こんにちは!料理研究家の竹内ひろみです。
寒い冬に食べたくなる物
そのひとつが、具だくさんのお味噌汁ではないでしょうか?
「味噌は医者いらず」という言い伝えがある程、味噌は健康的な食生活に欠かせない調味料とされています。
発酵食品の王様とも言われる味噌は、免疫力をアップして寒さや風邪などに打ち勝つ体作りに重要な食材です。
我が家の子供たちの通う学校では、三学期の始業式の日にどんど焼きが行なわれます。
どんど焼きとは門松や正月飾りでお迎えした歳神様を、門松や正月飾りを焚き上げる炎でお見送りし、無病息災や地域繁栄を祈るといった行事です。
この行事はどんど焼きという呼び名以外にも、左義長やトンド祭など、地域により様々な名前で呼ばれています。
皆が元気で健康に学校生活を過ごせるようにと、願いを込めます。
新しい年のスタートにぴったりの行事ですね。
ちなみに、子供の学校はどんど焼きのあとに、冷たくなった体を温めるためにアツアツの豚汁がふるまわれるそうです。
寒い外で飲む温かい豚汁は、きっとおいしさも格別でしょうね
さて、豚汁やお味噌汁のベースとなっている「味噌」。
全国各地にそれぞれの味がある程、味噌はバラエティに富んでいます。
お店の商品棚を見ても、どれを買ったら良いのか迷ってしまう程です
お店で味噌を購入するのも良いのですが、自宅で造る味噌の味はまた格別です
子供たちと一緒に作ることができるので、外に出るのはちょっと寒いし……と思える休日などに、一緒に作ってみるのもおすすめですよ
そこで本日は、味噌作りのちょっとしたコツについてお伝えしたいと思います
味噌の材料である大豆、麹(こうじ)、塩を用意します。
おいしい味噌作りには、食材の良し悪しが大切なポイントとなってきますので、材料はできるだけ品質の良い物を用意しましょう
良い大豆や塩などは少々値が張りますが、ぜひ安心して使える食材を購入してみて下さい。下準備をします。
大豆を6時間以上浸水してから、指で潰れるぐらいのやわらかさに煮ます。
圧力鍋があると10分程度で煮えるので便利です。塩切り麹を作ります。
塩と麹をよく混ぜ合わせた物(塩切り麹)を作ります。
このとき、固まっている麹を細かくほぐし、まんべんなく麹と塩を混ぜ合わせることがポイントです。大豆を潰します。
マッシャーを使ったり、袋に入れて綿棒で伸ばしたり、足でふんだり、手を使って潰したりといろいろな方法がありますが、私は手を使って潰す方法が一番潰しやすいので手で潰しています。
ちなみに子供たちもいろいろとやっていましたが、最後は皆手で潰していました材料をすべて混ぜ合わせます。
潰した大豆を少し冷まし、そこへ塩切り麹を加えます。
大豆のゆで汁で耳たぶぐらいのやわらかさになるように調整しながら、しっかりと混ぜ合わせます。丸く味噌たまを作り、ホーローやタッパーなどの容器につめていきます。
このとき、空気が入らないように勢い良く投げ入れるように入れていきましょう。
空気を抜くことで、発酵のむらができるのを防ぎます。熟成を待ちます。
表面をならして、重石となる塩(ビニール袋などに入れたままでOK)を置きます。
そのまま冷暗所で半年寝かせ、発酵させます。
半年後、どんな味噌ができあがっているのか、発酵という長い時間をかけて培われるおいしさを楽しみにしていて下さいね
余談ですが、基本は手ですべての作業を行なうので、消毒(焼酎などを使用)をしっかりとしましょう
雑菌が入ると腐ったり、カビが生えたりするので要注意です
子供たちは同じ作業が続くとあきてきてしまうので、必ず作業をやめるときは一度手を洗い、また作業を再開するときは手を洗って消毒してからスタートするようにして下さいね
それでは今回は、この時期にぴったりの「味噌おじや」の作り方をご紹介します。
味噌がふんわりと香るおじやは、どこか懐かしさのある優しい味わいです。
市販の味噌でもおいしくできあがりますので、ぜひ作ってみて下さいね
こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
さて早速ですが、韓国料理作りがお好きな方に、ぜひおすすめしたい調味料があります。
それは「イワシエキス」です。
魚醤(ぎょしょう)と言えば、ピンとくる方が多いかもしれませんね
韓国ではしょうゆなどと同じように、普段からよく使われている調味料です。
主な材料である「イワシ」に塩をまぶして長期間発酵させ、それを濾過して出たエキスをさらに加熱した物がイワシエキスです。
加熱時に強い匂いが出ますが、この工程を踏むことで旨味が凝縮されます。
ちなみに、韓国でイワシの漁獲量が一番多いのは、釜山(プサン)エリアにある機張(キジャン)という場所で、韓国内のイワシ漁獲量60%を占めています。
1997年からは観光客の誘致のために、毎年4月に機張大辺イワシ祭りが開催されており、このお祭りではイワシのお刺身が食べれたり、海産物が安く買えたりして大賑わいとなります
料理教室で生徒さんに、「イワシエキスはキムチ以外にどのような料理に使えるの?」とよく聞かれます。
魚醤を使い慣れていない方には使い道に悩むようですが、イワシエキスはとても便利な調味料です
イワシエキスがよく使われる韓国料理と言えば、真っ先にキムチが挙げられます。
しかし、実は韓国全土でキムチにイワシエキスを使っているわけではありません
韓国の北部では動物性の発酵商品としてキムチにアミ(エビによく似た甲殻類)の塩辛が使われることが多く、その一方で南部でははっきりとした個性的な味が好まれるためイワシエキスの使用率が高くなります
そもそも、イワシは南部でよく取れる魚なので、南部でよく使われるのは自然な流れですね
キムチ以外で使うのでしたら、一番お手軽でおすすめなのがスープ類に調味料として使うことです。
イワシエキス自体にイワシの旨味が凝縮されているので、昆布やにぼしなどの出汁を入れなくてもOK。
イワシエキスだけで、十分旨味が出ます
韓国でお誕生日の定番料理となっているワカメスープでは、基本は牛肉から出汁を取りますが、ワカメを炒めてから水とイワシエキスを入れて煮込むだけでも十分においしいです
その他にも和え物に少量加えるだけでも、味が格段に変わります。
コチュジャンや粉唐辛子との相性が良いので、一緒に混ぜ合わせて使うのも良いですね
イワシエキスがない場合は、ナンプラーやしょっつるを使ってもOKです
また韓国ではいかなごのエキスもあり、好みによって使い分けられています。
ぜひ一度、イワシエキスを試してみて下さいね。
それでは、本日のレシピは、イワシエキスを使った「韓国おでんスープ」です。
韓国おでんとは魚の練り物のことで、屋台料理によく登場します。
手に入らない場合はさつま揚げでも代用できますので、作ってみて下さい
こんにちは。
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
今年も残すところ1ヵ月と少しとなりました。
今年は、個人的には引越しなどもあり、ここまでとても忙しく過ぎた印象です
12月に入ると年末まであっという間なので、残り少ない2015年が充実したものになるよう頑張りたいと思います
さて今回のブログは個人的に今年を振り返るだけではなく、今年の味のトレンドを振り返ってみることにします。
一昨年の酒こうじを塩で漬け込んだ『塩こうじ』、昨年のレモンを塩で漬けこんだ『塩レモン』に続き、今年は『怪味(かいみ)』が流行すると言われていました。
実際にテレビや雑誌などで取り上げられる機会も多く、大手食品メーカーが開発した「怪味」関連商品がコンビニエンスストアで完売するなど、話題になっていました
しかし、一昨年に流行した『塩こうじ』や昨年に流行した『塩レモン』程の知名度は得られておらず、「怪味とは何ぞや?」という方も多いのではないでしょうか。
話題になっていたにもかかわらず、あまり認知されなかったのは、聞き慣れない『怪味』という名前から、どんな味かを想像しにくいことが、原因のひとつではないかと思われます。
そこで、今回のブログは『怪味』についてご紹介したいと思います
『怪味』とは、元々中国の四川省発祥の伝統的な調味料のことを指し、「怪味=グァイ・ウェイ=複雑な味」という意味を持っています。
一言では説明しにくいのですが、「甘味・辛味・塩味・酸味・しびれ」という5つの要素が入っている調味料です。
「しびれ」は、花椒(ホァジョー、またはかしょう)というスパイスによる「しびれるような独特の辛さ」のことで、怪味ソースの特徴のひとつと言えるでしょう。
花椒は、大型スーパーなどで手に入りますが、手に入らない場合は山椒で代用することができます
本場の怪味ソースはかなりスパイシーで、しびれるような辛さがあるのですが、日本人にはマイルドにアレンジしたものが食べやすく人気です。
この怪味ソースですが、鶏肉と相性が良く、そもそも日本の唐揚げ専門店で使われるようになったことがきっかけでブームが始まったとも言われています。
様々な味の要素を持つ調味料のため、豆腐や野菜との相性も抜群です。
これからの季節は、鍋料理のつけだれにしても良いでしょう
調味料を混ぜるだけで簡単に作ることができますし、1週間程度日持ちしますので、ぜひ今年中に一度作ってみて下さいね。
それでは今回は、怪味デビューにおすすめの『レンジ蒸しナスの怪味風ソースがけ』をご紹介します。
旬の秋ナスをレンジで蒸して怪味ソースで頂くレシピは、怪味ソースを味わうのにピッタリです
ぜひ一度お試し下さいね
こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
2013年ごろに酵素が話題になりましたね。
酵素を摂取することにより消化や代謝が促されるといったもので、現在もダイエットや健康のために、サプリメントやドリンクを飲んでいる方がいらっしゃるのではないでしょうか
そもそも酵素とは何かをご存知ですか?
酵素とは体内で起きる化学反応を促す物質で、人が生きていくために必要不可欠なものです。
酵素は大きく3つに分けられ、体内酵素の2種類と食物酵素があります。体内酵素-消化酵素
食べ物の消化に使われる酵素です。
栄養素によってご飯などを分解する炭水化物分解酵素や肉などを分解するタンパク質分解酵素、肉などの脂肪を分解する脂肪分解酵素と種類が分かれます。
分解された栄養素は小腸で吸収され、エネルギーになります体内酵素-代謝酵素
代謝酵素はエネルギーになった栄養素を、体内で働かせる酵素です。
生命維持のための基礎代謝から、思考・運動・美容にかかわる代謝など人間の生活に密接に関係している酵素です食物酵素
名前の通り食物が持つ酵素で、食物から摂れる酵素の多くは消化にかかわるものだと言われています。
また人間の体内酵素は数に限りがあると言われているため、食物酵素を摂ることによって潜在的に持つ体内酵素の消費を抑えたり、酵素の働きを強めたりすることができるそうです。
食物酵素は発酵食品、野菜、果物に多く含まれます
しかし酵素自体は加熱に弱いので、その力を活かすためには生で食べるのが良いでしょう
さて、韓国では昔から酵素エキスが食生活に浸透していて、梅エキスや梨エキスなどを家庭でも作ります。
時間はかかりますが、作り方は至って簡単ですのでご紹介しますね
今回は今の時期に手に入りやすい梨での作り方をご紹介します。
【材料】
梨 300g
白砂糖 300g
【作り方】梨は洗って水気をよくふき取ります。皮を剥き、芯を取り除いたら幅5mm程度にザクザクとスライスをします。
消毒したガラスの容器に砂糖と梨を交互に重ね、一番上は砂糖をかぶせて下さい。
常温のまま置いておき、翌日から2週間程1日1回かき混ぜます。
お家の涼しいところに2ヵ月程置いておいたら、エキスを漉して冷蔵庫に保存します。
酵素エキス作りの基本は、食材と同量の白砂糖を使うことです。
この黄金比を覚えておけば、大根、タマネギ、リンゴなどの食材にも応用できます
このエキスを和え物のソースやドレッシングに加えると、野菜や果物の風味が利いたさわやかな甘さが出ます。
炭酸水や水を加えてジュースにも良いですね
韓国料理では、キムチのタレに加えるご家庭もありますよ。
形が残った果物は冷凍保存が可能です。
ヨーグルトに添えて召し上がるのがオススメ
今年の6月ごろ、青梅が出たときに梅エキスを作られた方は、そろそろ食べごろかと思います。
そこで、今回は梅エキスを使った「キュウリの和え物」をご紹介します
梅エキスは市販のものでもOKですので、ぜひ試してみて下さい