2011年7月の記事
こんにちは。料理家の野上優佳子です。
雑誌などで毎年この時期は「カレー」「辛い」といったフレーズの、食をテーマにした特集を目にします。
実際、私もそういったレシピをご提供することがしばしば。
理由は分からないけれど、夏はスパイシーなものや辛いものがうまい!と無条件に思ってしまいます。
辛いものといえば、「トウガラシ」がありますが、「トウガラシ」はナス科トウガラシ属のいわば総称。
「トウガラシ」の中には、ピーマンやパプリカなどの辛くない品種(いわゆる甘唐辛子)もあれば、ハバネロやハラペーニョといった激辛品種もあり、「トウガラシ」と一口にいっても、その種類は様々です。
日本を見ても、例えば「伏見唐辛子」や「万願寺唐辛子」など、いわゆる郷土の伝統野菜にも唐辛子があります。
この2種はどちらも京野菜で、大ぶりでやわらかく辛みがないのが特長です。
ちなみに、私の故郷である青森にも、あまり知られていませんが「津軽遺産」在来種の青唐辛子があります。
見た目が万願寺唐辛子によく似ているのですが、調べてみると「約400年前、津軽地方を統一した弘前藩初代藩主・津軽為信(つがるためのぶ)が京都から持ち帰り広められた」と伝えられているのだとか。なるほど納得です
今回ご紹介するのは、入手しやすい小ぶりで細い、辛味種である青唐辛子を使ったレシピ。
青唐辛子は、夏真っ盛りが旬で、沖縄の島唐辛子と同じ系統です。
赤唐辛子と何が違うかといえば、青は未熟で赤が完熟、といったところ。
赤いものよりも青いものの方がより辛みが強いといわれます。
これを野菜や即席のヤンニョム(韓国唐辛子の合わせ調味料)と共に漬けて、かなり刺激的なお漬物にします
旬が過ぎると味わえない青唐辛子の辛みとさわやかさを閉じ込めた、辛い物好きの方に、ぜひおすすめの一品です
辛いのが得意な方はそのままで召し上がってもおいしいですが、我が家は調味料のように刻んで、チゲやチャーハン、チヂミのタレなどに利用しています。


こんにちは!料理研究家の吉田由子です。
我が家の子供たちは、まさに好奇心のかたまり
何かにつけて「なぜ?なに?」を連発してきます。
この「なぜ?なに?」は、単に疑問を解決して好奇心を満たすだけではなく、親とのコミュニケーションを求めているという面もあるそうです。
できるだけ、「分からない・忘れた・知らない」とごまかさず、分からないことは一緒に解決するのがいいそうな・・・。
この「なぜ?なに?」は食卓でも連発されます。
「しょうゆって何からできてるの?」
「わかめってどうやってできるの?」
「チーズってどうやってできるの?」
さすがにしょうゆを醸造したり、わかめを採る姿を見せることは難しいのですが、「チーズはどうやってできるの?」という質問に・・・
「じゃあ、一緒にチーズ作ってみる!?」
ということで、子供たちと一緒に「カッテージチーズ」を作ることに
■材料(カッテージチーズ150g分)
牛乳(できれば低温殺菌のもの):500cc
お酢(またはレモン汁):大さじ1・1/2
■作り方鍋で牛乳を沸騰する直前まで温め、そこにお酢(またはレモン汁)を入れて、泡立て器などで、ゆっくりかきまぜる。
あら熱が取れたら、キッチンペーパーを敷いたザルで一晩こす。
できあがったものが、こちら
これは、タンパク質に酸性のお酢やレモン汁を入れると凝固するという性質を利用したもので、インドではパニールチーズと呼ばれ、カレーなどに入れるそうです。
できあがったカッテージチーズは、はちみつなどをかけて食べてもおいしいのですが、今日はふわとろの絶品デザート「クレームダンジュ」を作りました。
夏休みの自由研究に、いかがでしょうか
こんにちは!料理研究家の竹内ひろみ(ひろろ)です。
冷やし中華にそうめんなど・・・さっぱりとしたものが、おいしい季節となりました
さっぱり、さわやかな調味料といえば「お酢」。
スーパーに行くと、米酢にワインビネガー、アップルビネガー、穀物酢と、本当にいろいろな種類のお酢が並んでいますね〜。
さて今日は、そんな夏にぴったりの調味料「お酢」について。
お酢って実は、人が最初に作った調味料
なんでも、保存していた酒が発酵して、自然にできあがったとか。
そして「お酢」は、かなりのスグレモノ 。
お酢には体内の疲労物質を分解する働きがあったり、血液をきれいにする働きがあったりなど、昔から健康ドリンクとして大活躍だったようです。
もちろん、調理にもお役立ち作用が多く、下調理から仕上げの味付けにと用途がけっこう広いんです
味にもうワンパンチ欲しいな・・って思うときにちょっと加えると、味がひきしまったり、濃厚すぎるお料理に加えるとさっぱりとしたり・・などなど。
そういえば、中華料理って円卓にお酢が必ずのっています。
こってりした料理に、お酢の酸味がほどよく合うのかもしれませんね
そうそう、鍋を焦がしてしまったときは酢と重曹を入れてしばらくおいてから洗うと、けっこうきれいに落ちるんですよ
こんにちは!料理研究家の吉田由子です。
いよいよ、夏休み到来ですね
我が家には、幼稚園児の双子と小学校低学年の3人の子供がおりまして・・・。
もっと小さかった頃よりは、ずいぶん買い物にも出やすくはなりましたが、一緒に連れていくと一目散に「お菓子売り場」に向かう子供たち・・・。
「今日は買いません!」
「買って〜!買って〜!」
長い休みが続くと、こんなささいなやりとりにも、どっと汗が噴き出し、おのずと「買い物の回数を減らしたい」という心情にかられます(笑)
そんなときは、常温で日持ちがする買い置き食材「乾物」を活用しましょう
我が家では、切り干しダイコン・干しシイタケ・ちりめんじゃこ・高野豆腐・春雨・ひじき・塩ふき昆布・お麩などが、買い置き食材の定番です
水などで戻すと、2〜10倍に増えるのでとても経済的な上に、乾物は栄養的にもとても優れています。
代表的な乾物に含まれる栄養素をご紹介しますと・・・
■切り干しダイコン
カルシウム・ビタミンB1・ビタミンB2・鉄分・カルシウムが豊富。
鉄分はなんと、レバーに匹敵するほど!
■干しシイタケ
生のシイタケよりも、ビタミンDの含有量が10倍にアップ!
ビタミンDは、カルシウムの吸収を助けるのに必要なビタミンです。
今日は、このふたつの乾物を使って「切り干しダイコンもち」を作ってみました。
こねる作業は子供にまかせて、一緒に作るのも楽しいですよ