2011年6月の記事
こんにちは。料理家の野上優佳子です
八百屋さんでここ数年、よく見かけるようになったものの1つに「おかひじき」があります。
シャッキリした歯ごたえがとてもおいしくて気に入っていますが、名前も見た目も、なんだか海藻のよう…ですが、これはれっきとしたお野菜。
漢字では「岡鹿尾菜」や「岡羊栖菜」などと書きます。
アカザ科の1年草で、日当たりの良い海岸の砂地や乾燥地に自生するものだそうで、食用の旬は花が咲く前の初夏頃。
ちなみに、花は7月〜10月頃に開花し、薄い緑色の花びらをつけます
最近は、海岸の開発によって自生地がどんどん失われており、秋田県や沖縄県などでは「絶滅危惧種」として保護の動きが出ています
一般的に売られているものは、ハウス栽培のものがほとんどです。
さっとゆがいて、おひたしにしたり、酢の物にしたりしていただくのが一般的。
ゆがくときに時間がかかると歯ごたえが失われてしまうので、さっとゆでて水にさらします。
味や香りにくせがないので、とても食べやすい食材です
「陸のひじき」といわれるだけあって、栄養は豊富!
特にビタミンAやカルシウムが多く、カルシウムはホウレンソウの3倍以上あるといわれています
今回はこの「おかひじき」を、ちょっと洋風にアレンジ
ニンニクと鷹の爪でさっと炒めて、ペペロンチーノ風にしていただきます。
こんにちは!料理研究家の吉田由子です。
野菜や魚などに旬があるのは周知されていますが、海藻にも旬があるのをご存じでしたか?
例えば、海藻の代表ともいえるワカメの旬は2月〜6月です。
今回は、そんな『ワカメ』についてご紹介します
海から採れたてのワカメは、黒っぽい色をしています。
そのままでは食べられませんので、熱湯で鮮やかな緑色になるまで、さっとゆでてから調理します。
スーパーなどでは、旬の時期にゆでた状態のものが「生ワカメ」として出回ります。
干物売り場ではなく、鮮魚売り場に並んでいることが多いので見落とさないように注意しましょう。
生ワカメは日持ちがしないので、ぬめりが出る前になるべく早く食べるようにしましょう。
生ワカメをゆでた状態で、塩漬けして脱水したものが「湯通し塩蔵ワカメ」です。
一般的にワカメといえば、この「湯通し塩蔵ワカメ」のことを指すようです。
さらに、「湯通し塩蔵ワカメ」」の塩を洗い流し、乾燥させたものが「乾燥ワカメ(カットワカメ)」です。
常温で長期保存ができ、すぐに使えるので便利ですが、風味は生ワカメよりも格段に落ちてしまいます。
生ワカメは、歯ごたえや風味がとても良いので、サラダや和え物にピッタリ!
旬の時期限定の生ワカメを、ぜひ味わってみてくださいね
こんにちは!料理研究家の竹内ひろみ(ひろろ)です
じめじめ梅雨の季節がやってきました。
作物にとって恵みの雨、自然界においては欠かせない季節なのですが、私たちの身体にとってはなかなかやっかいな季節です
というのも、晴れれば暑い日が続くのですが、雨続きの日がつづくと急に寒くなったりと意外に寒暖の差が激しい季節なのです。
体温調節がうまくいかず、カゼをひいたり、なんとなく、カラダがダル重い・・・なんてことも
そんなときにおすすめの食材が梅干し
梅干しパワーの源は、あの酸っぱさ!!
その酸っぱさは、クエン酸などの有機酸がもとになっているのですが、この有機酸がすごいのです。
新陳代謝を活発にして、疲労物質の乳酸を燃焼させたり、胃酸の働きを助けてくれるので、食欲不振の改善になったり・・・などなど。身体にとってはうれしいことばかり!?
「朝の梅干しはその日の難のがれ」と言われるのもうなずけます
また、梅の酸には強力な殺菌力もあるので、食中毒の起こりやすいこの季節には、欠かせない食品でもありますね
さて、そんな梅干しですが、もうひとつのおすすめが、梅酢。
梅干しをつけた後の上にあがってくる、ほんのりピンク色の液体なのですが、この調味料がけっこうおすすめ
ご飯に混ぜたり、ドレッシングにしたり、野菜をつけたり・・・
お酢に比べて塩分が強いので、酢の感覚で使ってしまうと、塩っ辛くなってしまうので、味を見ながら、量は調節しましょう。
そうそう、この季節我が家でよく作るのが、梅ご飯
ご飯を炊くときに梅干しをポンと入れて、一緒に炊いて、ざっくりと混ぜて、できあがり!
最後に、すりごまや青じそをきざんでのせても
「料理」と言えるほどのものでもないのですが
ほんのり梅の風味がして、おいしいですよ
こんにちは。料理家の野上優佳子です
夏野菜で大好きなもの、そのひとつが「オクラ」。
ゆでてそのまま食べてもおいしいし、刻んでしっかりネバネバを出して食べてもおいしい
そのほか、我が家ではピクルスにしたりソテーにしたりと、さまざまな食べ方を楽しんでいます。
オクラは一般的に断面が 星型(五角形)ですが、沖縄で採れる「島オクラ」は、丸い形をしていて、細長いのが特徴。
普通のオクラと調理の仕方は一緒ですが、「島オクラ」のほうが少し柔らかいので、加熱時間は短めにするのがおすすめです
さて、オクラの思い出といえば、以前アメリカに住んでいた時のこと。
スーパーマーケットでオクラを見つけたら「Okra」と書いてあるのを見てびっくり
英語のレシピ本を見てみると、確かに「okra」と書いてある。「オクラ」って日本語だと思っていたけど、英語だったの
アメリカでオクラを使う代表的な料理といえば「Gumbo」(ガンボ)。日本でも、だいぶおなじみになりましたね
「ガンボ」は、南部のルイジアナ周辺の郷土料理ともいえるスープというかシチューのようなもの。
スープのとろみは、オイルと小麦粉で作ったルーと、オクラのネバネバでつけます。
ちなみにルイジアナには「クレオール料理」と「ケイジャン料理」があり、クレオールはヨーロッパの影響を受けて洗練された料理が多く、ケイジャンは、より田舎風というか庶民的な料理だといわれます。
「ガンボ」は、肉類や甲殻類・ソーセージなどをスープのベースにして、セロリや玉ねぎ・ピーマン、そして「オクラ」が入ります。ルイジアナでは、ザリガニを入れることもしばしば
最初は、ちょっとなじみがないかもしれませんが、使う食材も手軽に入手できるものばかりですし、ご飯との相性も良くて日本人の味覚にも合うので、ぜひ一度お試しを!
今回は、ルーを別に作らずにできる、簡単な「ガンボ」レシピをご紹介します。