こんにちは。
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
ぐっと寒さが増し、お鍋がおいしい季節になりましたね。
皆様のおうちではお鍋に入れる定番野菜と言えば、何でしょうか?
ある企業の調査によると、白菜、きのこ類、ネギ、大根、春菊がトップ5という結果となっています。
そこで今回は、お鍋の定番野菜5位にランクインの『春菊』についてご紹介します。
春菊は「春」という文字が名前に入っていますが、秋から春先(11月〜3月)にかけて旬を迎えます。
その名の由来は、春に菊のような花を咲かせるため、「春菊」と呼ばれるようになったと言われています。
春菊を食用にしているのはアジアの一部の地域のみで、ヨーロッパでは観賞用の花として栽培されているようです。
日本では地域によって品種が異なり、関東では株が上に向かって伸びるタイプの品種が一般的ですが、関西では株が横に張るタイプの品種が一般的です。
関西では、春菊のことを「菊菜(キクナ)」と呼ぶこともあります。
春菊は、ビタミンA・C・E・カリウム・カルシウム・食物繊維が豊富に含まれています。
高血圧症、ガン予防などの他、美肌効果が非常に高い野菜なので、女性には特におすすめの野菜です
しかし、春菊はとても香りが強いので、好き嫌いが分かれる食材でもあります。
春菊の強い香りは、ベンズアルデヒドなど約10種類の成分で構成されており、自律神経に作用したり、胃腸の働きを促進したり、咳を鎮めたりするなどの効用があると言われています。
独特の香りや苦味から、アクが強いように思われがちですが、実はアクはほうれん草の25分の1程度と少なく、新鮮なものならサラダにして食べることができます。
春菊は、鮮度が落ちやすいので1〜2日程度で食べ切るようにしましょう。
保存方法は、さっと洗って保存袋に入れ、根元を下にして野菜室に入れておくのが良いです。
さて今回は、お鍋に入れるだけではもったいない、様々な効能のある春菊を洋風にアレンジした「春菊のオムレツ」をご紹介します。
オムレツにすることで、春菊の新たな魅力を発見できるレシピとなっています。
ぜひお試し下さい
こんにちは、料理家の野上優佳子です。
師走の足音が聞こえてきて、なんだか気持ちも慌ただしくなってきました・・・
いよいよ年の瀬ですね。
今年の冬至は12月22日です。
冬至とは二十四節気のひとつで、一年で最もお日様が出ている時間が短い日です。
裏を返せばこの日を境に日照時間が長くなっていく日でもあるため、お日様が復活する日とも捉えられています。
そのため古代では、冬至を一年の始まりとしていたのです。
日本では冬至にカボチャを食べたり、ゆず湯に入ったりすることはよく知られていますよね。
実はこれ以外にも、冬至にまつわる風習が各地にあります。
例えば、「冬至七種(とうじのななくさ)」です。
ナンキン(南瓜つまりカボチャ)、ニンジン、レンコン、キンカン(金柑)、ギンナン(銀杏)、カンテン(寒天)、ウンドン(饂飩つまり、うどん)のことで、冬至に食べると良いとされています。
実はこの食材たちは、どれも単語の中に2つ「ん」が入っているのです。
「ん」=運、が2つ入っているから、なお縁起が良いとされ、これらを食べると運を呼び込めるとされています
さすがダジャレ好きの日本人ですね
その他にも、関東地方では「こんにゃく」を食べる風習がありました。
こんにゃくには体にたまった砂や毒を排出させる働きがあると言われ、陰のときから陽のときに変わる冬至に食べ、一年の悪いものを洗い流してしまおうといった意味があります
他にも、京都を中心に関西地方には「大根焚き」と呼ばれる年中行事があり、大阪の生根神社(いくねじんじゃ)などでは冬至の日の午前中に「冬至大根」が振る舞われます。
この日に煮た大根を食べると、中風(中風/脳血管障害の後遺症のこと)にならないといった言い伝えがあるそうです。
こんにゃくも大根も、「ん」のつく食べ物ですので、これらも縁起を担いで食べられているようですね
さて今回は、旬の大根のレシピをご紹介します。
今回は外が白く中は赤い紅芯大根を使った「紅芯大根の甘酢漬け」は、酢に漬けると鮮やかな紅色になるのでお正月にもぴったりです
ぜひお試し下さいね
こんにちは!料理家のひろろこと竹内ひろみです。
最近、健康をテーマに取り上げたテレビや雑誌で、よく見かける言葉があります。
それは「AGE」です
AGEとは終末糖化産物(Advanced Glycation End Products/アドバンス グリケーション エンド プロダクツ)、すなわちタンパク質と糖が結びついて異常を起こした物質のことです。
蓄積すると身体の老化を早めると言われています。
タンパク質は髪の毛、皮膚、筋肉など、身体のあらゆる組織を作るのに必要な栄養素です。
AGEが体内に溜まると、タンパク質の働きを低下させ、様々な障害を引き起こしてしまいます
例えばコラーゲンがAGE化すると肌の弾力が失われたり、しみができたり、肌の老化につながったりするのです
AGEという物質は、体内で作られるものと、食べ物から摂取されるものがあります。
体内で作られるAGEは、食後の血糖値上昇によってできる余分な糖とタンパク質が結びついて生まれます。
そのため、高血糖が長く続けば続く程、AGEが生成されやすくなるのです。
また、食べ物から摂取されるAGEは、タンパク質と糖が加熱されて茶色くなったものに多く含まれます。
例えばから揚げなどの揚げ物や焼き鳥など、高温で調理されたものはAGE量が多いです。
おいしい食事を摂るだけで、AGEが蓄積してしまうのは、何とも悩ましいところですが、何も対策をしないわけにはいきません
AGEを溜めない方法のひとつが、食生活の見直しです
・食事は血糖値の上昇が緩やかになるように、サラダやスープなどの野菜から順に食べましょう。
・AGE量が多い食品や、料理を頻繁に摂らないようにしましょう。(例えば グリルされたステーキやから揚げ、パンケーキなど高温で調理されたものや、電子レンジで温め直して高温になったもの)
・調理法は生、蒸す、茹でるなど加熱温度が100℃以下になる調理方法を取り入れましょう。
また、食事はゆっくりとよく噛んで、リラックスして頂くことが大切です
さて今回は、AGEを生成しにくい、「豆とフレッシュ野菜のサラダ」をご紹介します。
アボカドを使うことで、口当たりの滑らかなサラダに仕上げています。
食材を切って和えるだけの簡単レシピですので、もう少し野菜を摂りたいときに便利な一品です。
ぜひ作ってみて下さいね。
こんにちは!
韓国料理研究家の本田朋美です。
韓国料理に欠かせない野菜と言えば、ニンニクや唐辛子の他にネギが挙げられます。
では韓国でネギは、いつ頃から食べられていたのでしょう?
そもそもネギの歴史は古く、中国では紀元前からネギに関する記録があるそうです。
原産地は中国西部・中央アジアと言われており、中国から朝鮮半島に渡ってきました。
韓国に残っている記録としては、10世紀後期の高麗時代の詩人・李圭報(イ・キュポ)が記した書物に、彼が畑に植えた野菜としてネギが挙げられ、薬味やお酒のつまみとして食したと書かれています
また10世紀後期は汁物文化が発達した時代でもあったため、その頃からすでにネギがスープなどに使われていたようです。
ネギは白い部分が淡白食野菜に、緑の部分が緑黄食野菜に分類され、部位により栄養価が違います。
白い部分はビタミンCが豊富で、緑の部分はビタミンCに加えて、βカロテン、カルシウムも含みます。
刺激臭のもとである硫化アリルはビタミンB1の吸収を助けるため、豚肉と一緒に食べるのがお勧めです
さらに、辛みのもとは体を温める働きがあります。
韓国では寒さが厳しいため、ネギを含め体を温める食材が多く食べられてるのです。
日本と同様に韓国にもネギに種類があり、長ネギ、わけぎ、あさつきなどが流通しています。
中でも長ネギは場所によって使い分けし、使用することが多いです。
例えば1本を3ヵ所に分け、青い部分は肉などを煮込むとき素材の臭みを取るための香味野菜として、中間はスープに入れる薬味として、根元の部分はみじん切りにして合わせ調味料にします。
和食ではあまりしない使い方ですが、昆布や煮干しで出汁を取るときに長ネギの青い部分を一緒に入れると、ネギの甘みが出ておいしくなります
韓国料理で多く使われるしょうゆベースの合わせ調味料には、ほぼ必ずと言っていい程ネギのみじん切りが入ります。
ご参考までにその合わせ調味料の材料は↓こちらです。しょうゆ
砂糖
ゴマ油
ネギのみじん切り
ニンニクのみじん切り(または、すりおろし)
すりゴマ
コショウ
こちらの材料をすべてボウルに入れ、混ぜ合わせるだけです
肉にも野菜にも合うので、上記の合わせ調味料を覚えておくととても便利ですよネギの保存方法ですが、長いまま保存したい場合は濡らした新聞紙に包んで野菜室に入れておくと良いでしょう
また冷凍庫で保存をする場合は、みじん切りや小口切りにしてから小分けにして冷凍すれば、使いたいときにさっと取り出してお料理に入れられるので便利です
冷凍した場合は、だいたい1ヵ月日持ちします。
ぜひ長ネギを使いこなして、おいしい韓国料理を作ってみて下さいね
それでは本日のレシピは、「タチウオの煮付け(カルチジョリム)」をご紹介します。
煮付けの合わせ調味料に入れたネギのみじん切りは、魚の臭みを取る働きもあります。
タチウオの煮付けは、韓国では専門店もある程にポピュラーな料理ですので、ぜひ作ってみて下さいね