こんにちは、
料理家の野上優佳子です。
この季節になるとどうしても食べたいのが「鰻(ウナギ)」。
あの香ばしく甘辛い香りには、いつだって食欲をかき立てられます
今年の夏の土用は、7月22日。
この日はウナギを食べようと決めていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
今春のニュースでは、養殖用稚魚(シラスウナギ)が不漁で仕入れ量が昨年に比べて25%も減少 とのこと。
今年はウナギの価格上昇が避けられないと話題になりました。
日本でウナギ料理と言えば「蒲焼き」がとてもポピュラー。蒲焼きの名の由来は、その昔、ウナギの口から尾まで串を刺し、丸ごと塩焼きにしました。その姿が「蒲の穂」に似ていることから「がまやき」が転訛したと言われています。
ウナギは万葉集にも登場する程、日本では古くからなじみ深い食材ですが、日本独特の食材かと言えばそうではなく、特にヨーロッパ各国にはウナギを使った地方独特の名物料理があります。
例えばベルギーのアントワープの名物料理に「ウナギのグリーンソース」があります。
小さくブツ切りにしたウナギをハーブやホウレンソウのソースで煮込んだ物です。
また、フランスにはウナギを赤ワインで煮込んだ「マトロット」と言う料理があります。
北ドイツ地方には、「アールズッペ」と言うウナギと野菜を煮込んだスープが、スペインでは、ウナギの稚魚をオリーブ油で煮た「アヒージョ」という料理があります
所変われば品変わる。
ウナギの新たなおいしさを知ることができますね。
さて今回は、ウナギの蒲焼きを使った「ウナギの押し寿司」をご紹介します。
手軽に作れて豪華に見えるので、ちょっとした来客時にもおすすめです
こんにちは!
韓国料理研究家の本田朋美です。
暑くなるとついつい食べたくなるのが「冷麺」です。
韓国料理店でも、夏のイチオシメニューとして力を入れています
そのような冷麺、実は冬の食べ物だということはご存じでしょうか?
韓国には「以熱治熱(イヨルチヨル)」という四字熟語があります。
この意味は、熱を以て熱を治す、暑い季節は熱い物を食べ、汗をかいて乗り切るということですね。
その対の四字熟語として「以冷治冷(イネンチネン)」もあります。
冬は冷たい物を食べて、寒さを治めるという考え方です
そもそも、韓国ではオンドルという床暖房が発達しています。
部屋に入ると夏のような暖かさ
オンドル部屋で食べる冷麺は、本当においしいのです
冷麺が文献上で登場したのは、朝鮮時代の後期。
東国歳時記の中で「冬の季節食として、そば粉の圧縮麺にダイコンキムチ、白菜キムチを入れ、その上に豚肉をのせた冷麺がある」と書かれています
水冷麺の場合は、ダイコンの水キムチであるトンチミや、白菜とダイコンのナバクキムチの汁がスープとして利用されていました。
またそば粉を使った冷麺は朝鮮半島の北部で発達し、特に平壌冷麺は有名です。
韓国でも平壌冷麺の看板を掲げたお店は多く、北部出身の方が故郷の味を懐かしみ韓国に浸透させたのでした
日本でもお馴染みの冷麺は、牛肉でスープを取り、水キムチの汁を合わせた物ですが、水キムチだけの冷麺も絶品ですよ
それでは、本日のレシピをご紹介致します。
麺つながりで、白菜キムチを使ったそうめんの「キムチそうめん」です。
初めてお店で食べたときの衝撃は今でも忘れられなくて・・・。
おいしい白菜キムチがあれば、ご自身でも手軽に作れますよ
こんにちは!
料理研究家のひろろ こと 竹内ひろみです。
忙しいときは、ついついお料理がルーティンの物になってしまうなんていうことはありませんか?
パパっと作れる物は、慣れている物なので、毎回同じ料理が食卓に並んでしまいがちですよね
そんなときにおすすめなのが、ストックできる合わせ調味料を作っておくこと
例えば、練りごま(ピーナツペーストでもOK)にコチジャンやしょうゆ、みりんなどを合わせて作るちょっと濃厚なたれや、ナッツ類をベースにした洋風なたれ。
炒めた野菜と味噌やしょうゆ、バルサミコ酢などの調味料を合わせた野菜だれなどがあります
数日保存がきく物を2、3種類ストックしておくと、蒸し野菜やサラダにかけたり、ソテーしたお肉類に添えたりと日替わりで使えるので、便利です
そして、料理の中で意外と時間がかかるのが、下準備。
朝のうちに(もしくは1日のうちで時間が取れるときに)野菜を切っておく。
スープなど時間がかかるような物であれば、タマネギやニンニクなどベースとなる野菜は炒めておく
・・・といった、調理の最初の部分だけでも手を付けておくと、あとは仕上げるだけなので、時間の短縮になりますよ
同じ野菜炒めでも、オリーブ油をゴマ油に変え、加える調味料をハーブソルトからオイスターソースに変えるだけでも、違った味わいになるので、和洋中の調味料で味のバリエーションを広げることができます
さて、本日ご紹介するレシピは「メカジキのソテー 野菜だれぞえ」です。
お魚以外にもお肉や、麺類に添えてもOKの野菜で作るたれを作っていきます。
ぜひ、お試し下さいね
こんにちは、
料理家の野上優佳子です。
暑い日が続くと、冷たい物が食べたくなりますね。
我が家ではトマトとキュウリを毎食のように食べています
キュウリと言えば、夏野菜の代表格。
表面は濃い緑色なのに、パキリと割れば中はみずみずしい黄緑色でおなじみですが、昔は完熟して黄色になってから食べていたことをご存知ですか
戦国時代、キリスト教の布教活動に訪れたルイス・フロイスが書き残した『日欧文化比較論』には、1500年代後半の日本の様子
が描かれています。
その中で彼は「我々は果物は熟した物を食べ、キュウリは青い未熟の物を食べるが、日本人は果物を未熟のまま食べて、キュウリは黄色に熟した物を食べる」 と記しています。
キュウリは「黄瓜」と書いたことや、古名に「熟瓜」(からうり)という呼称があることからも、かつては熟した状態のキュウリを食べていたことがうかがえます。
現代では信じられない話ですね
ちなみにキュウリの断面の模様が徳川家三つ葉葵の家紋と似ていることから、直参旗本の家臣達は「食べると罰が当たる」 と言って食さなかったり、「いやその模様は三日天下の明智光秀の桔梗紋に似ているから縁起が悪い
」などと言って食べたりすることを避けていた人達もいたそうですよ
さて今回は、「キュウリのピリ辛炒め」をご紹介致します。
「えっキュウリを炒めるの」と驚かれるかもしれませんが、中国料理などではおなじみです。
たたきキュウリに塩で下味を付け、手早く調理し、シャキッとした食感に仕上げます。
意外なおいしさ と出会えますので、ぜひお試し下さい