こんにちは、料理家の野上優佳子です。
今年は秋の天候不良や自然災害が相次いで、野菜の高騰(こうとう)が長く続きました
特にレタスやキャベツ、白菜など露地栽培の野菜は、価格が平年比の200%以上
お鍋が食べたくなる季節なのに、「白菜やキャベツが高くて、なかなか手が出なかった」という方も多いのではないでしょうか
私もそのひとりです。
最近になって、やっと少し価格が落ち着いてきたのでほっとしています
さて、白菜やキャベツですが、2分の1切や4分の1切よりも、1玉丸ごと買った方が一般的にお得なのはご存知だと思います。
しかし、食材は使い切れないと逆に無駄になってしまいますよね。
そこで、大物野菜を買うときは、その野菜で作れる家族みんなが好きな「コレぞ!」という定番人気メニューをひとつ決めておくと良いでしょう
我が家の大物野菜で作る定番メニューは、キャベツのコールスロー。
キャベツを1玉買ったら、そのうちの半分をコールスローにします。
ざくざくと千切りにして味付けするだけで、和洋中の主菜を選ばずに副菜の1品として出せるのでとっても便利。
また、パンに挟んでサンドウィッチの具にもできるので、とても重宝します
たくさん作り置くと「食べ飽きる」というリスクがありますが、コールスローなら大丈夫
なぜならコールスローは、食材をちょい足しすることで料理のレパートリーを増やすのにも大活躍するメニューだからです
例えば、マカロニやパスタ、ゆでたジャガイモや鶏肉、卵、コーン、オリーブと和えるなど、様々な食材との組み合わせも簡単。
コールスローがいわば「具沢山ドレッシング」の役割をかねてくれるので、これをベースにちょっと足すだけで、メニューの幅が広がるという訳です
料理に混ぜ込むことで、不足しがちな野菜を自然とたくさん食べられるのもおすすめのポイントです
年末になり、何かと忙しい毎日が続くときは、こういった常備菜がひとつでもあれば、きっと心強い味方になって食卓を支えてくれますよ
そこで今回は、コールスローをエスニック風にアレンジしたレシピ「エスニック風コールスロー」をご紹介します。
ちょい足しするナンプラーとスイートチリソースで、新しいおいしさを楽しめます。
どちらの調味料も、つい使い切れずに残ってしまいがちですが、この機会にじゃんじゃん使って冷蔵庫内もきれいにしましょう
ぜひお試し下さい
こんにちは、料理家の野上優佳子です。
我が家はみんな豆が好きで、毎日のように豆料理を食べます
ここ最近はぐっと寒くなり、豆を使ったアツアツの煮込み料理を作ることが増えてきました。
豆にはいろいろな種類がありますが、皆さんはどの豆をよく使いますか?
豆料理は、下ごしらえが面倒に感じて、あまり作らないという方もいらっしゃるかも知れません。
確かに大豆や金時豆は、下ゆでする前に「一晩水に浸けておく」工程があるので、思い立ってもすぐに使うことができません
しかし、すべての豆が時間がかかる下ごしらえが必要な訳ではありません。
中には、それ程面倒な下ごしらえをしなくても調理できる豆もあります。
下処理が簡単な豆をいくつか覚えておくと、料理のレパートリーも広がりますよ
私がよく使うのは、小粒で平らな形をしたレンズ豆、小豆、ササゲ豆、黒目豆、大豆をつぶして乾燥させた打ち豆など。
これらは、ざっと洗って下ゆでするだけで下ごしらえが完了なので、思い立ったらすぐ調理できます
その中で今回は、日本ではちょっと珍しい黒目豆(くろめまめ)をご紹介します。
黒目豆は、西アフリカ原産とされる、ササゲ豆の1種です。
アメリカではBlack eyed pea(ブラックアイドピー)と呼ばれていて、アメリカ南部の家庭料理では定番の食材。
黒目豆は、アメリカ南部で縁起を担ぐ食材です。
形がコインに似ているから、調理すると膨らむから、などその由来は諸説あるようですが、煮込んだ黒目豆を元日に家族で食べると金運を授かると言われています
新年には、この豆の煮込みを炊き込んだご飯「Hoppin’John(ホッピンジョン)」という料理も作られ、こちらも縁起の良い料理のひとつです。
日本で縁起物の豆入りご飯と言えば、お赤飯が思い付くかと。
お赤飯に使われる豆は、地方によっては小豆の場合もありますが、ササゲ豆を使った物が関東地方では一般的なようです。
その昔、関東地方が武家社会だった頃、小豆は皮が破れやすいことが「切腹に通じる」といって縁起が悪いとされ、皮の固いササゲ豆を祝いの席の赤飯にしたという説があります
切腹とは無縁の公家社会だった地域は、小豆のお赤飯がそのまま残っているようです。
違う解釈なのに、遠く離れた国で、同じ種類の豆が「縁起が良い」食材とされているなんて、なんだか面白いですね
さて今回は、上記でも話題にした黒目豆を使ったレシピ「黒目豆のスープ煮込み」をご紹介します。
タマネギやベーコン、ハーブとともに煮込んだ栄養たっぷりの副菜。
冷凍保存もできるので、たくさん作ってストックしておくのもおすすめです。
ぜひお試し下さいね

管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
外の気温が下がってくると、温かい汁物がよりおいしく感じられますね

夏の間は温かいお味噌汁をちょっとお休みしていたご家庭も、そろそろ復活して食卓に上がる回数が増えているころだと思います。
さて、お味噌汁やお吸い物の具と言えば、何を思い浮かべますか?
季節の野菜を思い浮かべる方もいるかと思いますが、豆腐や「麩(ふ)」を思い浮かべた方もいるのではないでしょうか?
汁気を吸った麩はトロトロふわふわで、大好きという方も多いはず

しかし、「麩は好きだけど、麩って何かよく分かってないです



そこで、今回のブログは「麩」についてご紹介します

「麩」とは、グルテンを主原料とした加工食品です

小麦粉に食塩水を加えてよく練り、サラシのような布に包んで流水で揉み小麦デンプンを流したあとに残った、「小麦グルテン」というたんぱく質が原料になっています。
麩は消化の良いたんぱく質が豊富に含まれている割に、カロリーの低い食品です。
意外なことに栄養価が高く、旨味成分のグルタミン酸が多い他、カリウム、マグネシウム、鉄分も含まれているのです。
また、麩は消化が良い食品なので、離乳食の初期から使うことも可能です。
調理が簡単で保存が利くので、離乳食の時期にはとても重宝します。
ただし麩はグルテンのかたまりですので、小麦アレルギーの子供には食べさせないよう気を付けて下さい

さて、麩とひと口に言ってもその種類は様々です。
今回は、その一部をご紹介しましょう

■生麩(もち麩)
小麦粉から取り出した小麦グルテンを蒸したりゆでたりした物です。
これらは田楽(でんがく)やまんじゅうの皮にも使われています。
生麩には、ゴマやよもぎなどを練り込んで、色や風味を楽しむ物もあります。
■揚げ麩
「生麩」を油で揚げた物で、仙台麩(せんだいふ)などがこれにあたります。
見た目はまるでラスクのようですが、汁物に入れるとコクが出ておいしくなります。
■焼き麩
小麦グルテンに、小麦粉やベーキングパウダーなどを加えて練り合わせ、焼き上げた物です。
保存が利くので、一番多く出回っているのがこの焼き麩です。
水に浸けて戻し、水気を絞ってから汁物やすき焼きなどに使います。
この他に、地方によって様々な種類の麩があります。
先程ご紹介した岩手県や宮城県のご当地麩である「仙台麩」の他にも、日本一長いという奈良の「大和麩(やまとふ)」、沖縄料理でお馴染みの「車麩(くるまふ)」など、それぞれ形状や食感に特徴があります。
麩は汁物や鍋物だけではなく、和え物や炒め物、ステーキやフライにしてもおいしく頂けます。
特に、車麩は食感がしっかりとしているので、お肉の代わりに使っても満足感が得られます。
たんぱく質が豊富で保存が利く食材なので、常備しておくと重宝しますよ

ぜひこれを機に、麩を活用してみて下さいね

さて今回は、仙台麩と秋ナスを使った「ナスのお麩グラタン」をご紹介しています。
コンソメスープに浸した油麩を使うことで、満足感をUPさせました。
お肉を使わないのでダイエット中の方にもオススメです

ぜひお試し下さい。
こんにちは!料理家のひろろこと竹内ひろみです。
リンゴ、梨、柿など秋に実る果物がおいしい時季となりました
果物はそれぞれに含んでいる栄養素が違いますが、ビタミンCの含有力が多いことは共通しています。
ビタミンCは、風邪の予防に効果があることは皆さんもご存知かと。
つまり果物は、季節の変わり目で風邪を引きやすいこの時期に、ぴったりの食材です
果物はそのまま食べてもおいしいですが、物によっては甘味が足りなかったり、熟しすぎて味が落ちていたりすることがありませんか?
そんなときは、少々手を加えることでおいしさがアップしますよ
甘味が少ない果物をおいしくする方法のひとつが「焼く」ことです。
例えばみかんを、皮付きのまま少し焦げるまで焼くと、ほんのり甘さがアップします
焼きリンゴのようにオーブンで焼いたり、ソテーリンゴのようにフライパンでバターと一緒に焼いたりすると、酸味に程良い甘さが加わりおいしいです
食べ頃を過ぎたリンゴは、スライスして紅茶に入れると風味豊かなアップルティーになりますし、熟しすぎた西洋梨は、ピューレ状にしてビーフシチューなどの肉の煮込み料理に加えると、味がまろやかになります
もちろん、砂糖を加えて煮詰め、ジャムに加工するのも良いですね
また、甘味の少ない果物は料理に入れるのにも向いています
先日、友人からたくさん柿をもらったのですが、甘味が少なく料理に向いている柿だったので、日々のごはんに取り入れてみました。
柿を白和えにしたり、千切りにしたダイコンと合わせて和風サラダにしたりと、シャキシャキとした歯ごたえでとてもおいしかったです
果物は状態によって、熱を加えたり、料理に利用したりといろいろアレンジすると、よりおいしく頂けますよ
皆さんも、果物をそのまま食べるだけでなく、活用してみてはいかがでしょう?
案外簡単にできるので、おすすめです
それでは今回は、上記でも話題にした「柿の白和え」をご紹介します。
フードプロセッサーにかけた豆腐のなめらかな口当たりと、シャキシャキとした柿の食感がよく合います。
和えるだけの簡単レシピなので、なにかもう一品追加したいときにも◎
ぜひお試し下さい