2013年10月の記事
こんにちは!
料理家の吉田由子です。
新米のおいしい季節ですね!
新米は、真っ白でつやがあって香りが良く、炊きたての新米をほおばると、
「あ〜 日本に生まれて良かった〜
」と感じます。
そこで今日は『新米と古米』についてご紹介します。
この時期になると、『新米』と表示されたお米がスーパーに並びますが、
『新米』はいつから『古米』になってしまうのでしょうか?国が決めた「米穀年度(べいこくねんど)」というお米の取引に関係する年度によると、毎年11月1日〜翌年の10月31日までの1年間を『新米』の区切りとしています。
だけどあれ? 私、つい最近九州産の新米を頂きましたよ・・・
最近は、新米の収穫が昔より早くなっているため、実情と合わなくなってきているという指摘もあるようです。
ちなみに、JAS法の「玄米及び精米品質表示基準」によると、収穫年の年末までに精白・包装された精米に限って『新米』と表示することができると決められています。
つまり、JAS法では『新米』と表示できなくなっても、『古米』ではないわけです。
う〜ん・・・ 複雑
さて、すっかり『新米』に立場を追われてしまった『古米』たち・・
ですが、新米ばかりが持てはやされているわけではありません。
お寿司屋さんでは、すし飯を炊くときの水分量が一定する。
寿司酢がしみこみやすい。
・・・などの理由で古米にこだわるお店が多いそうです。
チャーハンも、古米を使った方がパラッとおいしく仕上がりますよ。
『新米』も『古米』もありがたくおいしく頂きたいですね
さて、本日のレシピは『きのことトマトの焼きリゾット』をご紹介します。
リゾットは古米で作るのががおすすめ!
イタリアでは、リゾットが残ってしまった翌日に作るお料理ですが、日本では最近ちょっとしたブームになっています。
おもてなしにもおすすめの一品
ぜひお試し下さいね
こんにちは、料理家の野上優佳子です。
秋 は本当においしい物が出回り、しかも今でなければ味わえない
という食材が目白押し。
先日久々に味わったのは、「生落花生」です。
私はいつも、落花生の生産地として名高い千葉県八街市から産地直送で取り寄せています。
普通豆は、枝などに付きますが、落花生は、とても不思議な成長の仕方をします
落花生は、つめ草のような可愛い花びらの、濃い黄色の花を咲かせます。
自家受粉をし、花がしぼむと花の付け根にある子房柄ができます。
すると子房柄はぐんぐん下に伸びていき、土の中に数cm潜ってしまいます。
そして土の中で膨らみ、さやを作り、さやの中で豆が育つと言うわけです。
とてもユニークですよね。
花が落ちたところから豆で生まれると言うことで、「落花生」の名が付いたと言われています。
掘りたての落花生は、泥を落として出荷されます。
これを殻ごと塩ゆでにして頂きます。
生落花生は日持ちしないので、掘ったら1両日中に食べなければいけません。
だからなおさら、今でなければ味わえない!と言うわけです。
煎りピーナッツとは全く違う、濃厚な豆の味が堪能できますよ。
収穫期は9月から10月上旬頃までなので、まだギリギリ手に入るかも しれません
おいしいので、見かけたらぜひ召し上がってみて下さいね!
ちなみに、 煎りピーナッツにも旬があります。
9月頃に収穫した落花生を乾燥させて加工するので、11月頃になるでしょうか。
今年の収穫物は、パッケージなどに「新豆」などと書いてあるので、チェックしてみて下さいね。
さて、今日ご紹介するレシピは、手に入りやすいピーナッツにひと工夫した「自家製黒糖ピーナッツ」です。
黒糖の衣をまとわせ、自家製のシュガーローストピーナッツを作ってみましょう。
手軽な材料で、市販の物よりずっと安く、おいしいおやつができますよ。
こんにちは!
韓国料理研究家の本田朋美です。
8月のソウル滞在中、有名な京東(キョンドン)市場に行きました。
ここは、庶民の人気が根強い「在来市場」と呼ばれる昔ながらの市場です。
こちらでのお目当ては韓方(漢方)食材。
薬のイメージが強いですが、韓国で韓方食材は料理に良く使います
今回ご紹介したいのは、枸杞子(クコシ) 。
杏仁豆腐に入っている赤い実で、日本の方には「クコの実」の方が親しみありますよね。
クコの実は、東洋医学的に見ると「上薬」にあたります。
上薬は体調を調え、副作用がありません
だからこそ、安心して料理にも使えるんですね。
クコの実は、ビタミン、ミネラル、必須アミノ酸が豊富で、効果は多岐にわたります
・滋養強壮
・胃腸の環境を整える
・肝機能を強化
・コレステロール、中性脂肪を減らす
・免疫力アップ
・抗酸化作用による老化防止
・眼精疲労の改善
・骨の強化
・美肌
クコの効果を手軽に頂きたい場合は、お茶がおすすめです。カップに大さじ1の実を入れてお湯を注ぎ、数分蒸らしてからどうぞ。
そして、お茶を飲み終わったら、実も召し上がって下さい。
さて、今日はそんなクコの実を加えた「レンコンの煮付け」をご紹介します!
根菜も薬膳で良く使う食材です。
手軽に作れる薬膳料理を堪能して下さい
こんにちは!
料理家の吉田由子です。
唐突ですが、秋に連想される動物と言えば、どんな物が思い浮かびますか?
私は、月夜に走り回る『きつね』と『たぬき』です
『きつね』と『たぬき』と言えば、お料理の名前でも登場しますね。
では、皆さんこちらは何というお料理でしょうか?
きつねうどんですよね。
きつねうどんの特徴は、何と言っても甘辛く煮た油揚げ です。
では、甘辛く煮た油揚げが「そば」にのっていたら
答えは・・・たぬきそば〜
このブログを読んで下さっている方の中には、
「え!?たぬきそばは、天かすがのったそばじゃないの!?」と思われた方や、「うんうん!たぬきそば!」と頷いた方の両方がいらっしゃると思います 私の住む関西では、油揚げがのったうどんを『きつねうどん』
油揚げがのったそばを『たぬきそば』と呼びます。
ですが、関東では、油揚げがのった うどんを『きつねうどん』
油揚げがのったそばは『きつねそば』と呼ぶのです。
ちなみに、関東で『たぬきそば』と言えばそばの上に天かすがのった物を指します。
関西では、天かすののったそばは『ハイカラそば』と呼びます。
ただし、同じ関西でも京都の『たぬき』は、刻んだ油揚げが入ったあんかけうどんのことを指します。
なんだか・・・
『たぬき』と『きつね』はお料理の世界でも化かし合いをしているのですね(笑)
旅行の際など、『たぬき』や『きつね』と名の付く料理は、出されてから『思っていた料理と違う 』とならないために注文する前にお店の人に確認した方が良いかもしれません。
さて、本日は『きつね丼』のレシピをご紹介します。
甘辛い油揚げがご飯とよく合います。
安上がりでお財布にもうれしい一品です。
ちなみに、天かすを卵でとじて、ご飯の上にのせた物は『たぬき丼』という名称で、すでに市民権を得ているようですよ(笑)