こんにちは、料理家の野上優佳子です。
皆さんは、『オクトーバーフェスト(Oktoberfest)』というドイツのお祭りをご存知ですか?
毎年、10月の第1日曜日を最終日とし、16日間開催される、世界最大のビールの祭典です
今から200年程前、ミュンヘン市で開催されたのが始まりです。
当時バイエルン王国の皇太子と皇女の結婚式が執り行なわれたとき、城壁前の緑地で盛大に競馬が披露されました。それを市民が大いに喜んで祝福 したという話がルーツとなっています。
19世紀後半にはこれが国民的な祭りにまで発展し、数百のブースが登場しました。
ビール販売が許可されると、ビールテントが張られ、さらにソーセージ売り場や大道芸、観覧車なども楽しめるようになりました。
中でも 「フェストハレ」と呼ばれる地元の名門ブルワリーによる巨大ビールテント が有名です。日本でもおなじみのビールブランドも出店していますね。
ちなみに昨年(2013年)は、16日間の開催期間中、広大な敷地にはおよそ10万席 が用意され、世界中から600万人以上が訪れて700万リットルのビール
が消費されたそうです
オクトーバーフェストはドイツ移民の多い世界各国にも波及し、カナダを始め、アメリカやオーストラリア、ブラジルなどでも開催されるようになりました。
そして日本でもオクトーバーフェストが楽しめます
本場とは少し違うのは、主に東京各地で初夏から夏の開催が多く、町おこしに一役買う意味合いもあってか、奈良や長崎、東北など全国各地で楽しめるようです。
ちなみに日本にも、オリジナルのビール祭りがあります。
日本地ビール協会が全国各地で開催する【ビアフェス】も200種類以上のクラフトビールや海外ビールが楽しめるとあって、ビールファンに大変人気のイベントになっています。
ビールというと夏のイメージが強いですが、実りの秋だからこその味わい方も楽しめそうですね
ただし、くれぐれも飲み過ぎにはお気をつけ下さい!
さて今回は、ドイツにちなんでドイツの家庭料理をご紹介します。
『アイントプフ』と言う野菜と豆とソーセージを一緒に煮込んだスープで、 「農夫のスープ」とも呼ばれています。
野菜のおいしさが存分に味わえる体にもうれしい一品、ぜひお試し下さいね。
こんにちは!
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
本日(2014年9月8日)は、中秋の名月(十五夜)ですね
中秋の名月(十五夜)は、芋の収穫時期であることから『芋名月』とも呼ばれ、サトイモがお供えされる風習があります。
そこで今回のブログは『サトイモの豆知識』についてご紹介します。
『サトイモ』には、ビタミンB1・ビタミンC・カルシウム・カリウム・食物繊維が豊富に含まれています。
しかし・・・
サトイモの煮物を作ったときに、煮ても煮てもやわらかくならないサトイモが混ざっていることがありますよね。食べてもジャリジャリ、ゴリゴリしていておいしくない・・・
こういったサトイモのことを『ゴリ芋(ガリ芋)』や『水晶芋』と呼び、干ばつや日照不足などが原因で、サトイモの養分が根の方に戻ってしまうことが原因だと考えられています。
外観から見分けることが難しいので、残念ながら完全に除くことは難しく、スーパーなどに流通してしまうようです。左右対称に形が整い、こぶがなく、皮に湿り気がない物を選ぶ と『ゴリ芋』に当たる確率が低いようです。
サトイモは、5℃以下になると日持ちしないので、冷蔵庫での保存は厳禁です。乾燥しないように新聞紙で包み、15℃程度の室温で保存しましょう。
また、サトイモや長芋などを触ると、手がかゆくなってしまうことがあります。
これは、芋に含まれるシュウ酸カルシウムという物質の結晶が目に見えない程小さな針状の形をしていて、皮膚を刺激するためです。手がかゆくなってしまったら、掻きむしらずに塩か酢を手にかけて手をこすり洗いするとかゆみが抑えられます。
また、かゆくなるのを防ぐには、「あらかじめ手に酢をかけてから皮をむくこと」や、「皮に付いた土を洗い流して乾かしてから皮をむくこと」、「土を洗い流して電子レンジや蒸し器で加熱してから皮をむくこと」などの方法がありますので試してみて下さい。
さて本日のレシピをご紹介します。
『サトイモとささみのサラダ』です。
サトイモを皮ごと電子レンジで加熱し、おかずサラダに仕立てました。ボリュームがあるのに低カロリーな一品です
こんにちは!
韓国料理研究家の本田朋美です。
8月のお盆は、どのように過ごされましたか?
私はお盆休みを利用して、引越作業に追われていました。
韓国は旧暦が基準となっているため、今年は旧暦8月15日にあたる9月8日が、お盆になります。韓国語では『秋夕(チュソク)』、または『ハンガウィ』と言います。
秋の収穫に感謝するため、新羅時代(356年〜935年)に始まったとされており、かつては相撲大会や盛大なお祭りが開催され、お酒と食べ物を楽しんだそうです
今ではお正月と並ぶ祝日で、親族が故郷に集まって、お墓参りをするなど先祖供養をします。
チュソクの前のデパートや大型スーパーは活気に包まれます。
贈答品の特設コーナーが設置されるので、帰省用にお土産を買う人々で混み合います
売れ筋は、果物や海苔などの食べ物、洗剤などの実用品など。すぐに使える物が、相手から喜ばれるんですね
そして、チュソク当日を挟んだ前後がお休みになるため、休日の前は帰省ラッシュで、高速道路は渋滞、主要駅は大勢の人でごった返します。
やっとの思いで帰省しても、のんびり過ごすことはできません。
その家のお嫁さんは、先祖供養の祭祀である茶礼(チャレ)のために、市場へ食材を買い出しに行き、大量の食事を作らなくてはなりません
重労働のため、チュソクが終わってから体調を崩す方もいるとか
さて、チュソクに欠かせない物と言えば、『松餅(ソンピョン)』と言うお餅です。
(松片とも書きます。)
これはうるち米の粉と水を練ってまとめ、ゴマや豆などを餡にして半月の型にし、松葉を入れて蒸し器で蒸し上げます。
松葉を入れる理由は、香りづけの他に殺菌作用があると言われています
今ではなかなか手に入らないこともあり、松葉を使用せずに蒸すことも。
最近の松餅はバラエティに富んでいて、花のような形だったり、飾りが付いていたりと、見た目に可愛い物がたくさんでています
松餅には言い伝えがあり、うまく作れた女性は可愛い女の赤ちゃんに恵まれると言う物。
チュソクのときは、松餅を上手に作れるかどうか、親族でワイワイするのが楽しみのひとつでもあります。
それでは本日のレシピをご紹介します。
もちろん『松餅(ソンピョン)』です。今回は、二種類のお味を楽しんで下さいね。
こんにちは、料理家の野上優佳子です。 暑くなると 、さっぱりしたものが食べたくなりますね〜
そんなときに強い味方になってくれるのが、柑橘類。
今年上半期は、モロッコの定番調味料【塩レモン】も大変話題になりました。
みかんを始めとする生食向きの柑橘類の他に、料理を香りで引き立ててくれる物を【香酸柑橘】(こうさんかんきつ)と呼びます。
代表的な物と言えば、「柚子(ゆず)」「酢橘(すだち)」「香母酢(かぼす)」の3つ。
シークワーサーや先述のレモン、だいだいなどもこの部類に入ります。
日本の食文化において最も古い歴史を持つのが、 「柚子(ゆず)」。遣唐使が中国から持ち帰り、奈良時代にはすでに栽培が始まったと言われています。
皮の色が黄色に色づく冬の風物詩ですが、色づく前の美しい緑色をした「青ゆず」(写真右手)も9〜10月には出回り、この青ゆずの皮を柚子胡椒の原料にすると、色合いも香りも大変すばらしい出来栄えになります。
「酢橘(すだち)」は、3つの中では最も小ぶり(写真中央手前)。生産量を見るとほぼ90%が徳島県で作られていて、果実が熟す前の濃い緑色の状態で収穫されます。
爽やかな香りと酸味が特に強いのが特徴的。
すだちが持つ「スダチチン」という独自のポリフェノールに脂質の代謝を改善し、体重増加を抑制する効果がある、と言う研究結果が発表され、近年注目されています。
「香母酢(かぼす)」は、ゆずより少し大きいぐらいの大きさで、表面は緑色(写真左奥)。
こちらも熟すと黄色になります。
大分県が産地として有名で、その生産シェアは90%を超えます。ゆずやすだちに比べて、果汁の酸味が低く、甘みが高いのが特徴。かぼすに含まれるクエン酸やポリフェノールなどの成分が魚のブリの赤身部分の変色を遅らせる効果があるとして、地元大分県では2010年頃から「かぼすブリ」を養殖中です。
養殖ブリの餌にかぼすの粉末や果汁を加えて育てています。大分と言えば、関あじ・関サバブランドを抱えていますが、数年後に「かぼすブリ」が新ブランドとして注目されるかも!?
すだちやかぼすの露地物は、実は今がまさに旬
疲労回復などにも効果があると言われるクエン酸をたっぷり含んでいるので、夏バテしがちな今の体にもおすすめです。
さて、今回は、かぼすを使った『自家製ポン酢』をご紹介致します。お肉やお魚のソース、ドレッシング代わりにと大活躍しますよ。
ぜひお試し下さいね。