こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
日本で人気の韓国料理に、「キムパプ」があります。
キムはのり、パプはご飯のこと。のり巻きの名前ですね。
韓国で遠足のお弁当と言えば、ほとんどの子どもたちが、のり巻きを持参します。
そして、お弁当の時間になると、のり巻きを友だち同士で交換して食べるそうです
このキムパプは、19世紀末あたりから韓国で食べられるようになり、日本の太巻きが起源だという説が一般的です
日本の物は酢飯が基本ですが、韓国ではご飯をゴマ油と塩で味付けしたのり巻きが浸透しました。
また、生の海鮮を使わないのがキムパプの特徴。
しかし、日本由来の名残としてたくあんが入っています。
具材はとても豊富で、たくあん、ハム、卵焼き、ほうれん草、カニカマ、エゴマの葉、ゴボウ、キムチなど。
栄養バランスが良いのも魅力ですね
韓国にはキムパプの専門店が多く、安い物は1本100円程度で食べられます!
安さゆえに、子どもたちがお小遣いを手に、お店でキムパプを買う姿も見受けられます。
さて!韓国らしいのり巻きと言えば、太巻きに近いもの以外に、麻薬キムパプと忠武(チュンム)キムパプが挙げられます。
麻薬キムパプ(別名:コマキムパプ)とは名前の通り、一度食べたら麻薬のように病みつきになる小さなのり巻きで、辛子じょうゆで食べるのが特徴です
忠武(チュンム)キムパプは、韓国の忠武市(現在の統営市)が発祥の地とされていて、具の入っていないのり巻きとイカの和え物やダイコンキムチと一緒に食べます
今日は、日本ではまだなじみが少ない、「忠武(チュンム)キムパプ」のレシピをご紹介致します。
一緒に添えられている和え物は、ご飯のおかずとしても合います
こんにちは!
料理研究家のひろろこと、竹内ひろみです。
グリーンピースご飯や桜ご飯など、春らしさを感じる炊き込みご飯をよく見かけるようになりました
炊き込みご飯を炊くときに、うるち米にもち米を加えて作ると、独特の食感が加わり、おいしくなります
また、ご飯を炊くときにもち米を加えて炊くと、冷めてからでもあまりボソボソにならず、蒸し直してもおいしいです
うるち米ともち米は、含まれているでんぷん構造に違いがあります
もち米に100%含まれているでんぷんは、アミロペクチンと言って、ブドウ糖のつながりに枝分かれがあり、からみあっているので、炊くと粘り気の強いご飯ができます。
一方、うるち米にはアミロースと言う、ブドウ糖のつながりに枝分かれがなく、まっすぐにつながっているでんぷんが2割近く含まれるため、さらさらっとしていて粘り気のないご飯ができます。
水加減にも違いがあり、うるち米が同量〜1.2倍に対して、もち米の場合は、米:水=1:0.9が基本となります。
他に、もち米をベースにした食材に、「道明寺粉」や「白玉粉」があります
道明寺粉とは、水洗いしたもち米を水に浸け、蒸したあとに乾燥させて、くだいた保存食
目にする頻度が多いのは、春ならではの和菓子「さくらもち」のときですが、食材にまぶして揚げたり、蒸したりと料理にも使えるので、用途が広い食材です
もち米同様、もちもちっとした独特の食感がおいしいです
こんにちは!
料理家の吉田由子です。
春と言えば、潮干狩りシーズン
潮干狩りの主役的存在と言えば、「アサリ」ですね。
アサリは、漁る(あさる)という言葉から名付けられたと言われています。
スーパーなどで1年中買うことができますが、旬の2〜4月は旨み成分のコハク酸が増え、身も太っておいしくなります。
逆に、初夏から初秋にかけては、アサリが産卵期に入るので、中毒をおこしやすく、味も落ちますので、あまり食べない方が良いと言われています
アサリは、良質のたんぱく質、ビタミンB2、アミノ酸の一種であるタウリンを多く含んでおり、身体の余分なコレステロールを排出してくれる作用がありますので、動脈硬化の予防に効果が期待できます
また、血液のヘモグロビンの材料になる鉄分、ビタミンB2も豊富に含まれていますので、貧血の方には特におすすめの食材です。
アサリは、調理する前に「砂抜き」という下処理が必要です。
砂抜きには、海水と同じくらいの塩分濃度(3%)が適しています。
これは、水1Lに対し、塩小さじ1を溶かした物が目安です。
塩水にアサリを入れ、冷暗所(冷蔵庫など)で1〜2時間程度浸けておきます。
このとき、ザルの付いたボウルを使うと、吐いた砂をアサリが吸い込むのを防ぐことができるのでおすすめです。
砂抜きのあとは、殻どうしをこすり合わすようにして洗い、汚れやぬめりを落としてから調理しましょう。
今回は、東京都の伝統料理「深川丼」のレシピをご紹介しています。
アサリのおいしいこの時期に、ぜひお試し下さいね
こんにちは、料理家の野上優佳子です
4月を迎え、心躍る春になりました
我が家のそばにある緑地帯は、区内有数のお花見スポット
数キロに渡って美しい桜のトンネルができ、多くの人がお散歩に出かけます。
「お花見」程、私たちの暮らしの中に浸透している行楽はないでしょう。
花と言えば、桜。
桜は、日本人に古くからとても愛されてきました
現存する最古の歌集と言われる「万葉集」にも、現在の奈良県にある春日山や高円山、龍田山といった、名所の桜の景色を愛でる歌がすでに残されており、人々と桜とのかかわりの長さをうかがい知ることができます
平安貴族の遊びから室町時代以降は、武家の隆盛を見せつけるような絢爛豪華な物へ、特に豊臣秀吉が催した花見の豪華さは歴史に名を残す程でした。
その地名を取って、「吉野の花見」「醍醐の花見」と言われ、醍醐の花見の参加者は、近親者から諸大名など1,000人を超すにぎわいだったそうです
江戸時代には庶民にも普及し、東京ならば飛鳥山や上野、隅田川あたりを名所として多くの人が楽しみました。
重箱にごちそうを詰めて、花を愛でながらお酒もちょいと。
江戸享和年間に刊行された「料理早指南」なるレシピ本には、「花見の提重箱」が紹介されていて、タケノコやワラビ、若鮎、卵焼き(かすてら玉子)と言った献立を、重箱の詰め方と共に提案しています。
陽気に誘われて、美しい花を肴にうまい物をつまむ
こんな素晴らしい風習が、数世紀を越えて、今なお息づく日本に生まれたことを、とてもうれしく思います。
海外では、公共の場で大々的にアルコールを飲むことが禁じられている国もあるので、このお花見文化は、まさに日本の風物詩です。
さて今週は、行楽や普段のお弁当におすすめしたい1品、「肉巻きゆで卵」をご紹介します。
ゆで卵に薄切り肉を巻いた、お子さんが大喜びするメニューです
ぜひお試し下さい