こんにちは。
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
桜の季節も終わり、新緑の季節初夏へと向かっていますね
この季節が来ると山口 素堂(やまぐち そどう)の『目には青葉 山ほととぎす 初がつを』という俳句を思い出します
そう、初夏の味覚と言えば『初ガツオ』です
実はカツオは、おいしいとされる時期が1年に2回あります。
初夏のカツオは「初ガツオ」、秋のカツオは「戻りガツオ」と呼ばれ、私達に季節感を届け楽しませてくれる「粋な魚」なのです
今回のブログは、そんな『初ガツオと戻りガツオ』についてご紹介します。
カツオは、冬の間は南の暖かい海で過ごし、春になると黒潮にのって日本近海にやってくる回遊魚です。
中でも初夏に大西洋岸を北上するとき捕獲されたカツオのことを、「初ガツオ」と呼びます。
この時期に穫れるカツオは、脂が少なくあっさりとした味わいが特徴です。
また秋になると、三陸沖付近でたっぷりと栄養を蓄えたカツオは、水温が下がるために温かい海を目指してUターンし南下します。
この時期のカツオは「戻りガツオ」と呼ばれ、エサをしっかり食べて栄養を身に蓄えているので、脂は初カツオのなんと10倍も多いと言われています。
脂がのっているので、別名「トロカツオ」とも呼ばれる程の濃厚な風味が特徴です。カツオには、良質のたんぱく質、ビタミンB1、ビタミンD、ナイアシン、鉄分が豊富に含まれていますので、動脈硬化の予防や疲労回復、貧血予防効果が期待できます。
また、血液をサラサラにしてくれる不飽和脂肪酸のEPAが含まれています。
これらの栄養素は、血合いの部分に集中しているので、血合いも残さずしっかり食べた方が良いでしょう。おいしいカツオの選び方は、丸ごと1尾の場合は大きく丸みを帯びていて、縞模様がはっきりしており、エラが赤い物が新鮮です。
切り身の場合は、身が鮮やかな赤紅色をしていて表面が油光りしていない物、血合いの部分がはっきりしている物が新鮮です。
ぜひスーパーなどで購入の際には、見極める参考にして下さいね
今回は、『カツオのたたきのだし茶漬け』をご紹介しています。
あっさりした初ガツオには、コクのあるごまだれがよく合います。
カツオのたたきが少し余ってしまったときにも重宝します。
ぜひお試し下さい
こんにちは、料理家の野上優佳子です。
先日、(といっても3月の話ですが)夏野菜のレシピ本を制作しました。(5月末に発売予定ですので、楽しみにしていて下さいね
)
旬の素材を扱うレシピ本を作成するときは、実は撮影の前もちょっと大仕事だったりします
本の発売日より撮影はさらに前。
そのため本に掲載するレシピの素材を、旬よりもかなり先取りし、日本全国から取り寄せなければならなくてですね
毎回のことながらこれが結構大変なのです
今回は、夏野菜ということで、旬は撮影の3ヵ月以上も先!
初物にしても早過ぎるので、お目当ての夏野菜を探すのに苦労しました。
トウモロコシもそのひとつ。
いろいろ探し、沖縄ですでに収穫が始まっていることを知って、地元のJAにお願いをして急遽クール便で送って頂きました
トウモロコシの旬は6月〜9月中旬なのですが、温かい沖縄では3月にもうトウモロコシが収穫されていたのです
改めて、日本という国は北から南に長いのだなあ、と実感。
送って頂いたトウモロコシは、また格別の味わいでした
世界三大穀物として食用を始め、飼料やバイオエタノールなど様々に活用されるトウモロコシ。
日本には安土桃山時代の頃にポルトガル人によって伝来し、青果用の栽培が本格的に広まったのは明治以降と言われています。
トウモロコシと一口に言っても、用途が広いだけあって種類も様々。
例えば、通常青果として私たちがゆでたり焼いたりして食べるのは甘味種(スイートコーン)。
ポップコーンに使われるのは爆裂種で、飼料やコーンスターチの材料としても使われるのはデントコーン(馬歯種)といった具合。
甘味種(スイートコーン)も、これまたいくつかの種類に分類できるそうで、
●ゴールデンコーン…黄粒種。粒の色が濃い黄色。粒がやわらかくて糖度の高い「未来」や、さらに糖度が高くフルーツコーンとも呼ばれる「サニーショコラ」など。
●シルバーコーン…白粒種。名前の通り粒が白く、「ピュアホワイト」が有名。とても甘くて、生食もできる程。主な産地は北海道だが、希少種なので「幻のトウモロコシ」と呼ばれることも。
●バイカラー種…黄色と白がまざっている。「ハニーバンタム」、「ピーターコーン」など、おなじみの物が多く、一般的に出回っているのはこの品種が多い。「甘々娘」は人気品種でバイカラー種の中でも甘く、生食も可能。
といったように、様々な品種があります。
トウモロコシは、きっとさらに進化するはず
この夏は、ぜひトウモロコシの品種を食べ比べしてみてはいかが?
さて今回は、トウモロコシを下ゆでせずに、そのままお米と一緒に炊き込みます。
旬だからこそ味わえる炊き込みごはん、ぜひお試し下さいね
こんにちは!料理家のひろろこと竹内ひろみです。
今月は先月に引き続き、キッズと一緒に楽しくキッチン仕事をするポイントについてお伝え致します。
忙しいママさんの中には、「私も子供と一緒にキッチン仕事をしたい」と思っても、なかなか行動に移せない方もいるかと思います。
自分がいっぱいいっぱいのときに「お手伝いしたい!」っと言われても、時間がなくて応じてあげることができなかったり
最初のうちは手間や時間がかかるのでイライラしてしまったり、失敗しないかハラハラ・ドキドキしてしまったり・・・。
でもそれは、キッチン仕事をさせたことがある先輩方も、皆さん経験しているコトなのです
初めは子供と一緒にキッチン仕事をするのは大変ですが、少し自分に余裕があるときに、ぜひチャレンジしてみて下さい
少しずつできることを増やしていけば、きっと近い将来、忙しいママさんにも、可愛いお子さんにもプラスになること間違いナシです
では、キッズと一緒にクッキングをするときのポイントをご紹介しますね
ポイントその1は、子供ができる環境を整えてあげること。
これは、日常の生活においても、応用がきくのですが、大人だと簡単に手が届く場所や無理なくできることでも、小さな子供ではとてもハードルが高い場合があります。
例えば、大人サイズに作られているシンク周りなど。
まずは、踏み台などを置いて、子供がやりやすい高さを調節してあげましょう。
そのときに置く台はグラつかず、安定感のあるしっかりとした物を使って下さいね!
包丁を持ったり、火を使ったりするので、不安定な台だととても危険です
転倒して頭を打つだけでなく、持っていた包丁や、目の前の鍋などが一緒に落ちて大ケガをしてしまうこともあります。
くれぐれも、ご注意を。
次に、前回もお伝えしましたが、子供の手の大きさに合った調理器具を用意しましょう。
特に包丁は、きちんとお子さんに合った物を選んで下さい。
重たすぎる物は手に負担がかかってしまうので、子供が持ってみて負担のない重さの物を用意します。
そして、菜箸なども、長すぎる場合は割り箸で代用するなど、子供がやりやすい環境を整えてあげて下さい
と言うのも、子供は素直なので、何かしっくりこなかったり、やりづらかったりすると「もう、やめた」っとなってしまう場合が多いのです。
せっかくお料理がしたいとやる気を出しているのに、環境が整っていないばかりにやめてしまうのはもったいないですよね
調理器具の意外な落とし穴も
包丁より安全と思いがちなピーラーを使っての調理も、実は注意が必要です
私達はジャガイモなどを手に持って、ピーラーで皮をむくことが多いですよね。
この方法だと勢いあまって、手を傷つけてケガをしてしまうことがあります。
皆さんも爪を削ってしまった経験、ありませんか
子供の手は私達の手より小さく、やわらかいです。
大ケガにならないまでも、指を切って血が出てしまう可能性は大です
ケガをさせないためにも、まな板の上にむく物を置いて、固定した状態でピーラーを動かすようにして、ピーラーを使わせてあげて下さい
そしてポイントその2が、やってはいけないこと、注意することなどのルール決めです
それぞれのキッチン事情によって、ルールは異なると思いますが、一例をご紹介します。
・包丁などが入っていて危ないところは、勝手に開けてはいけない。
・コンロや包丁を使うときは、ママと一緒のときだけにする。
・食べ物を大切にすること。
など、なぜやってはいけないのか、きちんと理由を説明すると、小さな子供でもちゃんと分かってくれます
ただ「ダメ」と言うだけではなく、キッチン仕事をする前に子供とキッチンでのルールを一緒に決めてからスタートすると、お互いに気持ち良く、楽しくお料理することができますよ
本日のレシピは子供でも切りやすい高野豆腐やエリンギを使ったお料理です。
ぜひ、作ってみて下さいね
こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
以前こちらブログ↓で、韓国料理は薬念(ヤンニョム)が味の決め手とお伝えしました
http://www.nasluck-kitchen.jp/blog/index.asp?entry_id=230&tcid=10
改めて復習しますと、薬念(ヤンニョム)とは合わせ調味料の総称であり、薬になるように念じて作られることから、この名前が付けられました。
これは「食べ物はすべて薬になる」といった薬食同源の考えが、調味料にも込められているからです
和食が素材の特徴を活かし「さしすせそ」の順番で味付けしていくのに対し、韓国料理では全ての調味料を混ぜ合わせた「合わせ調味料」で味付けをします。
また、韓国料理において下味は、料理のおいしさを決めるとても大切な工程なのです。
その下味用のヤンニョムは、前回ご紹介したヤンニョムとは少し材料が異なるため、ぜひこちらも覚えてみて下さいね塩ヤンニョム
・塩
・こしょう
・ニンニクのみじん切り
・すりゴマ
・長ネギのみじん切り
・ゴマ油しょうゆヤンニョム
・しょうゆ
・砂糖
・ニンニクのみじん切り
・すりゴマ
・長ネギのみじん切り
・ゴマ油
(食材によって、こしょう)
今回下記でご紹介しているレシピではニンニクのすりおろしを使用していますが、上記のように下味用のヤンニョムには「ニンニクのみじん切り」を入れるのが基本のレシピとなります。
しかし今回のように下味を付ける物に応じ、臨機応変に変えてみてもOKです
また、しょうゆヤンニョムは下味にもなりますが、料理全体の味付けにもなるので、万能調味料として重宝します。
例えばチャプチェを作るときであれば、ニンジン、タマネギなどの野菜は塩だけで味付けし、肉や干ししいたけはしょうゆヤンニョムで一度下味を付けてから炒め、最後に春雨と和えて味を調えるといった調理法をとります。
料理全体の味付けとしては焼肉のタレや、プルコギ、炒めナムル、煮物にも使えますよ
また韓国の炊き込みご飯はタレをかけて頂くのですが、この場合にしょうゆヤンニョムがよく合います
韓国風炊き込みご飯を作るときは、調味料を一切入れずにご飯と具材だけ炊き込み、しょうゆヤンニョムをかけて召し上がってみて下さい。
日本の炊き込みご飯とはまた一風違った、新しい味の発見があるかと思いますよ
本日はしょうゆヤンニョムを使った「手羽先のヤンニョム煮」をご紹介しますので、レシピから各調味料の配分をチェックして下さいね