こんにちは、料理家の野上優佳子です。
2月になり、いよいよ受験シーズン もピークですね。
我が家は、昨年春に長女が大学進学し受験は少しお休み・・・とは言え、現在高校2年生の次女の大学受験が来年控えているので、高校受験からなんだか毎年のように受験生を抱えているような気分です
寒い日 が続くこの季節、本人はもちろんですが、それを見守る家族も結構緊張します。
風邪を引かないように、ウィルスを持ち込まないように、といつにも増してうがい、手洗い、マスクは必須。
食卓を預かる立場としては、疲れを溜めずに体調を崩さず、楽しく食事する環境を作ってあげることが何よりの応援だと思っています。
ちなみに我が家は、受験当日の朝はいつも牛肉の赤身を使った「肉うどん」 と決まっています。
それは、数年前に、某新聞社でコラム連載していた際、食肉事情について取材に伺ったのがきっかけです。
農学博士の方へのインタビューが終わり、ちょっと世間話をする中で子供の話になり、「来月受験なんです」と話したら、「じゃあ、肉うどんを食べなさい。牛肉の赤身がいいでしょう」とおっしゃいました。
そのおすすめの理由はと言うと・・・ 体が冷える冬の朝は、温かい物が良い。
これからテストというときに、胃もたれする物はいけない。
うどんは消化吸収が早くて内臓への負担が少ない。
脂が少ない赤身の牛肉は鉄分やタンパク質、ビタミンも豊富で体の免疫力を上げて冷えにくくする栄養がとれる。
なるほど 納得!!
それ以来、我が家の受験当日の朝の定番メニューになりました。
子供たちにもとても好評です。
もうひとつの定番が、受験当日のお弁当を「混ぜむすび」にすること 。
特に脂の少ない部位で作る肉そぼろは、普段のお弁当や、勉強中にお腹がすいたときにちょっとお茶漬けにしたりと、本当に重宝します。
お菓子をつまむよりも、ずっと腹持ちが良くて胃もたれもいしないのでおすすめです。
実はこの肉そぼろの混ぜむすび、受験当日に持って行き、娘たちが2人とも第一志望に合格 したという我が家の縁起由のメニューでもあります
そこで今回は、「牛肉味噌そぼろ」のレシピをご紹介します。
普段の常備菜に、お弁当のおかずにぜひお試し下さい。受験生の皆さん、桜
咲きますことを、心からお祈りしています
こんにちは!
それが韓国料理研究家の本田朋美です。
韓国では、幅広い年代に絶大な支持を受けている飲み物があります。
それは、バナナ牛乳
1974年に発売されて以来、1日に80万個売れているそうです。
牛乳は古くから飲用されていました。 高麗時代の歴史書である「高麗史」に、牛乳を薬用として献上していたという記録があります。
当時は宮中や特権階級の補養剤でした
そして、モンゴルとの往来が始まってからは、国の常設機関として牛乳所が存在していたそうです。
この制度は、朝鮮時代まで引き継がれました。
牛乳は別名「駝酪(たらく)」 。 王様が早朝に召し上がる食事で、牛乳を使った駝酪粥がのぼりました。
王様が体調を崩したときは特に、薬用的な役割も果たしていたそうです。
牛乳が一般に普及したのは、近年になり洋食が入ってからです
欧米人が食事と共に飲用することから、韓国でもそのスタイルが浸透しました。
そして、牛乳粥も同様に親しまれるようになりました。
牛乳をそのまま飲むのは苦手という方がいらっしゃいますが、料理に利用して牛乳の栄養がとれるといいですね。
それでは、本日のレシピはもちろん「牛乳粥」 。
老若男女問わず食べることができる優しい味わいです
こんにちは!
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
本日2月3日は節分ですね。2014年の恵方は東北東です
関西では、節分の日に「厄除けぜんざい(善哉)」と言って、厄年の人が親戚やお世話になっている人、地域によっては道行く人にぜんざいをふるまうという風習があります。
これは、あずきの赤い色が邪気を払うとされていることと、ぜんざいを食べてもらうことによって、自分の厄も平らげてもらうという意味合いがあるようです。
今回は、厄除けぜんざいにちなみ『あずき』についてご紹介します。
『あずき』には、ビタミンB1、鉄分、カリウム、食物繊維が豊富に含まれています。カリウムが豊富に含まれているので利尿効果が高く、むくみを解消してくれる上、食物繊維が豊富なので便秘解消にも効果があります。
また、皮にはポリフェノールの一種であるサポニンという成分が豊富に含まれています。サポニンは、体内の余分な脂肪を分解してくれますので、中性脂肪やコレステロールを低下させる作用が期待できます。
さらにあずきには強い解毒作用があり、体内のアルコールをスムーズに代謝し、身体の外に出してくれるので、二日酔いのときにもおすすめの食材です
お正月や厄除けぜんざいで余ったあずきは、あずきの3倍にあたる量の水でアクをすくいながらやわらかくなるまでゆで、ゆで汁ごとファスナー付きの保存袋に入れて冷凍しておくとにすぐに使うことができるので便利です。
あずきを煮るときは、鉄製の鍋は控えるようにしましょう。
あずきに含まれるアントシアンという色素成分が鉄と結び付き、黒く変色してしまいますのでご注意を
さて今回は、そんなあずきを使った『あずきと根菜のミネストローネ』のレシピをご紹介します。
甘く調理して食べるイメージが強いあずきですが、スープの具材にしてもおいしく頂くことができます。
あずきの意外なおいしさが発見できますよ!
ぜひお試しを
こんにちは、料理家の野上優佳子です。
寒い日は、煮込み料理がとても多くなりますね。
料理をしていると鍋の湯気が 部屋の中をほんのり温めてくれて、なんだかとても幸せな気持ちになります
この時期によく作るのは、豆を使った煮込み料理。
乾物なので、なんとなく豆に旬なんてないのでは?と思われるかもしれませんが、
実は今が旬。
秋に収穫された豆を乾燥させたいわゆる「新物」。
皮が薄くてやわらかく、ほっくりと煮上がるのが特徴です。
私たちに身近な豆と言えば、大豆と小豆かもしれませんね。
今日はそのうちの「小豆」に注目してみましょう 。小豆は他の豆に比べて、下準備の浸水時間が不要の、とても使いやすい豆です。
15日の小正月、厄除けに小豆粥を召し上がった方も多いのではないでしょうか。 記紀神話(古事記と日本書紀の総称) によれば、オホゲツヒメという食物の女神がいましたが、この女神の亡骸の鼻から小豆が生まれたと書かれています。
この他、蚕や稲、麦、大豆、粟なども体の各部位から生まれ、それを天照大神が栽培したのが農業の始まり 、と言うのが説話となっています。
これだけでも、小豆が日本の食文化に大変古くから根ざした食物であることがうかがえます。
先述の小豆粥を食べる習慣は平安時代からで、小豆の赤色が陽の色で冬の陰気を相殺させるという思想から、1年の厄除けという意味を持つようになったという説があります。
今ではハレの食べ物である小豆入りの赤飯も、かつては凶事の際の悪霊払いだったのが、江戸時代から祝いの食に転化して庶民に定着していったそうです。
小豆の色は、悪い者を遠ざける強い力があると考えられていたのですね。
さて今回は、その小豆を使って「手作り粒あん」を作ります。
小豆粥で残ってしまった小豆があったら、ぜひ作ってみて下さい。
ぜんざいやあんこもちなど、いろいろ応用できますよ。