こんにちは、料理家の野上優佳子です。
先日、(といっても3月の話ですが)夏野菜のレシピ本を制作しました。(5月末に発売予定ですので、楽しみにしていて下さいね
)
旬の素材を扱うレシピ本を作成するときは、実は撮影の前もちょっと大仕事だったりします
本の発売日より撮影はさらに前。
そのため本に掲載するレシピの素材を、旬よりもかなり先取りし、日本全国から取り寄せなければならなくてですね
毎回のことながらこれが結構大変なのです
今回は、夏野菜ということで、旬は撮影の3ヵ月以上も先!
初物にしても早過ぎるので、お目当ての夏野菜を探すのに苦労しました。
トウモロコシもそのひとつ。
いろいろ探し、沖縄ですでに収穫が始まっていることを知って、地元のJAにお願いをして急遽クール便で送って頂きました
トウモロコシの旬は6月〜9月中旬なのですが、温かい沖縄では3月にもうトウモロコシが収穫されていたのです
改めて、日本という国は北から南に長いのだなあ、と実感。
送って頂いたトウモロコシは、また格別の味わいでした
世界三大穀物として食用を始め、飼料やバイオエタノールなど様々に活用されるトウモロコシ。
日本には安土桃山時代の頃にポルトガル人によって伝来し、青果用の栽培が本格的に広まったのは明治以降と言われています。
トウモロコシと一口に言っても、用途が広いだけあって種類も様々。
例えば、通常青果として私たちがゆでたり焼いたりして食べるのは甘味種(スイートコーン)。
ポップコーンに使われるのは爆裂種で、飼料やコーンスターチの材料としても使われるのはデントコーン(馬歯種)といった具合。
甘味種(スイートコーン)も、これまたいくつかの種類に分類できるそうで、
●ゴールデンコーン…黄粒種。粒の色が濃い黄色。粒がやわらかくて糖度の高い「未来」や、さらに糖度が高くフルーツコーンとも呼ばれる「サニーショコラ」など。
●シルバーコーン…白粒種。名前の通り粒が白く、「ピュアホワイト」が有名。とても甘くて、生食もできる程。主な産地は北海道だが、希少種なので「幻のトウモロコシ」と呼ばれることも。
●バイカラー種…黄色と白がまざっている。「ハニーバンタム」、「ピーターコーン」など、おなじみの物が多く、一般的に出回っているのはこの品種が多い。「甘々娘」は人気品種でバイカラー種の中でも甘く、生食も可能。
といったように、様々な品種があります。
トウモロコシは、きっとさらに進化するはず
この夏は、ぜひトウモロコシの品種を食べ比べしてみてはいかが?
さて今回は、トウモロコシを下ゆでせずに、そのままお米と一緒に炊き込みます。
旬だからこそ味わえる炊き込みごはん、ぜひお試し下さいね
こんにちは!
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
すっかり春ですね〜
春先から、いろいろな種類のかんきつ類が旬を迎え、スーパーなどの店頭に並んでいますね
今回のブログは、旬の『オレンジ』についてご紹介します。
写真は、左から「イヨカン(カットされている物)」→「ハッサク」→「はるみ」です。イヨカンとハッサクは、外観にあまり違いはありませんが、イヨカンは温州みかんとブンタンの交雑種と考えられており、ハッサクは因島原産の雑柑といわれるたくさんの種類のかんきつ類からが生まれたと考えられています。
どちらのオレンジも歴史が古く、イヨカンは1885年ごろに、ハッサクは1860年ごろに発見されたと言われていますイヨカンとハッサクに比べるとはるみは歴史は浅く、1980年頃に生まれた最近の品種で、一見すると温州みかんのような姿形をしてます。
なぜなら、近年生み出されたかんきつ類は、ポンカンや清見、温州みかんと掛け合わせた品種が多いからなのです。
清見は温州みかんとトロビタオレンジを掛け合わせて誕生したものですし、ポンカンはインド原産のかんきつ類ですが温州みかんに似た色合いと姿形をしています。
その清見と、ポンカンとの交配種のため、はるみは温州みかんに似ているのでしょう品種によって多少違いはあるものの、『オレンジ』にはビタミンC・ビタミンP(別名:ヘスペリジン)・カリウム・食物繊維が豊富に含まれています。
ビタミンCは風邪の予防、美白、抗ガン作用などが期待できます。
また、ビタミンPは温州みかんやハッサク、ダイダイなどの果皮及び薄皮に多く含まれており、壊れやすいビタミンCの吸収を助けると共に、ビタミンCとの相乗効果で血管を強くし、高血圧予防に効果が期待できますかんきつ類の選び方は、皮に張りがあり、ずっしりと重みのある物が果肉がみずみずしくておいしいです
また、皮と果肉の間に隙間ができている物は、皮はむきやすいのですが、傷みやすいのであまりおすすめできません。
ぜひ、かんきつ類を選ぶときのポイントにして下さいね
今回は、『オレンジのキャロットラペ』をご紹介しています。
フランスの定番家庭料理にオレンジをプラスした爽やかな一品です。
作り置きができるので忙しい方にもオススメです。
ぜひお試しを
こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
今から8年程前のことですが、韓国の知人からご招待を受け、家庭の料理を振る舞って頂いたことがあります。
そのときにインパクトのあった料理が、大皿に盛りつけられた数種類の干し野菜のナムルでした
干し野菜は韓国料理の基本概念である赤、緑、黄、白、黒の五色の食材を取り込むと健康に良いという思想からはかけ離れた、地味な色合いからは一見おいしそうに見えませんが、これらのナムルをビビンバに入れて食べたときの衝撃は今でも忘れられません
各干し野菜の旨味の相乗効果で深い味わいとなったビビンバは、コチュジャンとの相性も抜群でした。
韓国では、かなり保存食品が発達していると以前もこちらのブログに書きましたが、日本では珍しい干した山菜や野菜の種類がとても多いのが特徴です。
これは韓国は冬の寒さが厳しく冬場の食糧を確保しておく必要があったためや、旬の食材を大切にする日本とは少し違い、ひとつの食品が常に食べられる状態であることを重要視しているためです。
気候の良いときに採った山菜や野菜を干し、旬以外の時期にも食べられるよう長期間保存できるようにしているのです。
韓国料理で多用する梨も同様で、旬のときに収穫したものを一年中使えるように冷蔵庫で保存します。
干し野菜にすると、生のときに含まれていたビタミンCは少なくなりますが、カルシウムとの相乗効果で骨を強くするビタミンDや、三大栄養素の代謝をアップするビタミンB群、ミネラルのカルシウムや鉄分が増えます。
お店で買うと値段がやや値が張る干し野菜ですが、自宅で簡単に作れます
洗った野菜は丁寧に水気をふき、5mm幅くらいにスライスしたら、ザルの上に重ならないように並べます。
天日干しで、数時間程度。風通しの良い家の中でしたら、1〜2日。途中、表と裏をひっくり返すのを忘れずに。
そして、保存の際は乾燥剤を入れた瓶などの密閉できる容器に入れておくと良いです。
ただ、干し方が弱いとカビが生えてきますので、長期保存したい場合は、カラカラになるまできちんと干して下さいね
それでは、本日のレシピは干しズッキーニのナムルです。
料理教室で、密かに人気の一品なのですよ。
お時間のある方は、ズッキーニを干すところから挑戦してみて下さい
こんにちは。
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
暦上では春の訪れが近いですが、まだまだ寒い日が続きますね
今回のブログは、寒さが厳しいこの季節に身体を温めてくれる有難い食材
『ニンニク』についてご紹介したいと思います。
春が近づくと、新タマネギや新キャベツなど、風味が強くみずみずしい春野菜が出回りますが、ニンニクにも「新ニンニク」があり、3月頃から期間限定で出回ります。
今回はそんなニンニクに関する豆知識です。『ニンニク』は、言わずと知れたスタミナ野菜です。ネギやタマネギと同じアリシンが含まれているため、疲労回復効果が期待できるビタミンB1の吸収を助けてくれます。また、アリシンは血行を促進し、新陳代謝を高めて身体を温める作用があります。その他にもセレンという成分が含まれており、免疫力を高め、ガン予防効果が期待されています。強い殺菌作用を持つので、身体に侵入したウィルスも退治してくれ、風邪やインフルエンザが流行する季節にピッタリの食材です。
しかし、ニンニクと言えば、気になるのが臭いですよね
改良されて、アリシンの効果を残し、臭いのみを取り除いた無臭ニンニクもあるようですが、多くは臭いのもとであるアリシンを取り除いた物ですので、身体のためには臭いのあるニンニクの方ががおすすめです。
気になるニンニクの臭いを消す方法ですが、ある程度は受け入れる覚悟を持って食べると良いのですが、食前に牛乳を飲む、食後にりんごを食べるなどの方法が、科学的な根拠のある対処法のようです。
今回はニンニクのおいしさをシンプルに味わう『ニンニクの丸揚げ』をご紹介しています。
通常出回っているニンニクで作ってももちろんおいしいのですが、3月頃から出回る香りの強い新ニンニクで作るとまた格別なおいしさです。
臭い覚悟でぜひお試し下さいね