こんにちは!
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
さあ!今年も食欲の秋がやって参りました!
おいしい食材がたくさん出回る「実りの秋」は、料理の腕が鳴ります
ところで、皆さんがお料理をするときは、何を参考にされていますか?
レシピの入手先に関して、こんなデータがあるのをご存知でしょうか
2013年に20〜59歳の女性1,000人を対象に実施された、「料理レシピに関する調査」(マルハニチロホールディングス調べ)によると、
1位 レシピサイト
2位 料理本・レシピ本
3位 雑誌
という結果で、インターネットの料理レシピを参考にする方が全体の7割強、ネットの利用が少ないとされる50代の方でも6割強でした
また、インターネット上の無数にある料理レシピの中から、レシピを選び出す基準は「簡単に調理できそう」が8割弱という結果でした。
私はインターネット上にレシピを掲載している立場なので、これからも皆さんのお役に立てるレシピを提供して行かなくては!と身が引き締まる思いでした
さて、インターネットで紹介されている料理レシピと言えば、最近「ねとめし」という言葉をテレビやインターネットで見聞きするようになりました。
ねとめしとは、料理のプロではなく一般の人が発信する料理レシピで、インスタグラムやツイッターなどのSNS、掲示板などインターネット上で話題になっているものを指します。「ねとめし」の魅力は、こちら!
・材料費が安い。
・簡単においしく作ることができる。
・見た目がおしゃれ
・食材の組み合わせに意外性がある。
・ネーミングが面白くインパクトがある。
など、これらの特徴をより多く押えていると、人の興味を引き付け、注目を集めやすいようです。
今回のブログを書くにあたって様々な「ねとめし」を試作し、試食してみました。
その中で、我が家の子どもたちが一番気に入ったのが「悪魔のトースト」。
食パンにピザ用チーズを載せ、砂糖をたっぷり振りかけてオーブントースターで焼き上げるという一品です。
加熱して溶けたチーズに砂糖がしみこみ、一口食べると甘じょっぱい味が病み付きになるのです。
他にも、カマンベールチーズをベーコンで巻き、フライパンで焼き上げる「チーズのベーコン包み焼き」や、食パンの上にたっぷりマシュマロを載せてトースターで焼き上げる「マシュマロトースト」など……。
話題になっているだけあって、どれもおいしいのですが、高カロリー&高脂肪なので、頻繁に食べるのはオススメできません
ちなみに、管理栄養士の立場からオススメしたい「ねとめし」は、こちら。炊飯器に丸ごとトマトと調味料を入れて炊き上げる「トマト丸ごとご飯」
電子レンジで作ることのできる「無限ピーマン」
もやしがたっぷり食べられる和え物「ホットもやし」
など、簡単に作れて野菜がしっかり摂れる物です。
具材をプラスしてアレンジしやすい点も良いですね
(※同じ料理でも料理名が異なる場合がありますのでご注意を!)
今後も様々な「ねとめし」が登場し、話題になることでしょう
楽しくおいしく話題にしつつ、「ねとめし」にチャレンジしてみて下さいね。
ただし、高カロリー、高脂肪な物は、「ねとおやつ」と認識して、適量を食べるように心がけましょう
さて今回は、最近インスタグラムで話題の「坊さんの気絶」という別名を持つトルコ料理「パトゥルジャン・イマム・パユルドゥ」をご紹介します。
インパクトのある名前は、「おいしそうなにおいで、お坊さんを気絶させた」という昔話が由来になっているそうです。
野菜たっぷりで、見た目にもおしゃれな一品です。
今が旬の秋ナスを使って、ぜひお試しを
こんにちは、料理家の野上優佳子です。
以前、こちらのブログでも紹介しました、オレゴン州ポートランドへ1週間程出かけて来ました
ポートランドはアメリカで最も住みたい街と名高く、サステイナブル(sustainable/持続可能)な食を牽引(けんいん)している都市でもあります。
ポートランドに関しては、過去の記事「ポートランドから学ぶ農業と街と人との関係性」で少しお話していますので、ぜひこちらもご覧下さい
そんなポートランドで食にかかわる仕事をしている友人のガイドのもと、スーパーマーケットやファーム、ファーマーズマーケットを回ってきました
特にグローサリーストア(食料品店・スーパーマーケット)は、実際に生活している人の様子を知るにはもってこいの場所。
特産品や生鮮食品など、その土地だけでしか扱っていない物があり、旅行の先々で訪れるたびに驚きと発見があります。
こういった場所を見て回るのも、旅の楽しみのひとつ
そういった方はたくさんいらっしゃると思います。
私もそのひとりです。
旅行に行くと必ずと言っていい程、現地のグローサリーストアに足を運ぶのですよ
今回のポートランドでは、4つのチェーン店を回ってみました
そのうちのひとつは、Whole Foods Market(ホールフーズ・マーケット)です。
テキサス州発祥のマーケットで、北米を中心に展開しています。
食と健康への意識が高い人に信頼の厚い、グローサリーチェーンの代表格と言えるでしょう。
ナチュラル&オーガニックをコンセプトとしており、比較的高級志向のスーパーです。
次に訪れたのはロサンゼルス発祥のTrader Joe's(トレーダー・ジョーズ)。
こちらはWhole Foods Marketよりも少しお値段が安めで、プライベートブランドが豊富です。
高級食材やオーガニックフードも品揃えが良く、オリジナリティーがある商品がウリのスーパーです。
この2つのチェーン店は日本でも比較的有名なスーパーです。
オリジナルのエコバッグが日本でも人気になり、名前を知っている方もいるのではないでしょうか?
それから足を向けたのが、私が以前から行ってみたかったポートランド発祥のNew Seasons Market(ニュー シーズンズ マーケット)です。
オレゴン州を中心に、西海岸に現在19店舗展開しています。
実際に店内を見ると、オーガニックフードがとても充実していて、野菜や果物だけでなく、肉や魚、チーズや加工食品なども豊富です
地元の生産者と直接契約して仕入れられた商品が多く、鮮度も良かった印象があります。
またNew Seasons Marketは、同じオレゴン州内でも店舗(各都市やエリア)によって仕入先を変えており、各店舗では地元の人に向けた試食会やイベントを積極的に行なっています
これだけ見ると、日本全国にある道の駅や、その他のスーパーマーケットでもしていることでは?と思いますよね。
しかしNew Seasons Marketの特長は、自分たちの利益や成功を地域のコミュニティで分かち合うことが正しい、という信念のもとにビジネスがあること
同チェーンが得た税引き後の利益の10%を、地元の農業や教育、貧困層を支援する市民団体に、毎年寄付することを公約しています。
ホームページには、生産者が直接卸し交渉できる窓口を設けていることからも、ローカルと良い関係を築こうとする姿勢が見えてきます。
最後の1店は、こちらもオレゴン発祥のグローサリーストア、Market of Choice(マーケット オブ チョイス)で、現在10店舗を展開中です。
New Seasons Market同様にオーガニックでローカルな商品を扱うグローサリーストアで、その姿勢から企業理念が伝わります。
ローカルの基準をオレゴン州内と定義付け、「州内の店舗の周囲半径100マイルの物を扱う」としています。
ローカルという曖昧(あいまい)とした範囲で定義付けることで、フードマイレージを下げる活動にも繋がるという訳です。
その他、地元の学校で行なう食育プログラム支援や、児童虐待を防止する救済保育プログラムへの募金イベントの開催などにも尽力しているそうです。
日本でも各社様々な社会活動をしていますが、ポートランドのように地元に密着した活動や、私たちが直接肌で感じ取れるものは意外と少ないような気がします。
今回、ポートランドで展開するグローサリーストアのあり方から、企業の努力に頼るだけでなく、私たち消費者一人ひとりがごく自然に、日常の中で意志を持って購入先を選択することの大切さを痛感しました。
そして、その選択こそが、豊かでサステイナブルな食を支えることを、この旅で改めて感じました。
アメリカ西海岸にお出かけの際は、ぜひ個性あふれる地元スーパーマーケットを選んでお出かけしてみてはいかがでしょうか。
さて今回は、脂肪の少ない鶏むね肉を使ったデリ風のサラダ「ゆで鶏と卵のサラダ」をご紹介します。
ゴロっとした食材で食べ応え満点のサラダは、サンドイッチの具にもオススメです
ぜひお試し下さい
こんにちは、料理家の野上優佳子です。
今年もあっという間に後半戦です
と言うことで、上半期の食のトレンドランキングについて今日はお話しましょう
Google社が今年4月に発表したFood Trends Report(フード・トレンド・レポート)では、アメリカ国内で検索された食に関するキーワードについてのトレンドを、6つのカテゴリに分けています。
上昇傾向にあるワード(Riser/ライザー)と、下降傾向にあるワード(Decliners/ディクライナーズ)に大きく分けられ、さらに継続的に検索されているもの(Sustained Riser/サスティエンド ライザー)や、季節性によって注目が高くなっているもの(Seasonal Riser/シーズナル ライザー)、一時的に検索頻度が上がっているもの(Rising Stars/ライジング スターズ)と、各傾向を3つのカテゴリに分類したトレンドが発表されます。
今後のトレンドを知るカギはやはりRisers(上昇ワード)です。
上半期のトレンドでは、全体的に健康を意識した食品が多いように感じました。
例えば、Sustained Riser(持続上昇ワード)ですが、最初に挙げられているキーワードはRamen(ラーメン)
つまり日本のラーメンでしたが、この他にリガトーニやビビンパ、リングイーネなど料理名が並ぶ中、私が一番気になったのがアンキュアド・ベーコン(Uncured Bacon)です。
通常のベーコン(cure bacon/キュア・ベーコン)との大きな違いは、製造方法にあります。
通常のベーコンの作り方は、亜硝酸ナトリウムなどの化学物質や添加物を使って作られるのが一般的で、肉のやわらかさが残っています。
一方のアンキュアド・ベーコンは化学添加物を使用しない代わりに、セロリ塩(セロリの種と塩を混ぜ合わせた物)を多く使用して作ります。
大量に塩を使うためとてもしょっぱく、また肉質が硬いので、キュア・ベーコンのつもりで買うとびっくりしてしまいます。
アンキュアド・ベーコンを購入するときは、くれぐれもご注意下さい
その他に、Seasonal Riser(周期的上昇ワード)を見てみると、日本でおなじみのBitter Melon(ビターメロン)、つまりゴーヤがなんとランクインしています
ビタミンC、カルシウム、鉄分、食物繊維などが含まれた、栄養豊富な食材として注目を集めています。
また、日本で流行するのは、少し難しいかもしれませんが、ぐっと話題を集めたのがOvernight Oats(オーバーナイトオーツ)です。
これは、メイソンジャーなどにオートミールを入れて牛乳やヨーグルトなどに浸けて一晩冷蔵庫に置いただけの物
翌朝にはオートミールがやわらかくなっているので、あとはお好みでフルーツやナッツ、ジャムなどをトッピングして混ぜながら食べるだけです
とても簡単なのに、ヘルシーでおいしい朝食メニューになるのですよ
少し前に流行したジャーサラダに似た雰囲気があり、見た目がとっても可愛いので、アメリカでは女性を中心に人気を集めているようです
オートミールが主食として一般的ではない日本で、ジャーサラダのように注目を集められるのか……。
興味深いところですね
さらに、Rising Stars(急騰ワード)にはターメリックや、ジャックフルーツ、カリフラワーライス、サワードゥブレッド(天然酵母パン)、ヴィーガンドーナツなどが上がっています
日本ではなかなか聞き慣れない食材もあるので、一部をピックアップしてご紹介しましょう
●ターメリック
日本ではウコンと呼ばれています。
スパイスや漢方薬としてなじみがあり、消化機能促進や肝機能強化、美肌効果があるとされ注目が集まっています。
●ジャックフルーツ
別名パラミツ(波羅蜜)とも言い、東南アジア、南アジア、アフリカ、ブラジルで栽培されている果実です。
熟すと甘みが強く、粘り気のあるモッタリとした口当たりをしています。
熟す前の物は野菜として料理に使われることもあり、生食の他に揚げたり煮たりするのだそうです。
日本ではあまりメジャーではありませんが、東南アジアやアフリカなどでおなじみのフルーツです。
●カリフラワーライス
カリフラワーを細かく刻んでオーブンで焼いてお米のような感覚で食べる物で、日本でもすでにダイエットに良いと話題になりました。
糖質が制限できるだけでなく、ビタミンCやビタミンB群、鉄分、カルシウム、食物繊維が摂れるとあって、ニューヨーカーを中心に人気となりました。
●ヴィーガンドーナツ
ヴィーガンとは完全菜食主義者のことで、ベジタリアンの中でも一切酪農製品を食べない人たちを指します。
そんなヴィーガンでも食べられるドーナツは、動物由来である卵や牛乳、ゼラチンなどを使っていません。
すでに日本でも昨年からスターバックスなどで販売が始まっています。
今年前半にアメリカで注目された食のトレンドを、改めて見てみましたがいかがでしたか?
どことなく健康を意識した食材が多くトレンドになっており、アメリカでは今なおヘルシー志向が高いのが見て取れますね
さて今年の後半、日本ではどんな物が話題になるでしょうか。
アメリカのトレンドの流れを汲むのか、日本独自のトレンドの流れとなるのか、楽しみです
今回は、注目ワードのひとつだったゴーヤを使ったお手軽レシピ「二色ゴーヤのツナ和え」をご紹介します。
おなじみの緑ゴーヤと、少し珍しい白のゴーヤを使った色味のきれいな簡単サラダです。
栄養もたっぷりですので、ぜひお試し下さい
こんにちは!料理家のひろろこと竹内ひろみです。
まだまだ日中は厳しい暑さが続きますが、朝晩はしのぎやすくなり、夕方の風にあたると秋を感じるようになってきました
暑い夏場は生野菜や冷たい麺類など、体をクールダウンする食べ物が中心だった方も多いと思います
冷たく、みずみずしい食材は水分が多く含まれており、汗をたくさんかいて水分がどんどん体の外に出ていく季節にはぴったりです。
しかし秋以降は汗をかく頻度が減るので、徐々に体内に水分を蓄える必要がなくなってきます。
そのため、秋口以降も同じように水分たっぷりの野菜を摂る食生活を続けていると、体の中に余分な水分が溜まり、急に寒くなったときなどに体が冷えやすくなってしまうのです
冷えは万病のもととも言われるぐらい、私たちの体に様々な影響を与えます。
例えば、冷えが原因で風邪を引いてしまったり、肩こりがひどくなったり、腰痛を引き起こしたりすることもあるので注意が必要です
この季節は、秋口に旬を迎える野菜や穀類を上手に取り入れ、生野菜だけでなく、汁物や煮物など火を通して作るお料理も食卓に並べると良いでしょう
加熱することによって余分な水分が減ったり、栄養素の吸収が良くなったりするので体にも優しくなります
また、秋以降を元気に過ごすため、胃腸の調子を整えることも大切です。
冷たい物の食べ過ぎで消化能力が落ちているときは、温かい物や火を通してやわらかくなった物を少しずつ頂くと良いでしょう
消化の良い物を食べることで、胃腸への負担が和らぎます。
また、栄養素(糖質、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維)をバランス良く摂取することは基本ですが、特にこの時期はビタミンB1を意識して摂るようにすることも体の調子を整えるポイントになります
ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える「代謝」を助ける働きがあるため、疲労回復に効果がある栄養素です。
そのため夏バテなどで体が弱っていると感じたときには、積極的にビタミンB1を摂ることが重要になります
またビタミンB1は、アリシンという成分と共に食べると、吸収率がアップします
疲れやだるさを感じたら、ビタミンB1が多く含まれる豚肉やうなぎ、玄米、枝豆などと一緒に、アリシンを多く含むタマネギやニンニク、ニラなどを合わせたメニューにしてみてはいかがでしょう
ぜひ夏の疲れを残さず、秋を迎えて下さいね
それでは今回は、夏野菜たっぷりの「ゴマ混ぜごはんの野菜あんかけ丼」をご紹介します。
焼いた夏野菜をたっぷり入れたあんは、夏バテ気味のときにも食べやすいアッサリとした味わい
ご飯に混ぜたゴマの風味がアクセントの、ヘルシーなワンディッシュです。
ぜひお試し下さい