こんにちは!
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
本日(2014年9月8日)は、中秋の名月(十五夜)ですね
中秋の名月(十五夜)は、芋の収穫時期であることから『芋名月』とも呼ばれ、サトイモがお供えされる風習があります。
そこで今回のブログは『サトイモの豆知識』についてご紹介します。
『サトイモ』には、ビタミンB1・ビタミンC・カルシウム・カリウム・食物繊維が豊富に含まれています。
しかし・・・
サトイモの煮物を作ったときに、煮ても煮てもやわらかくならないサトイモが混ざっていることがありますよね。食べてもジャリジャリ、ゴリゴリしていておいしくない・・・
こういったサトイモのことを『ゴリ芋(ガリ芋)』や『水晶芋』と呼び、干ばつや日照不足などが原因で、サトイモの養分が根の方に戻ってしまうことが原因だと考えられています。
外観から見分けることが難しいので、残念ながら完全に除くことは難しく、スーパーなどに流通してしまうようです。左右対称に形が整い、こぶがなく、皮に湿り気がない物を選ぶ と『ゴリ芋』に当たる確率が低いようです。
サトイモは、5℃以下になると日持ちしないので、冷蔵庫での保存は厳禁です。乾燥しないように新聞紙で包み、15℃程度の室温で保存しましょう。
また、サトイモや長芋などを触ると、手がかゆくなってしまうことがあります。
これは、芋に含まれるシュウ酸カルシウムという物質の結晶が目に見えない程小さな針状の形をしていて、皮膚を刺激するためです。手がかゆくなってしまったら、掻きむしらずに塩か酢を手にかけて手をこすり洗いするとかゆみが抑えられます。
また、かゆくなるのを防ぐには、「あらかじめ手に酢をかけてから皮をむくこと」や、「皮に付いた土を洗い流して乾かしてから皮をむくこと」、「土を洗い流して電子レンジや蒸し器で加熱してから皮をむくこと」などの方法がありますので試してみて下さい。
さて本日のレシピをご紹介します。
『サトイモとささみのサラダ』です。
サトイモを皮ごと電子レンジで加熱し、おかずサラダに仕立てました。ボリュームがあるのに低カロリーな一品です
こんにちは、料理家の野上優佳子です。 暑くなると 、さっぱりしたものが食べたくなりますね〜
そんなときに強い味方になってくれるのが、柑橘類。
今年上半期は、モロッコの定番調味料【塩レモン】も大変話題になりました。
みかんを始めとする生食向きの柑橘類の他に、料理を香りで引き立ててくれる物を【香酸柑橘】(こうさんかんきつ)と呼びます。
代表的な物と言えば、「柚子(ゆず)」「酢橘(すだち)」「香母酢(かぼす)」の3つ。
シークワーサーや先述のレモン、だいだいなどもこの部類に入ります。
日本の食文化において最も古い歴史を持つのが、 「柚子(ゆず)」。遣唐使が中国から持ち帰り、奈良時代にはすでに栽培が始まったと言われています。
皮の色が黄色に色づく冬の風物詩ですが、色づく前の美しい緑色をした「青ゆず」(写真右手)も9〜10月には出回り、この青ゆずの皮を柚子胡椒の原料にすると、色合いも香りも大変すばらしい出来栄えになります。
「酢橘(すだち)」は、3つの中では最も小ぶり(写真中央手前)。生産量を見るとほぼ90%が徳島県で作られていて、果実が熟す前の濃い緑色の状態で収穫されます。
爽やかな香りと酸味が特に強いのが特徴的。
すだちが持つ「スダチチン」という独自のポリフェノールに脂質の代謝を改善し、体重増加を抑制する効果がある、と言う研究結果が発表され、近年注目されています。
「香母酢(かぼす)」は、ゆずより少し大きいぐらいの大きさで、表面は緑色(写真左奥)。
こちらも熟すと黄色になります。
大分県が産地として有名で、その生産シェアは90%を超えます。ゆずやすだちに比べて、果汁の酸味が低く、甘みが高いのが特徴。かぼすに含まれるクエン酸やポリフェノールなどの成分が魚のブリの赤身部分の変色を遅らせる効果があるとして、地元大分県では2010年頃から「かぼすブリ」を養殖中です。
養殖ブリの餌にかぼすの粉末や果汁を加えて育てています。大分と言えば、関あじ・関サバブランドを抱えていますが、数年後に「かぼすブリ」が新ブランドとして注目されるかも!?
すだちやかぼすの露地物は、実は今がまさに旬
疲労回復などにも効果があると言われるクエン酸をたっぷり含んでいるので、夏バテしがちな今の体にもおすすめです。
さて、今回は、かぼすを使った『自家製ポン酢』をご紹介致します。お肉やお魚のソース、ドレッシング代わりにと大活躍しますよ。
ぜひお試し下さいね。
こんにちは!
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
お盆が過ぎると少しずつ夏が終わっていく気配を感じ・・・
この時期は毎年少しさみしくなります。
とは言え、近年は9月頃まで猛暑日が続くのでさみしさを感じつつも、
早く涼しくなって欲しい!と思ったりもしますが
さて、本日のブログは、夏から秋にかけて旬を迎える『ナス』についてご紹介します。
『ナス』は実の約95%が水分です。
それほど栄養価の高い野菜ではありませんが、ビタミンC・カリウム・食物繊維が比較的多く含まれています。
ナスの皮の紫色はナスニンという色素で、コレステロールを下げて動脈硬化を防ぐ効果が期待できます。また、身体を冷やす作用が強いので、真夏の火照った体を効率よく冷やしてくれますが、食べ過ぎは禁物 です。
『ナス』と一言で言っても、最近はたくさんの種類がスーパーに並んでいますよね。
実は、種類によっておいしく食べることのできるおすすめの料理法があります。「漬物」には、水分が多く皮が薄い水ナスや小ナスを。
「焼きナス」や「蒸しナス」には長ナスを。
「炒め物」や「揚げ物」などには米ナスを。
「田楽」や「しぎ焼き」には、賀茂ナスのような丸い形の物が適しています。
ナスは高温の地域で育つ野菜なので、温度が低すぎると組織が壊れて傷みやすくなってしまいます。真夏は乾燥しないようにビニール袋に入れて野菜室に入れ、気温の低い季節は室温で保存しましょう。
ナスは、古くなってくるとタネが黒ずんできます。タネが黒ずんで大きくなっている物は鮮度が落ちています。食べられないことはありませんが、歯触りが悪くなります。
ナスを選ぶときは、ヘタにトゲがあり、皮にツヤがあって実に張りがある物を選びましょう。
さて、本日は 『ナスのオイル漬けカナッペ』をご紹介します。
旬の時期にはナスが安く手に入りますが、使い切れずに古くなってしまうことも・・・塩もみしてオイル漬けにしておけば、パスタやカナッペ、おつまみとしても楽しめ、長期保存できます。ぜひお試し下さいね
こんにちは!
韓国料理研究家の本田朋美です。
韓国料理によく使われる食材に、『ショウガ』があります。
7世紀中頃から10世紀初頭の統一新羅時代には、調味料としてショウガが使われていたそうです。
ショウガの使い方は、キムチなどの薬味、肉や魚を煮るときの臭み消し、お茶、お菓子など
お菓子は、ショウガにハチミツを煮つめて固め、松の実をまぶしたセンラン、ショウガ、シロップ、ハチミツを煮込んだ正菓(チョンガ)があり、伝統的な物です
干したショウガは「乾生」という漢方薬。
漢方的な効能は、以下が挙げられます。
寒気を追い払い、風邪を予防。
肺の機能を高め、咳を鎮める。
胃腸を温め、冷えによる嘔吐をとめる。
植物の生臭さを除いて、解毒作用を促す。
また、抗酸化作用があるのでアンチエイジングも期待でき、新陳代謝を活発にし、血中コレステロールを減らす効果もあるそうです。
このショウガ、肌寒い季節が訪れると、冷え性改善の食材として注目されますが、実は真夏のうちから、冬に備えて冷え性対策が必要です。
暑いからとクーラーの効いた部屋に閉じこもっていると、体の芯が冷えてしまい、冬の体調に影響してきます。
そんなとき、 『食べ物を意識する』だけでだいぶ違ってきます。
韓国でも以熱治熱(イヨルチヨル)と言って、熱い物を食べて熱さを治めるという考え方がありますが、冷たい料理に体を温める物を加えて、冷熱のバランスを取る方法もあります。
例えば冷麺の場合は、温め効果のあるショウガ・ニンニク・トウガラシなどを使ったキムチと一緒に頂きます。
そもそも、韓国ではほぼ1年を通してキムチを食べているので、冷え性の人が少ないようです。
ショウガを一番摂取しやすくする方法は、 『おろしショウガ』です。
フードプロセッサーにかけて冷凍しておけば、料理にすぐ使えます
また、お茶にするのもおすすめです。
おろしショウガをお湯に混ぜて飲む方法が一番手軽ですが、本日はもう少し手間をかけた『ショウガ茶(センガンチャ)』のレシピをお伝え致します。ぜひ、お試し下さい。