状にした物です。
大豆の絞りかすとは言え、食物繊維量が抜群に多いです。
また、本来は絞りかすなので、捨てられてしまう部分を有効活用でき、地球に優しいです。
粉豆腐
圧縮した固めの豆腐を凍らせ、熟成させてから解凍し、乾燥した物が高野豆腐。それをすりおろした物です。豆腐を凝縮させて熟成するので、成分の50%がタンパク質になります。
また、そのうちの18%が注目度が高まっているレジスタントプロテインと呼ばれるタンパク質です。
レジスタントプロテインは、食物繊維と似た働きをすることで知られており、脂肪や糖質の吸収を抑える効果があると分かっています。
どれも大豆由来の食品ですが、それぞれに強みがあって面白いですよね。いずれもヘルシーで、ミネラル・ビタミンも豊富!賢く摂り入れてはいかがでしょうか
さて、今回のレシピは表面はカリカリで、中はしっとりとした仕上がりの「粉豆腐のオレンジパウンドケーキ」をご紹介します。皆様も、ぜひお試し下さい

暦の上ではすっかり春の3月。日中は日差しの暖かい日もあり、春を感じる季節です。しかし、朝晩はまだまだ肌寒く、寒暖差による体温調整が上手くいかないことから自律神経が乱れがちに。
イライラの原因のひとつになります
そんなときは、幸せホルモンと言われるセロトニンを増やす食材を
取り入れてみましょう
その食材とは豆類(納豆)、チーズ、ゴマ、魚介類など、セロトニンを生成するときに大切なトリプトファンを含んだ食材です。
また、春は植物が芽吹く季節であるように、冬の間に縮こまっていた身体が外へとひらいていく時期で、冬の身体から春の身体にチェンジする必要がある季節です。
春に旬を迎えるタケノコ、菜の花など苦みの物は、身体に滞っていた物を排出する作用があるので、ぜひ食卓に並べてみて下さい
薬膳では、春は肝(臓)の機能が高まる時期と言われています。
酢やレモンなど酸味のある物は肝の働きを助けるので、スープに添えたり、サラダにレモンをかけたりなどして、酸味の物を料理に取り入れていきましょう
旬のワカメにタケノコや木の芽を合わせ、三杯酢をかけて頂くお料理は、まさに身体を整える旬の料理と言えますね
春先は陽気が上がっていくので、イライラ以外にも頭がぼーっとしたり、身体の上部が不調になることがあります。
刺激が強い飲み物よりも、香りがあるハーブティーや緑茶など、温かいお茶を飲むと良いですよ

春先に良い酸味や苦味の物は、適度に摂れば身体にとってプラスに働きますが、やはり取りすぎはマイナスに働きます
情報に振り回されすぎると、食選択が極端になってしまうので、自分の身体が欲している味や量に合わせて、食材選択、料理選択ができるようにしましょう
さて、今回のレシピは、酸味が食欲をそそり、具沢山の食べやすいスープ「春雨と野菜の酸味スープ」をご紹介します。
皆様も、ぜひお試し下さい


韓国旅行のときに朝食として選ぶ料理は、コムタンやソルロンタンが多いです。どちらも牛肉をじっくり煮込んだスープで、辛味はなく、滋味深くて食べ応えがあります
この二つのスープには共通点が多いのですが、料理名の違いは何だと思いますか?まずは由来や歴史から紐解いていきます
●コムタン
韓国語の膏飲(コウム)は長く煮出すと言う意味を持ち、湯(タン)はスープを指します。「コウム」が「コム」に変化をしたことから「コムタン」と命名されました。
コムタンは味付けに関係なくメイン食材は牛肉で、鶏を使った「タッコムタン」もあります
コムタンのスープを煮出すときは牛骨を入れないので、基本的に透き通っています。また朝鮮半島の南西部にある全羅南道(チョルラナムド)の羅州(ナジュ)コムタンが有名で、ソウルでもナジュコムタンを掲げている専門店が多くあります。
●ソルロンタン
ソルロンタンもメイン食材は牛肉ですが、骨を使って長時間じっくり煮込みますので、骨髄がスープに溶け出し白濁します。
高麗時代は仏教文化だったため、動物の殺生が禁止されていました。しかし、後期になるとモンゴルに統治されていた元と交流があったため、元の人たちをもてなすために肉料理が提供されていたのです。
そして、元の影響により牛肉を水で煮込み、塩で味を調える料理法の「ソルロンタン」が生まれ、朝鮮時代に広まりました
朝鮮王朝が所有していた農地の先農壇(ソンノンダン)では、豊作を願って王様が直々に執り行なう祭祀(チェサ)が慣習としてありました
労働力としてとても大切な牛を、この日は特別に屠殺をして調理をし、祭祀のあと、農民たちにソルロンタンとして振る舞われたそうです。
コムタンとソルロンタンの相違は、見た目ではスープが透き通っているか、白濁しているかの点で明らかですが、近年は白濁しているコムタンもあり、違いが分かりにくくなっています。
整理すると、大きなカテゴリとして「コムタン」があり、コムタンのひとつとして「ソルロンタン」が存在すると思います。
それでは本日のレシピは韓国スタイルの「テールスープ(コリコムタン)」です。韓国語でコリ(テール)コムタンと言います。
テールの部分を長く煮込むことで滋味深い味になりますよ。今回は牛肉のかたまりも一緒に煮込んで薄切りにしたので、食べ応えもバッチリ。
完成まで時間がかかりますが、それだけに完成した味わいは格別です

管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
皆さんは「食品ロス」と言う言葉を聞いたことはありますか?
「食品ロス」「フードロス」とは、賞味期限・消費期限が過ぎて捨てられた食品や、食べ残しなど、本来食べられたはずなのに捨てられてしまう食品のこと。
日経新聞が「2018年はフードロス元年」と言う記事を掲載するなど、今、食品ロス削減が注目されています

今回は、



など、食品ロスに関する知識をご紹介します。


食品ロスは、飲食店やコンビニ、食品メーカーなど、様々な場で発生しています。
イベント食材の大量廃棄のニュースが印象に残っている方もいらっしゃるでしょう。しかし、実は食品ロスの約半数が、最も身近な「家庭」で起こっています。
食材別にみると、最も多いのは野菜、そして調理加工品、果物、魚介類です。
買いすぎて食べきれなかった、保存方法が悪くカビが生えてしまった、いつの間にか賞味期限が切れていた等々、思い当たる節がある方もいらっしゃるのでは


食品の賞味期限の表示を、これまでの「年月日表示」から「年月表示」に変更し、ロスを削減しようという動きが本格化しています。問題が発生しない範囲で賞味期間に幅を持たせることで、商品の廃棄や安売りを防止することが狙いです。
ペットボトル飲料や、調味料など、大手企業の商品のいくつかはすでに「年月表示」に切りかえ済みで、その他の企業も表示変更に向けて動きだしています

また、酸素に触れにくいパッケージを開発して賞味期限を延ばした事例など、製造方法やパッケージを改良することで、保存性を良くし、食品ロス削減に役立てようという動きも注目されています。
外食産業の食品ロスをシェアするアプリなども、各社からリリースされているようです。



値段が安いからと言って食材を買いすぎたり、在庫があることを忘れて重複して買ってしまうと、食材を腐らせてしまう原因になります。買い物に行く前に食品の在庫を確認し、必要な物を必要な分だけ購入しましょう


食材が中途半端に残ってしまったら別の料理に活用するなど、食べきる工夫をしましょう


野菜の皮や葉っぱ、切れ端なども工夫次第でおいしく食べることができます


今回のレシピは、家庭で捨ててしまうことが多い「エノキの軸」と「長ネギの青い部分」を使った一品「エノキのステーキ」をご紹介します。
食品ロス対策は、食べ物を大切にすること、そして節約にも繋がります。
ぜひこれを機に、ご家族で食品ロスについて話し合ってみて下さいね
