2012年1月の記事
こんにちは!
料理研究家の吉田由子です。
年始は何かと忙しいですね
こんなときは、少しプラスするだけで本格的な味が楽しめる、お助け食材があると便利ですね
今回は、そんなお助け食材「アンチョビ」についてご紹介します。
「アンチョビ」とは、原料の「カタクチイワシ」そのものを指すこともありますが、一般的にはカタクチイワシを3枚におろし、塩漬けにして熟成・発酵させ、オリーブオイルなどに漬けて缶詰や瓶詰に加工したものです。
切り身をオイル漬けしたものや、ロール状にしたものなどいろいろな形状で売られていますが、特におすすめしたいのがチューブに入った「アンチョビペースト」です。
歯磨き粉と間違えてしまいそうなパッケージですが、アンチョビがあらかじめペースト状になっているので、細かく刻む手間がいらず、適量を絞り出してお料理にそのまま使えます。
また、アンチョビは塩分が強いので、ほんの少しだけ料理に加えたいということが多いのですが、キャップをしてそのまま冷蔵庫で保存が利くのでとても便利です。
パスタ・ドレッシング・ピザなど、「アンチョビ」を少し加えると、たちまちレストランの味に近づきますよ
いろいろなお料理にお試し下さい
こんにちは、料理家の野上優佳子です。
もうすぐ2月。節分がやってきます。
節分とは、字のごとく「季節の分かれ目」のこと。
冬から春に変わる立春の前日が節分の日なのは、そういうわけです。
節分には豆をまきます。
この風習は、中国から伝来した、疫病や災害を追い払う「追儺」(ついな)という儀式がルーツで、日本では室町時代から始まったという説があります
「豆をまく」という風習については全国各地に説話があり、その昔人々を苦しめていた鬼を退治するのに、「三石三斗の豆で鬼の目を打つとよい、というお告げを受けて鬼を追い払った」という話などが残っています
豆まきには大豆を主にまきますが、この「豆」というもの、とても優秀な食材です。
タンパク質が豊富で、やせた土地でも栽培しやすく、乾燥させて保存がしやすいなどの理由から、古代から重要な食料とされています。
世界各地に、様々な種類の豆があり、どれも個性を持った色合いや味わいがあります。
水に長時間浸してから下ゆでして、と豆を扱うのはちょっと面倒な感じがしますが、下処理がとても簡単なものもあります。
今回使うのは「レンズ豆」という種類で、インドやヨーロッパではとても一般的なもの。
カメラの「レンズ」という言葉は、この豆の形状に似ていることからつけられました。
小粒でかわいいレンズ豆は、20分程度煮れば十分やわらかくなるので、カレーやスープなど、いろいろな料理に使って頂きたい食材です。
今回は、「レンズ豆を使ったサラダ」をご紹介します。
口当たりの楽しさを味わえます。ぜひお試し下さいね
こんにちは!料理研究家のひろろこと竹内ひろみです。
先日、ずっと行ってみたかったお店に、仕事の打ち合わせがてら行ってきたのですが、期待を裏切らないおいしさに大満足
おいしさもさることながら、「お待たせいたしました!」と出てくる料理の見た目が、とっても美しい
どれも、これも、思わず「わーーー!素敵!カワイイ〜」と言ってしまうものばかりでした
実は、彩りってただ、見た目がよくなるだけでなく、色をある程度揃えると栄養のバランスも摂れるので、とっても大切な要素なんですよね。
そこのレストランで最初に出てきたのが、五色の前菜盛り合わせ。
赤:人参のラペ、白:カリフラワーのお料理、黄:卵料理、緑:ブロッコリーのお料理、黒:しいたけのグリルマリネ。
薬膳で言われている五色(赤、白、黄、青[緑]、黒)が、きれいにお皿に勢ぞろいしていました
中国の伝統医学では、食べ物の色が身体のそれぞれに対応する臓器に対して、有効に働き、色にも薬効があると考えられているのです。
ひとつ、ひとつの効果効能を覚えるのはちょっと大変なのですが 、色を少し意識することって、栄養バランスのいい献立づくりのヒントになりますね 。
そうそう、日本の精進料理も五色を基本にしているとか。
お肉やお魚など使わない、限られた食材で作る精進料理。
味や見た目で変化を付けることで、豊かな食卓が演出できます
こんにちは
料理家の野上優佳子です。
毎日寒い日が続きますね。
こんなときは、身体を温めてくれる根菜類が欠かせません。
1年中見かけるダイコンの旬も、実は冬。
みずみずしくて甘味のあるおいしいダイコンは、食卓でも大いに活躍してくれます
ダイコンは、別名スズシロ(蘿蔔、清白)とも言われ、春の七草のひとつにもあげられます。
ダイコンは、日本の食材の中でも、大変古くからあるもののひとつで、弥生時代には中国から日本に伝来したと言われています。
平安期に編纂された辞書である「和名類聚抄」(わみょうるいじゅしょう)にもその記述は見られます。
日本は白いダイコンが一般的ですが、例えばロシアなどは、皮の黒いものが一般的だったり、世界各国では白色以外のダイコンも食されています。
ダイコンと言えば。
わずか34歳で逝去した詩人、歌人の正岡子規は、食への関心がとても高かったことで有名ですが、ふろふきダイコンが大好物だったことでも知られています。
敬愛する与謝蕪村の命日に開かれた蕪村忌には、ふろふきダイコンをふるまったそうで、東京・根岸に残る正岡子規の家「子規庵」では、今も12月末にその慣習にならって蕪村忌が開かれ、来庵者にふろふきダイコンがふるまわれます。
ちなみに、私が住む杉並区のお隣、練馬区はダイコンの産地として有名。
その地名を配した「練馬ダイコン」は、江戸・元禄期からその栽培が行なわれていたそうです。
残念なことに、現在では契約農家が生産しているのみで、私たちの口に入ることは大変少なくなりました
ずっと、日本人の食生活に寄り添っているダイコン。
今回は焼きダイコンをご紹介します。
ダイコンステーキ、と言ってもよい1品。
煮物とは違ったおいしさが楽しめます